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　俳優・松田翔太の主演映画『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』（大森立嗣監督）の公開初日舞台あいさつが12日、東京・新宿ピカデリーで行われ、同作に共感した青山学院大学総合文化政策学部の学生たちがお祝いに駆けつけた。学生たちによる映画の感想が書き込まれた応援フラッグを贈られた松田は、「（学生たちを）ナメていたというか、僕ら映画の作り手側と同じ感覚で映画のこととか、映画界のことを考えている」と、喜びとともに衝撃を受けていた。

　同作では、低賃金、劣悪な労働環境、職場の先輩・裕也（新井浩文）による理不尽で執拗なイジメなど、過酷な状況に置かれた松田演じるケンタと、同じ施設で兄弟のように育った幼なじみのジュン（高良健吾）が、人生を自分で選べない現実をぶち壊すために、ナンパで出会った女の子・カヨちゃん（安藤サクラ）と3人で後戻りできない旅を展開する。

　若者たちの絶望感の中から見つける希望を描いた同作に共感した学生たちは、同年代の学生たちにも広く伝えようと、自主的に試写会を開くなどして、宣伝活動にも一役買ってきた。9日に都内で行われた試写会には、松田と高良が飛び入り参加し、学生たちと映画について語り合ったという。

　その時の様子を高良は「学生の皆さんとお話できて楽しかったですね。自分より年下の人も多かったが、大人に見えた。彼らのパワーがすごくて、すごく疲れたというか、こちらも本気でぶつかって、翔太くんとふたりで熱くなりました」と松田とうなずきあった。

　舞台あいさつには、安藤、新井、大森監督も登壇。安藤も同年代の学生たちに負けじと、「ぶち壊したいものがずっとあって、壊せても、壊せなくても、壊そうという愛を持ってこれからも生きていくと思いました」と話していた。

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