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雨宮塔子『パリジャンたちのリアルな日常』

TBSの人気女子アナとして活躍し、現在はフランスに在住する雨宮塔子。先ごろ自著『パリ、この愛しい人たち 』を出版した彼女にパリでのリアルな生活、そして現在活躍する女子アナについて率直な意見を聞いてみた。

パリに住んで私もどんどん図々しくなってます(笑)

――計15年間フランスに住んでみて、一番の魅力はどこにありますか?
雨宮いつまでも女性が女性らしくありたいと思う街であるということですね。母親だけにならないし、仕事人だけにもならない。1人の女性という部分を凄く大事にしているし、そのような考え方を当たり前のように容認してくれる土壌があると思います。

――それは幾つになっても女性の部分を大事にしているということですか?
雨宮はい。年配の女性の方がより魅力的で、女性の良さが“若さ”だけに振れないと言いますか。その年齢に合った嗜好で美しく年を重ねていく方が非常に多いですね。

――女性として輝くことを忘れないということですね。日本ですと、どうしても主婦業に追われて女性の部分を疎かにしてしまうことが多いですよね。
雨宮どうしてもそうなってしまうことの方が多いですよね。旦那さんからも「ママ」って呼ばれてしまったり。

――旦那さん自身が女性として奥さんを見ていない(笑)。
雨宮フランスではあり得ないことですよね(笑)。どんなに忙しくても夫婦2人だけの時間を作って一緒にご飯を食べに行ったり旅行に行ったりというのが普通なので。

――15年が経過して、雨宮さん自身もパリジャンになった実感はあります?
雨宮どうでしょうか……ただ、どんどん図々しくなってます(笑)。

――アハハハハハ! でも図々しくって言うのは日本の尺度で、向こうでは普通の振る舞いということですよね?
雨宮そうですね。前はレストランで注文が間違ってきても「違います」って言うマイナスのエネルギーを使うのが面倒だったんですけど、今はせっかく素敵な時間を買ったんだから堂々と訂正します(笑)。

――当然の権利を主張すると(笑)。雨宮さんでも最初は言えなかったんですね。
雨宮タクシーに乗ったときも、暴言を吐かれたりしたこともあって、言い返せずにテンションが落ちたまま1日が終わることもあったんですけど、今は堂々とケンカしますね!

――そうじゃないと生きていけないんでしょうね。あと15年間フランスにいると、逆に日本の良さも見えてくるのかなって。
雨宮見えますね。例えばプロフェッショナルな意識の高さやサービス精神はズバ抜けて高いなって改めて感じることが多いです。この間もデパートの中を歩いていたら、絶妙なタイミングで「何かお探しですか?」って声をかけて下さって。着かず離れずの距離を保ちながら、本当に迷った時にだけ声をかけるというプロフェッショナリズムに改めて敬服しましたね。これはフランス人に見せたいなって(笑)。

――おフランスは客商売でも放置ですか(笑)。
雨宮もしくは閉店前に閉めてしまうお店も多いですね。きっとその後のプライベートの方が大事なんでしょうね(笑)。

今の女子アナは私よりもずっと大人

――ご自身の経験やフランスでの生活を通して同世代の女性に伝えたいこと、発信していきたいことはありますか?
雨宮そうですね……あまり大それたことは言えませんけど、やはり日本での男女間の子育ての相違という部分を埋めていければいいなとは思いますね。あとは1人の女性としての尊厳というか存在意義を大切にしていく環境を日本でももっと作っていければ、女性ひとりひとりの幸せを掴めるんじゃないかなって。

――つまり、それは家族や夫のではなく“個”の幸せということですね?
雨宮そうです。自分自身が幸せになることで家族もきっと幸せになると思うので。

――例えば、女子アナ時代って“個”の尊重する上での窮屈さってありました?
雨宮いえいえ。TBSって、そこはユルいんですよ。一匹狼が多いと言いますか(笑)。

――そうなんですか! 社風ですかね?
雨宮どうなんですかね〜。でも、群れない感じはありましたね。もちろん、同僚と一緒にご飯を食べたりというのはありましたけど、強制的に集合をかけられるという事はなかったですね。

――じゃあ、雨宮さんにとっても環境的に良かったんですね。てっきり窮屈さを感じてTBSを退社してフランスへと旅だったのかと思ってました(笑)。
雨宮いえいえ!! 実は私も群れるのは嫌いじゃなくて、青春ドラマっぽく皆で何かを成し遂げるという雰囲気も好きなので(笑)。それよりも、自分の行動や言動に、自分で責任を果たしたかったという思いが退社の理由ですね。会社員という立場上、どうしても自分自身の意見という部分は発信しづらい面はありますので。

――私の認識ですと雨宮さんといえば、TBSにおける“元祖アイドルアナ”という印象なんですよ。
雨宮そうですか(笑)。 でも、そこも若干のズレはありましたね。「あれ!? TBSに入ったのにこういう立ち位置?」って。

――あぁ〜。やっぱり当時は“報道のTBS”と呼ばれていましたからね。
雨宮はい(笑)。でも、そこはいち社員としてやり遂げないといけないので。もちろんやり遂げた達成感もありましたけど、どこかでズレを感じてはいましたね。そのズレを修正するために一度リセットしたかったのかもしれないです。

――それが嫌でしょうがなかったワケではなかったんですね?
雨宮もちろんです!! 凄く貴重な経験をさせて頂いたし、勉強させて頂いたので。私にとってはかけがえのない思い出ですね。

――因みに今のTBSの後輩アナに対してはどのような印象をお持ちですか?
雨宮私の時代とは違って、女子アナの役割分担をある程度理解した上で入社している方がほとんどだと思いますね。ですから、私なんかよりも達観しているので大人ですよ。

――割り切ってやっている部分もあると。
雨宮そうですね、プロに徹していると言いますか。良い意味で器用な人が多いと思いますね。ただ、女性としてある程度キャリアを重ねてからの悩みというのは何時の時代も共通していると思うので、皆さんそれぞれ苦悩しながら本当に頑張っていると思います。(撮り下ろし写真:田中達晃)

>> 前のページへ【パリジャンたちのリアルな日常】

Infomation

『パリ、この愛しい人たち 』(講談社)
雨宮塔子

パリ暮らし15年目となった雨宮塔子によるエッセイ集。二児の母となり奮闘する日々や、パリの街で出会った様々なパリジャンから学んだ大切なことを、飾らない気持ちで綴る。
 【公式サイト】

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雨宮塔子 撮り下ろし☆PHOTO GALLERY☆
<Interview1>パリの女性は意外に…!?
<Interview2>TBSを退社した理由とは?
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