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【編集長の目っ!】AKB48選抜総選挙は、最高のエンターテインメントショウ

■ガチンコ勝負が生んだ、AKB名勝負物語

 それにしても見事なエンターテインメントショーだった――。7月の参議院選挙前のもうひとつの大きな選挙(笑)として、各方面から注目を集めたAKB48選抜総選挙の開票イベント『母さんに誓って、ガチです』を観に、6月9日JCBホールに行ってきた。

だるまに目入れを行ったAKB48 第2回選抜総選挙1位の大島優子 

だるまに目入れを行ったAKB48 第2回選抜総選挙1位の大島優子 

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 今回の総選挙は5/26発売のシングル「ポニーテールとシュシュ」購入者と、ファンクラブ会員に投票権が与えられ、5/25〜6/8までネット、モバイル上で投票が行なわれた。「ポニーテール〜」は初動51.3万枚という驚異的な売上を記録し、投票総数は36万票を超えた。また全候補メンバーの詳細プロフィール他を掲載した『AKB48総選挙公式ガイドブック』(講談社)が、8.6万部を売上げ、弊社“本”ランキングで2010年タレント本部門1位になった。さらに総選挙の速報、中間結果を各紙(誌)が大きく取り上げるなど、各メディアも結果的に煽りに煽るような形になり、社会現象といっても過言ではないほどまでになり、これまでAKB48に興味がなかった人達の目も、今回の総選挙に向けさせたのは確かだ。

 そして6月9日午後6時――JCBホールは異様なムードに包まれていた。
 タイトル通りのガチンコ勝負に、駆けつけたファンもメンバーも、そして関係者さえが固唾を呑んで、開票結果を見守っていた。ファンだけの声、それ以外の一切の声を封じて、ファンの一票一票が直接結果に結びつくだけに、その“重み”を一番感じるのは選ばれるメンバーだ。10〜20代前半の女のコにとっては残酷かもしれないが、芸能活動をしていく上では避けて通れない道であり、よりリアルな姿が求められる情報社会の今、もしかしたら一番真っ当で、将来に繋がるセレクション方法なのかもしれない。


 司会の徳光さんから、40位から順番に名前が読み上げられ、その度にファンのため息や歓声が沸きあがり、緊張した空気が会場を支配する。選ばれたメンバー1人ひとりがコメントをするわけだが、当たり前だが十人十色、取り繕う時間が与えられないだけに、リアルな表情、コメント、雰囲気が伝わってくる。これだけで、メンバー・ファンを含めて、喜怒哀楽が凝縮された、極上のエンターテインメントショーになっていた。

 同じような雰囲気を前にもどこかで感じた気がする。2006年9月に日本武道館で行われた『EXILE Vocal Battle Audition2006』だ。グループの顔でもあるボーカルの1人が脱退し、新しいボーカルを選ぶ最終選考を、ファンで満杯の日本武道館で行うというものだった。あの時も会場全体がファンとファイナリストの「ドキドキ感」で包まれて、なんともいえない雰囲気だった。今回のAKBの総選挙と、そのオーディションとは全く異質のものだが、EXILEはグループの危機的状況を、オーディションのファイナルを日本武道館で見事にエンターテインメントショウとして成立させることによって、自らが謳うグループとしての「第2章」のスタートダッシュに繋げた。

 JCBホールでその時の空気を思い出した。この総選挙がメンバー全員に危機感を与え、本人に自覚をさせ、絶えず向上心を持たせるためであることは明確だし、ファンにとっても刺激的なイベントになっているだろうし、AKBというブランドをブラッシュアップ、グレードアップさせるためには必要なイベントなんだろう。

 第2位の発表。速報、中間と1位だった前田敦子の名前を徳光さんが読み上げた瞬間、場内の悲鳴にも似た歓声、驚きと悲しみのため息は、この日のAKB劇場のクライマックスだった。そして本人の「少しだけホッとしている自分がいます」というコメントに、センタープレイヤーの重圧が、どれほどのものかということを改めて思い知らされ、会場の空気が一瞬にして変わった気がした。そして1位。大島優子の名前が読み上げられたとき、エンタテインメントショウは、大団円を迎えた。

 この日のイベントはファンのもの、そしてメンバーたちのものということと、最高のエンターテインメントショウだったということは、確かだ。

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