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“10代起業家”椎木里佳が見据える未来とは
バッシングは気にならない、逆に原動力に変える
椎木 いえいえ、とんでもございません。
――そのことに対してご自身ではどのようにとらえていますか?
椎木 まだまだですね。私の計画の中では、起業して2ヶ月後(中学3年生)にはスーパースターになっている予定だったんです。
――スーパースターとは?
椎木 私が言ったひと言で社会が動いちゃうぐらいの(笑)。今の世の中で言ったら、トランプ氏的な(笑)。裏心理学的なのを巧みに操って、人を熱狂させる力を持っているのが凄いなって。
――椎木さんも、常に堂々とした言動、ストレートな発言をされ、それがときにバッシングの対象になってしまうこともありますが。
椎木 ありますね。
――バッシングされたときは、やっぱりめげたりします?
椎木 (間髪入れずに)まったくしないですね。
――すごいですね。
椎木 よく「強がっているだけでしょ?」とか言われたりするんですが、本当に強がってないし、マジで気にならないんですよ。何、勝手に騒いでるんだろう? って、引いた目で見ているので。
――まるで他人事のような。
椎木 そんな感覚ですね。でも、たまにエゴサーチして、批判コメントとかも見たりするんですよ。
――気にならないのに、わざわざ見るのはどうして?
椎木 同じ土俵に立つというのではなく、何言ってるの? コノヤローって思うことが大事かなと思っていて。飲み込んで反省するんじゃなく、私がやってることは正しいんだ、この人たちを見返すにはもっと頑張らなくちゃいけないんだっていう原動力にしていますね。
芸能界入りしたいとは、まったく思わない
椎木 幼少期からですね。どんなに生意気なことを言っても、それを否定されることなく、自分の意見を尊重してもらえたんです。だから、悪い意味でそれが増長されて、調子に乗ってしまっている部分はあるんですが(苦笑)、いい意味では自分と自信をそのまま持っていられたというのはありますね。
――お父様は『秘密結社鷹の爪』の制作などから知られる株式会社DLEの代表取締役ですが、お父様がご自身に大きな影響を与えていると思いますか?
椎木 父親から学ぶところは本当に多いですね。性格的にもすごく似ているのですが、唯一違うのが父は常に穏やかで(笑)。職場の愚痴を家で一切聞いたことないですし、職場と家とのテンションがまったく変わらないんです。でも、私にはまだそこまでの度量がなくて、インターンの子たちが何かやらかしたら怒っちゃいますし(苦笑)。父親としてはもちろんですが、上に立つひとりの人間として、父のことは尊敬してます。
――お父様と一緒に以前『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演されていましたよね。
椎木 あのときはちょっとした反抗期といいますか。本当はもっと仲の良いシーンもたくさんあったんですけど、そこはバッサリカットされて、使われたのはそこ? って(笑)。でも、私が編集したとしても、きっとそうするなって思いましたね。
――ほかにも『サンデー・ジャポン』(TBS系)や『あさイチ』(NHK)など、多数のメディア出演をされていますが、芸能界入りしたいという思いはないですか?
椎木 (即答で)まったくないです、ゼロです。
――起業される前は、アイドルに憧れたり、映画監督になる夢をお持ちだったんですよね?
椎木 小4のときに、いきなり父にあるオーディションに連れていかれて。でも、受ける側じゃなく、審査する側に座らされたんです(苦笑)。当時大好きだったファッション誌『二コラ』や『ピチレモン』で見ていたモデルさんとか、めちゃくちゃカワイイ子が何百人もいる中で、2人だけ選ぶようにって言われて、そのときに芸能界の厳しさを知ったといいますか、あっこれが現実なんだ、絶対私には無理だって確信したんです。だったら、そっち側に自分が立つんじゃなく、そっち側の人を使って何か面白いことができないかなって考え方を変えたんです。
――その子たちが輝ける場所を自分が作ろうと?
椎木 というよりは、自分の自我が強いので、いろいろ人に指図されて「あれやります」「これやります」って動くんじゃなくて、かわいい子たちが自分のやりたいことに「これ、やりたい!」って賛同して、一緒にやったほうが自分の理想を叶えることができるのかなって思ったんです。
――なるほど。また好きなアイドルとしてAKB48の峯岸みなみさんを上げられ、番組でも共演を果たされましたが。
椎木 峯岸さんに呼んでいただいたのにディスる(批判する)という、わけのわからないことをしてしまって申し訳なかったのですが(苦笑)。
女子高生社長のレッテルが外れる不安はない!
椎木 そこは自分の長所でもあり、短所でもあると思うのですが(苦笑)、大人になると、何でもズバズバ言っていいというわけではなくて、ちゃんと表と裏を使い分けなくちゃいけないと思うんです。でも、私から見ると、常に言いたいことが言えないのは、どこか人間として小さく収まっているように見えてしまって。なので、それまでの期間、できるだけ調子に乗っておいて、自分のサイズを増長させておこうって思っているんです。
――それも10代の特権といいますか。でも、学業とお仕事の両立は正直、大変じゃないですか?
椎木 どんなに仕事が忙しくても、月曜から金曜までちゃんと毎日学校に通ってました。「もし、学業に支障をきたすようなことがあるならば、会社を辞めなさい」って母から厳しく言われてましたし、自分がやりたくて始めたからには、最後まで責任を持ってやらないと周りに示しがつかないですしね。
――高校を卒業され、これからは大学生となりますが、気持ち的にはいかがですか?
椎木 「女子高生社長」というレッテルが外れることに不安はないの? と言われたりするんですけど、いい意味で新しいイメージでやれるというのがあるし、悪い意味で言えば、これからはそれが通用しなくなっちゃうので、今まで以上に気を引き締めてやらないといけないなって思ってますね。
――今後の具体的なビジョンはありますか?
椎木 これまで「JCJK調査隊」という全国50名の女子中高生からなるマーケティング集団を作って、アンケート調査をしたり、座談会とかをしていたんですけど、これからはプロデューサーとして自分は一歩引いた立場で引き続き女子高生ビジネスをしていきながら、年齢に関係ないアプリや映画のプロデューサー、アーティストのPRディレクターやイベントのプロデュース、商品開発など、さらに仕事の幅を広げていこうと思っています。
――常に椎木さんの頭の中には新たなアイディアが張り巡らされてると?
椎木 常に何か面白いことはないか? 情報を集めているので、ボーッとすることはないですし、気づいたらスマホの充電が10%ぐらいになってますね。
――ちなみに今、女子高生の間で流行っていること、もしくはこれから流行りそうなことを教えてください。
椎木 黒グロス。赤リップが流行ったんですけど、その上に黒グロスというのを塗ると、ボルドーっぽい、モードっぽい感じになってカワイイと思います。
――女子高生のSNS事情(活用法)は?
椎木 スナップチャットが圧倒的ですね。今、若い子の間で流行っているのですが、これから大人の方にもインスタグラムぐらい普及するんじゃないかなって思いますね。
――そして、3月29日に行われる『超十代-ULTRA TEENS FES-2016@TOKYO』に出演されますが、意気込みを教えてください。
椎木 ほかのファッションショーとは違って、アーティストのライブやハーフパイプがあったり、もちろんファッションのランウエイもあるんですけど、教室ステージといって有名人の方が講義を繰り広げるブースもあったりと、一方的に見せるショーではなく、体験型のフェスとなっているんです。私自身、そういったフェスに参加するのは初めての経験になるので、当日はみなさんと一緒に楽しめたらと思います!
(文:星野彩乃/写真:草刈雅之)
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