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山田孝之、女性監督と初タッグの最新主演作は、どこにでもいそうな普通の男

 芥川賞受賞作家・伊藤たかみの『指輪をはめたい』が俳優・山田孝之主演で映画化され、年内に公開される。深夜ドラマ『闇金ウシジマくん』(TBS系)、映画『太平洋戦争の奇跡 フォックスと呼ばれた男』(2月11日公開)、映画『のぼうの城』(秋公開)などで個性的なキャラクターを演じてきた山田が、主演最新作で挑んだのはどこにでもいそうな普通の男。爽やかで人間味もあるが優柔不断な営業マン、輝彦を演じる。山田自身も「2010年にやってきた役柄は、闇金だったり、兵隊だったり、武将だったり、そういう役が多かったので、これまでとは全然違う輝彦という役柄をやったときに、きちんと切り替えらえるのかという試練を、自分に与えたかった」とストイックな心境を明かした。

芥川賞小説の映画化『指輪をはめたい』に主演する山田孝之 (C)2011「指輪をはめたい」 

芥川賞小説の映画化『指輪をはめたい』に主演する山田孝之 (C)2011「指輪をはめたい」 

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 同作は、29歳独身男子の主人公を通して、男女の恋愛観、結婚観を紡ぎ出すラブファンタジー。スケートリンクで頭を打ち、記憶を失ってしまった男の前に彼女だと名乗る年齢も外見もバラバラの女性が3人現れる。婚約指輪を用意していたことから、3人のうちの誰かにプロポーズするはずだったのだが…。彼女たちはそれぞれに魅力的で、一向に思い出すことが出来ないまま、やがて指輪だけが知る真実が徐々に明らかになっていく。

 山田は「脚本を読んだ時、主人公の結婚に対する考え方に共感が出来て、面白いと思いました。ラブストーリーはこれまでも出演したことはありましたが、このお話は結構ファンタジックな話でもあり、それもキラキラしたファンタジックさではなく、現代的な男女のリアルな話の中にあるファンタジックさがいいなと思ったんです。輝彦という役も、普通にこんな男いるなと思いましたし、その人の思考になってみたい、とも思いました」。

 メガホンをとるのは、2005年中島哲也プロデュースのオムニバス映画『ヘアスタイル』の1篇「おさげの本棚」で監督デビューし、長編監督第1作『檸檬のころ』(2007年)が好評だった新鋭・岩田ユキ監督。主演に山田を起用した理由を「生命力があり人間臭いキャラクターにしたかった。突飛な設定である程、感情は現実味が必要で、繊細な揺らぎが表現できる山田さんが必要でした」と語る。山田も「女性監督とご一緒させていただいたことがなかったので、本作をやってみたいと思った」。

 昨年11月下旬から約1ヶ月の撮影期間中、ほとんど出ずっぱりだった山田は4時間ぐらいしか睡眠時間が取れなかったという。「クマが出来たり目が充血したりしたんですが、役柄的にはかえってそのほうがリアルで良いかなと思い、眠れないでフラフラしている感じをそのまま活かして演じました」と山田。その芝居をカメラ越しに見つめていた岩田監督は「困惑中の劇画顔から、恋してる時の抜けっぷりまで、豊かに変わる表情が面白い。役のためなら、どこまでも格好悪くなれる覚悟がある。キャラクターに血を通わせられるかどうかは、そういう覚悟の違いだと思います」と感服していた。

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