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AKB48 第3回じゃんけん大会『人生を賭けた1戦がここに!新センター誕生に沸いた“じゃんけん大会”に密着★』

 AKB48の29thシングルを歌う選抜メンバー16人を決める『第3回じゃんけん大会』が、今年も東京・日本武道館で開催。第2章へと足を踏み入れ、新たな可能性に弾みを増す彼女たちが、夢の切符に賭けた“名試合”とは――。メンバーの勝負服にも注目!緊張と興奮のイベントをお届けしよう!

勝負服で挑む“人生を賭けたじゃんけん”

 今年のじゃんけん大会は“AKB48第2章への道”。冒頭、司会の福澤朗がそう叫んだ。結成以来の夢だった東京ドーム公演を実現させた、その先へ。絶対的エース・前田敦子を送り出して、新しい形へ。第2章を引っ張る新エースは、秋元康プロデューサーが指名するのかもしれないし、選抜総選挙でファンが後押しするのかもしれない。だが、もしかしたら、運で決まるこのじゃんけん大会の勝者が、秘めていた才能に光が当たり突っ走るかもしれないのだ。

 1万2000人が詰め掛けた日本武道館、1回戦は岩佐美咲×峯岸みなみで火ぶたを切った。勝負とともに、この大会のお楽しみは各メンバー思い思いの衣裳。AKB48で唯一、演歌歌手デビューした岩佐は鉄板の着物姿。対する峯岸は“不動のセンター”と書かれた金のマントに、前田敦子の顔がプリントされたTシャツ。旅立った同期の座を継ぐ決意か。胸の前田のイラストをさすって「レディ……じゃんけん、ポン!」。だが結果は、グーとパーで岩佐に軍配が上がった。

 研究生による予備戦で4連勝して出場のサイード横田絵玲奈は、姉の仁奈が新体操のロンドン五輪代表に選ばれたことで話題を呼び、この日は背中に羽根の付いたレオタード衣裳でリボンを回して登場。“組閣人事”でJKT48へ移籍するウサギの着ぐるみの高城亜樹に挑んだが、初戦突破ならず。

 ある意味、今回最大の注目は小嶋陽菜。過去2大会も強さを発揮し、全メンバーで唯一、インディーズ時代から29作連続選抜入り。その記録更新がかかっているのだ。恒例となった勝負服の赤いドレス。スカートをたくし上げた太ももにはネコのキャラクター“にゃんにゃん”のシールが。初戦の相手はチーム4の山内鈴蘭。こちらは得意のゴルフ推しで、ウェア姿にバッグを担ぎ登場した。ともに昨年のじゃんけん選抜メンバー。1回あいこの後、小嶋がグーで勝利すると、そのまま手を突き上げガッツポーズ。今年も好発進だ。

 ともにチームBの佐藤夏希と佐藤すみれの“シュガー対決”では、示し合わせたのか、夏希が白ネコ、すみれが黒ネコと、色違いの同じコスプレで向き合う。2回あいこの後、勝ったのは夏希。2年続けて選抜入りの河西智美は、2年続けて初戦敗退の松原夏海と対戦。衣裳は、河西が超ミニのタイトスカートにメガネのセクシー女教師。松原はつなぎのライダースーツでヘルメットを抱え、対照的。同期対決の軍配は松原に上がって初勝利。1回ごとの対戦に場内は沸き、勝負が決まるごとにどよめく。シードのメンバーも登場する2回戦に入ると、さらに大きな声援が飛ぶように。

 第1回大会覇者の内田眞由美は、コント番組『びみょ〜』で扮した岩のかぶりもので登場。挙動不審な動きを見せながら、岩佐美咲を下した。NMB48の人気者・渡辺美優紀は、入浴中を思わす大きな泡(透明のボール)をたくさん付けた“ちゃぷちゃぷ水着”で目を引くも、チームBの近野莉菜に負け。JKT48に移籍する仲川遥香は、赤と白のインドネシア国旗に“元はるごん”と書いて掲げ、解体されるチーム4のキャプテン・大場美奈を破った。

 注目のこじはる2回戦の相手は、NMB48の予備戦から勝ち上がり、AKB48チームAとの兼任も発表された小谷里歩だ。おばけ屋敷で腰を抜かした“西のヘタレ”。Tシャツにジーンズのシンプルな出で立ちで、手汗を何度もシャツで拭く。横向きになって顔を小嶋から背け、決して目を合わせない。胸に当てた左手にはお守りだろうか、何かを握り締めて。あいこ2回と好勝負になったが、3度目で小嶋がグーでまた勝利。小谷は「強かったです……」と消え入りそうに繰り返した。

昨年の覇者・篠田麻里子がいよいよ登場!

 そして、昨年の優勝者・篠田麻里子が登場すると、一斉に歓声が飛び交う。おしゃれな衣裳で堂々の風格。一方、対戦相手の大家志津香は幼稚園児のコスプレ。三輪車をこいで、ペロペロキャンディーをくわえ、真っ赤なほっぺに青バナまで描いた手の込みよう。九州・博多出身同士の対決は、篠田がパーであっさり勝利。幼稚園児の大家はフロアに仰向けに倒れて、天を仰ぐ。

 続いて『第4回選抜総選挙』1位の大島優子が、ポリス風衣裳でピストルを構えて現れる。前田敦子とトップを争い続けてきた彼女も、じゃんけん大会では過去2回とも初戦敗退。だが今回は、サッカーサポーター姿の倉持明日香をチョキで破った。その右手にはマジックで書かれた“オレンジ!!”の文字が。「ラッキーカラーなんですけど、身に付けてなかったから、書いてみました」とのこと。

 同じくじゃんけん大会では負け続きの柏木由紀は、NMB48の予備戦から連続出場の肥川彩愛と対戦。肥川は1回戦で宮澤佐江との“ゆきりん好き”対決を制し、「柏木さんへの想いが私のほうが強かったんだと思います」と発言。ピンクのビキニに“エロい人”のたすきを掛け、憧れの柏木と勝負。あいこ1回の後、勝ったのは柏木。目を見開き口もポカンとさせて、初勝利に自分で驚いた様子だ。「憧れてくれてるあやにゃんに、カッコイイところが見せられて嬉しい」と喜んだ。NMB48勢は早くも全員敗退。

 東京ドームで総監督に任命された高橋みなみにも、大きな声援が飛ぶ。頼れるリーダーながら、彼女もまた、じゃんけん大会では勝ったことがない。今年は暴走族風の特効服で気合十分。背中には“努力は必ず報われる!”の文字が。対戦する野球ユニフォームのチームK・田名部生来をキッと睨み、チョキで初勝利。右手を高々と天に突き出し「三度目の正直。勝ちましたー!」と叫んだ。

 SKE48のエース・松井珠理奈には、ファンのみならず、ひな壇に待機する松井玲奈ら同僚も懸命に応援。AKB48で前田敦子とのWセンターに抜擢された「大声ダイヤモンド」の制服衣裳で、チーム4の相手、中村麻里子を鋭い目線で射抜く。しかし、大正時代の女学生を思わす袴姿の中村も負けじと睨み返し、火花が散る。緊迫の対戦は、2回パーでのあいこが続き、3回目もパーを続けた中村に軍配。珠理奈は「前髪を切って気合十分だったけど……やっぱり“マリコ”は強いですね」と脱帽した。

 2回戦最後に登場したのが、昨年2位の藤江れいなと研究生から昇格した小嶋菜月、千葉対決となった。藤江は体の左半分が白い天使、右半分が黒い悪魔のユニークな衣裳。菜月はミニスカのナース。藤江がパーであっさり勝った。敗退組でも、香川出身で讃岐うどん推しの川上礼奈(NMB48)のうどん店員や、仙台出身の岩田華怜が刀、兜、甲冑をまとった伊達政宗コスプレは、地方色で引き立っていた。
(文:斉藤貴志/写真:鈴木かずなり)

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