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(更新: ORICON NEWS

永瀬正敏「“雨”は最大のチャンス」

「芝居には数式がない。正解がないから、一生続けるんだと思う」

5年間の“人生の雨”を経て、「ずっと映画に出続けたい」という思いを実現している永瀬。そんな永瀬が出演する最新作は、横山秀夫著の話題作『64-ロクヨン- 前編/後編』だ。この映画の中で、永瀬は昭和64年に発生した未解決の少女誘拐殺人事件、通称「ロクヨン」の被害者の父・雨宮芳男を演じている。娘を誘拐され殺された父親をどんな心境で演じたのだろうか。
「僕には子供がいないので、どういう風にリアリティを出すかということを考えました。娘に対する愛情をどこまで深く持っていけるのかと…。

昭和64年のパートに出てくる娘の翔子役を演じた女の子とは一緒のシーンが少なくてコミュニケーションをとる時間があまり無かったんです。で、彼女のクランクアップ日に現場でスタッフやキャストが、彼女に花束をあげてお祝いをしていたら、もの凄く遠い場所にいた僕のところまで走ってきて抱きしめてくれて。そんなに長い時間一緒にいたわけじゃないのに。素直で可愛らしくて、とても愛しく感じました。

その日から一気に彼女への思いが膨らんでいったので、14年後の雨宮の芝居をする時にすごく助けられました。彼女が半分雨宮を作ってくれたんじゃないかなと思えるほどです」
主演の佐藤浩市との共演は念願だったと話す永瀬。座長を務めた先輩俳優から学ぶことも多かったという。
「浩市さんは、今回本当に大変だったと思います。普通はひとつ山を越えたら次の山、というように山を越えていって、全部の山を登りきったら“最後まで走り抜こう!”という整理づけができるんですが、今作は毎日が山場みたいなもので(笑)。

休みもなく膨大な量の台詞をこなし、場面が変わるとお芝居も変わる。それを毎日されていた浩市さんの姿を見て、本当にすごいなと圧倒されました…。役者陣はその背中を見ることで引っ張ってもらえたと思うので、もし今作を良いと思って頂けたなら、それは浩市さんの影響が大きいと思います。現場で辛い顔は一切見せなかったですし、とても勉強になりました」
俳優として長いキャリアを持つ永瀬でも、先輩から多くを学んでいく。その姿勢が“人生の晴れ”を引き寄せる秘訣なのかもしれない。最後に役者としてのモチベーションを聞いてみると―
「芝居というのは、数式みたいに正確なものではないんです。いくらやってもまだ追いつかないと思いながら今まで演じてきた気がします。それは多分、一生続くのかなと思いますね」


永瀬が演じた雨宮は、娘の誘拐殺人事件「ロクヨン」が未解決なために、14年経ったいまも昭和64年に心が取り残されたままになっている。昭和と平成の2つの時代を演じるにあたり、自身の体重を調整し年齢を重ねた感じを出したという永瀬。そんな雨宮の顔は、なんとも言えない長年の悲しみや無念さが伝わってくるほどリアルだった。映画への情熱を持ち続け、キャリアを積んだ今でも学び続ける。“人生の雨”をチャンスに変え、“晴れ”をつかみ取ってきた永瀬にしか表現できない、役者としての魅力を存分に味わえる作品となっている。
Information
『64-ロクヨン- 前編/後編』
昭和64年。わずか7日間で終わった昭和最後の年に起きた少女誘拐殺人事件は刑事部内で「ロクヨン」と呼ばれ、未解決のままという県警最大の汚点として14年が過ぎ、時効が近づいていた。
 平成14年。主人公の三上義信(佐藤浩市)は「ロクヨン」の捜査にもあたった敏腕刑事だが、警務部広報室に広報官として異動する。そして記者クラブとの確執、キャリア上司との闘い、刑事部と警務部の対立のさなか、ロクヨンをなぞるような新たな誘拐事件が発生。怒涛の、そして驚愕の展開が次々と三上を襲う……。

監督:瀬々敬久
出演:佐藤浩市 綾野剛 榮倉奈々 瑛太 永瀬正敏 三浦友和ほか
前編大ヒット上映中/後編6月11日(土)ロードショー
(C)2016 映画「64」製作委員会
公式サイト:http://64-movie.jp/(外部サイト)
(文:奥村百恵/撮り下ろし写真:RYUGO SAITO/場面写真:(c)2016 映画「64」製作委員会/編集:駒場彩佳)

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