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平岩紙インタビュー『“転生型”女優としてのきっかけを作った松本人志との邂逅』

人前に出る仕事は、観る方に自由に解釈してもらってこそ

――あれから4年が経過し、平岩さんも様々な経験値をつんでこられましたけど、もう一度、松本さんのコントに挑むとなったらある程度冷静に臨めそうですか?
平岩冷静じゃいられないでしょうね(笑)。今は今で、2回目というプレッシャーが……。

――成長した姿を見せないとって(笑)。『MHK』での松本さんの妻役はもちろん、『ファブリーズ』のCMで松岡修造さんの妻役としてもすっかりお馴染みですよね。妻役もだいぶ慣れましたか?
平岩最近、やっと慣れてはきました。ただ、最近そういった役が多いので、落ち着いた人って見られているようで。「結婚して子どもを持ったら良い奥さんになりそうだね」なんて思われているようでして……全然違うから!って(笑)。

――違います? 私もそんなイメージですよ。
平岩違いますねぇ〜。基本的に素の私は凄く地味なので、普段道を歩いていても全く気付かれないんです。やっぱり、エプロン付けてファブリーズ持ってないと分からないみたいですね(笑)。電車でも、目線を感じる時があるんですけど、2度見してずっと考え込んで、携帯で調べるというパターンが多いですね。

――アハハハハ! でも、そこが松本さんがコントのオファーを出した理由だと思うんですよ。自然に溶け込めるというか……普通なんだけど、普通じゃない感じというか。
平岩あぁ〜なるほど。

――テレビで平岩さんを観た感覚でしか語れませんけど、何となく頻繁に幽霊を目撃してそうな雰囲気ですし。
平岩アハハハハ!そうですか?

――かつ、幽霊を見てもあまりビックリしなさそう(笑)。
平岩あぁ〜。「キャー!」とかは言わないかも。

――視聴者が勝手に色々な妄想を膨らませることが出来るって良いことだと思うんです。良い意味で余白がある女優さんというか。インパクトがあり過ぎる女優さんって、もしかしたら余白は少ないのかなって思いますから。
平岩なるほど。良いイメージですね(笑)。 私にとって理想の女優像です。

――勝手な印象を押し付けるのも失礼なんですけど(笑)
平岩いえいえ。凄く嬉しいです! やっぱり人前に出る仕事って、観て下さっている方に自由に解釈してもらってこそですからね。そこに余白があるってことは、解釈の幅も広いってことですもんね。

■理想は犬ですね。犬って想像できないことをするじゃないですか?

――平岩さんは2000年に女優デビューして今年で16年目、もう中堅ですよね。 
平岩気付いたら周りのスタッフさんが年下だったり、プロデューサーさんとかが私と同じ年だったり……ヤバい! ちゃんとしなきゃって最近は思います。

――20代の自分と30代の自分では変化を感じますか?
平岩ようやく、スタッフさんの顔と名前を覚えられる余裕が生まれてきました(笑)。20代の頃って周りを見る余裕もなくて自分の事で精いっぱいだったので。

――自分をコントロールするだけで一杯一杯だった。
平岩はい。でも、今はスタッフさんがどんなことをしてるんだろうって見ていたり。

――それって、結構大きいことなんじゃないですか?
平岩はい! 前はスタッフさん=大人っていうイメージだったので、怖さもあったんです。今は色々な方と話せるようになって……これは余裕ってことなんですかね?

――役者、女優としての変化はいかがですか?
平岩ない……ですね。いつも新しい役には緊張しますし、いつもゼロからの作業ですね。役者としての引き出しもないですし……一向に上手くならないなって(笑)。犬みたいになりたいですね。犬って想像できないことをするじゃないですか? そういう役者がいいなって。

――目標は犬(笑)。でも、その気持ちわかります。先ほど、役者としての引き出しの話が出ましたけど、引き出しって必要なのかな?って思うんですよ。逆に常に“リセット”することの方が凄くいいことだと思うんですよね。だからこそ色んなオファーがあるのかなって。
平岩確かに、新しい現場に入る際は常にリセットして臨むようにしています。垢落としみたいなことも定期的にしていて、演劇の専門学校に行ってたんですけど、卒業公演を観に行って号泣したり(笑)。

――あの時の自分をその生徒たちに投影してる?
平岩はい。役者で食べていけるかも分からない状況でも皆がキラキラしていて。そんな生徒たちを見ていると、だいぶ垢が付いてしまったなって、自分を戒めるんです。

――いいですね。所属する『大人計画』という劇団も、平岩さんとって理想ですよね。皆さん、良い意味で子どもと言いますか(笑)。
平岩そうですね。先輩たちを見て育つと間違いないかなと。凄い人たちばかりなはずなんですけど、自覚がないんですよ。そういう意味では、松本さんも自分が特別な存在であるということを必要以上に持っていない方なんだと思います。

――あぁ、そういった威厳や威光には無頓着かも知れないですね。
平岩きっと“凄い人”よりも、“凄い人になりたい人”の方がブレると思うんです。
≪最新情報≫
5月29日からは、天久聖一・松尾スズキ作・演出の舞台、日本総合悲劇協会vol.5「不倫探偵〜最期の過ち〜」に出演。
【公式サイト】(外部サイト)

松本人志のコント MHK

ダウンタウン・松本人志が企画・作・構成全てを手がけ、全作撮り下ろしのオリジナルコント番組。レギュラー放送の1本目ではダウンタウンとしても実に10年ぶりにコントを披露。特典映像にはメイキングや未公開映像など多数収録。

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