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ORICON NEWS
井浦新「大切なのは、思い立つ瞬間の純粋さ」
好きなことを「続けた」結果が、今の状態。継続することを意識していた
役者だけが、人との出会いがキッカケになって、今も継続しているものだという。そのほかのこれまでの活動はすべて“興味”から始まってるという。モデルやファッションブランドのディレクターは服への興味、伝統文化への取材活動は、国内旅行から始まる。さらに旅からアウトドアに興味が移行し…。『ELNEST』は、自然と人とをつなげるというコンセプトで、服とアウトドアが交差していく。好きなコト同士が交わって新たなステージを生み出している。
「なかには夢中になれないものもありました。僕は頭で考えることができないです。何でもやってみる。食べてお腹を壊してみたら、合わなかったって分かる“経験型”なんです。ステキだと思っても、興味を持っても、食べてみてマズかったら食べなくなりますよね。夢中なものを1つ見つけて、それを掘り進めていくのは尊いもの。でも、自分はそれが1つに絞れなかったんです。面白いのは、お腹を壊したものでも、無理して食べて何度もお腹を壊していると、免疫がついてくる。そういうパターンもあります。何でも経験、知識になっていく。もったいないのは自分から拒否して経験しないこと。冷やかに遠くから見ているなんてもったいない」
井浦は、世の中は面白いことにあふれているという。実際に“お腹を壊したもの”でも、自分の力になっているものがある。それは意外にもカメラだった。井浦新の活動とカメラは切り離せない重要な存在。日本の伝統文化や工芸、自然を後世に伝えたいという思いで『匠文化機構』を立ち上げ、自らが全国各地で取材活動を行い発信している。NHK ザ・プレミアム『井浦新 アジアハイウェイを行く』でも常にカメラを携え、旅先の写真を納めていた。また、自ら率いる『ELNEST CREATIVE ACTIVITY』では、アウトドアブランド『snow peak』と写真家のためのアウトドアギア『KAMAEL』シリーズを共同開発している。カメラこそ、趣味の域を超えて関わっているように見えるが―。
続ける事で、かけがえのないものが生まれる
最初は「嫌いではないけれど、持っていないといけないもの」だったカメラは、“続ける”ことで無意識に、つまり“免疫”ができたという。“免疫”ができないものも当然あるが、やらないよりはまずはやってみようと思う気持ちを潰さないこと。大切なのは一歩前にでることだと語る。
「カメラは完全に趣味です。プロの域に侵入しないように心がけています。写真家の方たちへの敬意というか。自分は写真で飯を食っているわけではないので…。自分の写真に興味を持って下さった方々とのご縁で、これまでいろんな場所で写真展をやらせていただきましたが、プロとしてというよりも、趣味としてってところは逸脱しないようにしています。恐れ多いです」