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2014年上半期CM特集

 2014年もあっという間に前半が終了となり、折り返しとなった。振り返ると、様々な話題のCMが放送され視聴者を大いに楽しませてくれた。そこで、上半期に放送されたCM作品を紹介し、その傾向やタレントの需要などを改めて考察してみよう。

“健康的な美”を強調する肌の露出

 近年、その傾向が高まりつつあったが、2014年上半期、特に顕著だったのが著名タレントたちによるCMでの大胆な“肌の露出”だ。代表的な作品といえば、AKB48の小嶋陽菜が出演する下着ブランド『PEACH JOHN』。上半期に放送されたものも、競馬のジョッキーに扮したこじはるがパドックで突如下着姿になり、投げキッスやウインクを披露したり、大ヒット映画『アナと雪の女王』さながらにクールな“氷の女王”に扮したりと、毎回様々なシチュエーションで楽しませてくれる。

 また、ライバルとなる下着メーカー『トリンプ』は、女優の篠原涼子を起用。働く女性の日常をテーマに、“朝の身仕度中に思わず自分の胸元に注目してしまう”という何気ない仕草を、自然な視線の動きで表現。大人の色気を前面に押し出した作品に仕上がっている。『PEACH JOHN』『トリンプ』両CMに共通するのは、決して下品にならず、健康的な美を強調することで女性視聴者からの支持を集めている点にある。また、“肌の露出”という点では、女性著名人だけでなく男性著名人も負けてはいない。サッカー日本代表の本田圭佑選手も『麒麟淡麗<生>』のCMで、鍛え抜かれた上半身を披露し話題を呼んだ。

能年VS有村、次世代CMクイーンのゆくえ

 “次世代CMクイーン”という観点から見て注目したいのが、能年玲奈と有村架純の“あまちゃん女優”の飛躍だ。どちらも『あまちゃん』放送終了後に数多くのCMに起用され、瞬く間にCMクイーン候補に躍り出た。能年で印象的なCMといえば、スクウェア・エニックス 『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』だろう。同ゲーム“最弱キャラ”としてすっかりお馴染みのスライムに扮し、土砂降りの雨のなか「僕、強くなるから…仲間にしてよ!」と叫ぶ姿に、「可愛すぎる!!」との声が殺到。彼女の魅力、キャラクターを存分に活かした作品といえるだろう。

 対する有村も上半期で12社のCMに出演するという本数でいえば能年以上の出演数となり、その需要の高さを証明。先ごろ発表された『2014上半期CM起用社数ランキング』(日本モニタ―調べ)でも、女性タレント部門で初の首位を獲得。7月12日より放送される最新CMであるコンタクトレンズ『2WEEKメニコン Rei』では、美しい花畑を舞台に幻想的な世界観を構築。彼女のピュアで透明感あふれる姿に癒された視聴者も多いことだろう。

橋本環奈、ふなっしー、大人AKB、独自キャラが続々飛躍!!

 その他の話題のCMといえば、ソフトバンクの“白戸家”シリーズ。毎回旬な著名人を起用し話題を集めている同シリーズだが、今年の上半期CM好感度でも見事首位を獲得し、これで6期連続となった。犬のお父さん・上戸彩らレギュラー陣に加え、今年も“天使すぎるアイドル”として人気沸騰中の橋本環奈、ふなっしーなど多彩なキャストを起用。また、ふなっしーに関しては同社以外にも単体でマイナビやしまむらのCMにも出演。“ゆるキャラ”界、最大の勝ちキャラを独走中だ。

 また、個々のメンバーが様々なCMに出演するAKB48関連のCMの中で、特に注目を集めたのが大人AKB48の『パピコ』だ。30歳以上の女性を対象に、期間限定でAKB48の新メンバーを募集。元人気アイドルやものまね芸人など、多彩な顔ぶれが応募したことでも話題を呼んだ。実際に5000人を超えるオーディションから選ばれた“37歳2児のママ”塚本まり子さんは、CM出演はもちろん、京セラドームで開催されたAKB48の全国握手会イベントに出演するなど、文字通りのシンデレラストーリーで話題を呼んだ。

 CMはタレントの人気や需要のバロメータであることは紛れもない事実。下半期は、果たしてどのようなタレントが出演する名作CMが誕生するのか? 興味は尽きない。

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