ドラマ&映画 カテゴリ
ORICON NEWS

戦国時代劇『のぼうの城』が野村萬斎8年ぶり主演、異例の2人監督で映画化

■その他の写真ニュースはこちら

 直木賞にノミネートされた歴史小説で、漫画化もされた作家・和田竜氏の『のぼうの城』が、狂言師・野村萬斎の8年ぶり主演で映画化されることが22日、わかった。“のぼう様(でくのぼうの意)”と呼ばれながらも、家臣にも領民にも愛された戦国武将・成田長親(なりたながちか)が、天下統一を目指す豊臣秀吉方2万人の大軍に、たった500人の兵で抗戦した忍城(おしじょう)の攻防が描かれる。野村演じる“のぼう様”とともに戦う成田家の家臣役で共演するのは、佐藤浩市山口智充成宮寛貴。『ゼロの焦点』の犬童一心監督と、『日本沈没』の樋口真嗣監督がタッグを組み、邦画では異例のダブル監督による製作で8月より撮影を開始して、来年公開される。

映画『のぼうの城』で主演を務める野村萬斎 

映画『のぼうの城』で主演を務める野村萬斎 

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 「映画化は不可能」と言われ続けてきた物語が、構想7年の時を経て動き出す。同作は、2003年に脚本界の新人登竜門・第29回城戸賞を受賞した和田氏のオリジナル脚本「忍ぶの城」がベース。天下統一を目指す秀吉の軍勢が唯一落とせなかった忍城の城代・長親にスポットライトを当て、戦国時代の合戦や水攻めを描いた脚本は「あまりにもお金がかかりそうな映画」(犬童監督)、「書くのは簡単だけど画にするのはどうするんだ、というようなことがいっぱい書いてあった」(樋口監督)といい、実現するまでに時間を要した。

 主演の野村に最初に声がかかったのも5年以上前。野村は、製作決定の正式発表を受けて「随分時間が経ってしまったわけですが、本当に、待望の今日という日を迎えられた幸せを感じております」と『陰陽師II』(2003年)以来、実に8年ぶりとなる映画出演を喜んだ。「『陰陽師』で演じた安倍晴明という役も割合、余計なことはしゃべらないキャラクターでしたが、今回の長親役も、ぼーっとしていると思います。人とは違う空気感、リズム感でいるからこそ、“何かを見抜いている”。周りの空気になじまず、一種浮いているが、愛すべき人柄が滲み出るような長親像を作り込んでいきたい。野村萬斎ならではの役作りをしたい」と意気込む。

 佐藤、山口、成宮が演じる長親の家臣たちも、一人ひとりを主役にしたスピンオフ作品が作れそうなほど個性豊かに描かれる。佐藤は、長親の幼馴染で戦上手な侍大将、丹波役。山口は、6児の父親で剛腕自慢の和泉役。成宮は、実践経験はないがあらゆる兵書を読破した自称軍略の天才、靱負(ゆきえ)役。野村とはそれぞれ初共演となる。長親と靱負が想いを寄せる甲斐姫や、秀吉家臣として2万人を率いて忍城を攻め立てる石田三成など、そのほかの出演者は今後、決定次第発表される。


 山口智充

関連写真

  • 映画『のぼうの城』で主演を務める野村萬斎 
  • 映画『のぼうの城』に出演する佐藤浩市 
  • 映画『のぼうの城』に出演する成宮寛貴 
  • 映画『のぼうの城』に出演する山口智充 

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

>

メニューを閉じる

 を検索