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中谷美紀「女優という職業の意味がようやくわかった」

 作家・有川浩のベストセラー小説を映画化した『阪急電車 片道15分の奇跡』(三宅喜重監督)の製作報告会見が22日、都内のホテルで行われた。主演の女優・中谷美紀は後輩に恋人を寝取られるOL・翔子役を演じ、復讐のために純白のドレスで結婚式に乗り込む。「そうやって日常生活の中できないことを代わりにするのが私の仕事だと初めて思いました」といい、「女優という職業の意味がようやくわかった」と新境地に至った思いを打ち明けた。

映画『阪急電車 片道15分の奇跡』の製作報告会見に出席した中谷美紀 

映画『阪急電車 片道15分の奇跡』の製作報告会見に出席した中谷美紀 

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 同作は、兵庫県の宝塚〜西宮北口間を片道15分で走る、えんじ色の車体にレトロな内装の阪急今津線を舞台に、偶然乗り合わせただけの乗客たちがちょっとだけ重なり合い、影響し合うエピソードを散りばめた心温まる物語。

 同作の見せ場の一つは、翔子が婚約者を奪われた復讐のために純白のドレスで結婚式に乗り込むシーン。中谷は「台本を読んだ時はなんて、非常識な!と思いましたが、もし同じような目にあったら、そうしてやりたいと思う人はいると思うし、でも絶対にできない。プライドもあるし、人目もあるから」と自分ができないからこそ、女優としてしっかり演じきった。

 中谷はまた、恋人を寝取られる役柄に「そんな人生は歩みたくない。ほどほどが一番かな。人並みに何でもない日常を送れたら…」と控え目に結婚観を語った。一方で、戸田恵梨香は共演した南果歩から特製調味料をおすそ分けしてもらったと自慢げに話し、「南さんのような素晴らしいお嫁さんになりたいと思いました」と会場の笑いを誘った。

 戸田は彼氏のDVに悩む女子大生・ミサ役。「本当に大切なことは何かを、ミサを通して伝えていかないといけないなという気持ちで演じました。何気なく生活している中にも、さまざまな物語があるってことを客観視できて、楽しく撮影できた」と振り返った。

 偶然、電車に乗り合わせた翔子とミサの生き方に影響を与える老婦人・時江役の宮本信子は、最近の電車内のマナーの悪さを嘆きながらも、撮影のほうは「若い女優さんと話す機会があまりなかったので、楽しく過ごせました」。特にほとんどのシーンで一緒にいたのが孫娘・亜美役の芦田愛菜。「忘れちゃうくらいいっぱいお話しました」という芦田に、目尻を下げすっかり“おばあちゃん”の顔だ。電車にまつわる思い出を聞かれた芦田が、「お姉ちゃんになったら電車に乗って学校に通いたいです」と答えた時には、その“天才”ぶりに会場がどよめいたほど。

 セレブ気取りの奥様たちとの付き合いに疲弊する平凡な主婦役の南は、「ほんの一瞬の出会い、ひと言で心持ちが変わる。ちょっとした幸福感は、何気ない人との交わりだったりするんだな。そんな小さな幸せが見つけるきっかけになる映画です」と話していた。

 映画『阪急電車』は4月23日(土)より関西先行公開、4月29日(金・祝)より全国で公開される。

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  • 映画『阪急電車 片道15分の奇跡』の製作報告会見に出席した中谷美紀 
  • 映画『阪急電車 片道15分の奇跡』の製作報告会見に出席した戸田恵梨香 
  • 映画『阪急電車 片道15分の奇跡』の製作報告会見に出席した(左から)三宅喜重監督、南果歩、戸田恵梨香、中谷美紀、宮本信子、芦田愛菜 
  • 映画『阪急電車 片道15分の奇跡』の製作報告会見に出席した南果歩 
  • 映画『阪急電車 片道15分の奇跡』の製作報告会見に出席した芦田愛菜 
  • 映画『阪急電車 片道15分の奇跡』の製作報告会見に出席した宮本信子 
  • 映画『阪急電車 片道15分の奇跡』の製作報告会見に出席した映画『阪急電車 片道15分の奇跡』の製作報告会見に出席した三宅喜重監督監督 

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