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　俳優で歌手の加山雄三が27日、都内で黒澤明監督の生誕100周年を記念した特別上映会にトークゲストとして登場した。過去『椿三十郎』『赤ひげ』の2作品に出演した加山は「いまだに心から“先生”と呼べるのは黒澤さん。会ってなければ今の僕はない。洞察、判断、そして作品の“力”がものすごい人でしたね」。自身も今年デビュー50周年を迎えるが「映画、ドラマ、歌手など全部（自身とは）合致してきた！」といい、今後も精力的な活動に全力で取り組むことを誓っていた。

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　トークショーで、黒澤作品のスタッフを務めていた野上照代さんと共に恩師との思い出を語った加山は、早朝から大好きなサーフィンをした後に撮影に臨み、若手にも関わらず本番中に居眠りしてしまった失敗談をはじめ、黒澤氏から「お前は“白紙”でいいから！」と声をかけられ、素のままの自分を評価してもらったことや、可愛がってもらった話などを披露した。

　その後、自身の代表作『若大将シリーズ』で一気にブレイクした後、たまたま街中で黒澤監督と再会したした際には「『大きくなったなぁ〜テレビに殺されるなよ』と言われた。当時は（多忙で）映画の比重も軽くなっていましたし、イメージもついちゃったので……でも、生きていく上で大切なことをおっしゃる方でした」と振り返った。

　近年では“世界のクロサワ”作品が次々とリメイクされ再び脚光を浴びているが「私は観ませんね。特に黒澤作品のリメイクは特に観たくない。（黒澤氏に）勝るものを作れるはずがない」とキッパリ。最後には近況として、自身50周年の節目に森山良子、谷村新司、南こうせつらと“加山雄三とザ・ヤンチャーズ”をとしてバンド結成することや、59歳から続けている絵画や陶芸の個展開催向けて多忙な日々を過ごしていると話していた。


　加山雄三