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(更新: ORICON NEWS

及川奈央インタビュー『及川奈央、“舞台女優”としての気概』

欲望に忠実な生き方の人は羨ましく感じる

――今回、及川さんが『OLD NEON〜伝説の夜編〜』で演じるは、竹條広美という女社長で、気に入ったホストには貢ぎまくるという役ですよね。貢ぐことでストレスを発散して自我を満たすというか。
及川よく、ホストクラブ密着みたいな番組を観ると、数百万を使ってシャンパンタワー! みたいな映像がありますよね(笑)。

――同性から見て、このような寂しさを紛らわせる表現方法が下手な女性ってどう思います。
及川一見、大金を使って豪快に見えますけど、凄く寂しいし、凄く孤独で、いくらお金を使っても、その孤独を埋めることは出来ないんだろうなって思いますね。

――その孤独感や寂しさという面はある種理解できる?
及川そうですね。同じ30代半ばの女性という部分でも共通してますし。ただ私、ホストクラブという場所に行ったことがなくて。にぎやかな場所が若干苦手なもので(笑)。

――1日に何百万とか使う世界ですからね。及川さんって凄く倹約家で、たしか今までで一番高い買い物がテレビだって聞いたんですけど。
及川プラズマテレビ! 70万もしたんですよ!! もう2度とないです。

――アハハハハ! 大英断の末の買い物だったのが伝わってきます(笑)。たしか43インチですよね。
及川よくご存知ですね〜。初めてお給料を頂いた時に買ったんですけど、当時はプラズマテレビが出たばかりで高かったんですよ(しみじみ)。

――そんな、倹約家の及川さんだからこそ、理解できないからこそホストに貢ぐ広美という女性に興味が沸くのかなって。
及川そうですね。やっぱり変身願望ってありますからね。どうせ変身するなら自分と全く異なる生き方をしてきた女性を演じる方がやりがいがあります。そこから、どこか共通項を見出せるとも思うので。

――やっぱり普段実生活を送っていると、自分とは異なる生き方の人、もっと言うと、ちょっと苦手な人と出会うこともあるじゃないですか? もちろん拒否反応を示すんですけど、実は心のどこかで羨ましさを感じている部分もあるのかなって。
及川それはありますね! 世間体を気にして生活している自分にとって、欲望に忠実な生き方の人は羨ましく感じる瞬間はあります。

――ですから、役だけでも自分にはない生き方を体感できるということは、役者さん最大の特権であり喜びなんだろうなって。
及川そうですね! 願望としてはあっても、実生活で破天荒な生き方が出来るかと言ったら難しいですもんね(笑)。女優業をやる上で一番の喜びではありますね。

結婚しないで女優として生きていくのか、それとも軌道修正するべきか…

――女優・及川奈央を振り返ると、やはり日本の三大特撮作品(ウルトラシリーズ、仮面ライダーシリーズ、スーパー戦隊シリーズ)に出演した唯一の女優という印象が強いんですよ。
及川あぁ〜そうですね。先日は全然違う仕事で、小さな男の子が「ケガレシア〜」って言いながら寄ってきてくれて(笑)。

――ケガレシアは『炎神戦隊ゴーオンジャー』で演じた悪役ですが、強烈なインパクトを残しましたよね。
及川まさか自分が子ども番組に出演出来るとは思っていなかったので、親が喜んでくれましたね。私自身も、お子さんからそのご両親までさまざまな世代の方から『ゴーオンジャー見てましたよ』って言われるのは凄く誇りに思います。悪役ですけど(笑)。

――特撮モノで知名度を高め、バラエティなどにも出演、さらに舞台女優としても活躍している及川さんですけど、今後はどのような展望をお持ちですか?
及川9月には類類〜Lui Lui〜としての新作を公演しますし、私個人としては、30代半ばだからこそ出せる味のある役をやりたいですね。映像でも舞台でも。30代の女性っていろいろな面で生きづらいと思うんです。20代までは若さでイケる、40代になるとベテランの領域というか達観した考えに至ると思うんです。でも30代って、結婚するならとか、子どもを産むならっていう選択を迫られる世代といいますか。

――そうですね〜。
及川30代の数年過ごして、「あぁ〜ここで自分の将来が決まるな」って思ったんです。このまま結婚もしないで女優として生きていくのか、それとも軌道修正するべきか……何かしらの覚悟が必要なのかなって。

――1人の女性としての幸せと、女優としての幸せ。両立って難しいですよね。
及川難しいですよねぇ(笑)。でも、しっかりと両立している方もいますよね。旦那さんのサポートもあって。

――正直、今って1人の女性としての幸せと1人の女優としての幸せのどちらに比重を置いてますか?
及川30代初期までは完全に仕事でしたね! それは20代からずっと。だけど、最近になってちょっと変わってきたみたいで、今はちょっと揺らいでます(笑)。持て余した母性がありますね。

――アハハハハ! 持て余した母性(笑)。
及川やっぱり、女ですから。自分でお腹を痛めて…という感覚は一度は味わってみたいかなって。女優として、結婚して子どもを生んだからこそ出せる味というのも出したいなって

――因みに、そのご予定は?
及川今のところはないですねー(笑)。いつか良いご報告ができたら、と。

撮り下ろし写真:田中達晃

劇団FULLMONTY 第12回本公演『OLD NEON〜伝説の夜編〜』

演出・脚本:中路貴之
公演日程:2015年5月27日(水) 〜 2015年5月31日(日)
出演:
中路貴之、渋谷崇博、若山丈、二神光、古田慎吾、塩口量平、浮谷泰史、萩原成哉、結束友哉、平野隆士、石橋寛仁、森洋大、増井剛、池田裕、安田良平、鈴木政之、田嶌友里香、青木ゆみか、間瀬りさ、栗原みさ、沢井彩華、若松ゆり、絹川麗、大城綾乃、内田菜々、平山さら、高橋亜弓、前田愛、及川奈央

【STORY】
「この街でトップになりたいと言ったら笑われたんだ…」

歌舞伎町に次ぐ日本トップクラスの歓楽街、"架空の街"「天良町」。そこに広がるメインストリート「ジパング通り」には風俗店が建ち並ぶ。昼間はひと気の無い大通りだが一度夜になるとジパング通りには煌びやかなネオンに包まれ、まるで黄金の街と化す。

そんな街で一番輝くホストクラブ
ーGOLDー
これはGOLDを舞台に繰り広げられるホスト達と、天良町で生きる欲望まみれの人間達との物語である。
この街で生きる人間達は、光るネオンの様に輝くことが出来るのか…

【劇団FULLMONTYオフィシャルサイト】(外部サイト)

類類Vol.4『半狂乱。』

演出:大関真 (劇団SET)
脚本:北川亜矢子
出演: [ニッチェ] 江上敬子 近藤くみこ
    [類類] 及川奈央 久下恵美 (劇団SET)
劇場:新宿シアターモリエール
公演日程:2015年9月4日(金)〜 9月8日(火)
料金 4,000円 (全席指定)
チケット先行発売日 6月6日(土)
チケット一般発売日 7月4日(土)10:00〜
【類類オフィシャルサイト】(外部サイト)

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