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この女優は誰? 米アカデミー賞6部門ノミネート『プレシャス』のシンデレラガール

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 2日に発表された第82回アカデミー賞で作品賞、監督賞など6部門にノミネートされた映画『プレシャス』(リー・ダニエルズ監督)。ゴールデンウィーク前後からの日本公開も決まり、上映館などで掲出されるポスターやチラシにも、さっそく「アカデミー賞最有力候補作品」の文字が踊る。それ以上に気になるのは中央の黒人女性、主役の少女プレシャス・ジョーンズを演じたガボレイ・シディベだ。彼女はにわかにアカデミー賞主演女優賞の有力候補の呼び声が高い(発表は現地時間3月7日)。

4月公開映画『プレシャス』の日本版ポスター&チラシ 

4月公開映画『プレシャス』の日本版ポスター&チラシ 

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 同作は、ニューヨークのハーレムで、両親から虐待を受けながら暮らす黒人の少女プレシャスが、ある教師との出会いから人生に希望を見出す物語。2009年のサンダンス映画祭でグランプリを獲得した期待作で、アカデミー賞の前哨戦と言われるゴールデン・グローブ賞では作品賞、主演女優賞にノミネート、母親役のモニークが助演女優賞を獲得した。また、低予算ながらも意欲的で志の高い映画を表彰し、反アカデミー賞の意味合いを持つ第25回インディペンデント・スピリット・アワードでも5部門にノミネートされている(発表は同3月5日)。

 ガボレイはオーディションを勝ち抜いて、スクリーンデビューを飾った新人女優。現在26歳だが、劇中では16歳の少女を演じた。それも、実父と義理の父によって妊娠を2度させられ、母親からは精神的にも肉体的にも虐待を受けるという、デリケートな役どころ。今回のアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた5人の中でも、ガボレイが最もインパクトの強い役を演じきったのは間違いない。

 ほかに、英映画『17歳の肖像(原題:An Education)』で16歳の学生を演じた24歳のキャリー・マリガン、ベテランのメリル・ストリープ(『ジュリー&ジュリア』)、サンドラ・ブロック(『しあわせの隠れ場所』)、ヘレン・ミレン(『The Last Station(原題)』)が選ばれているが、本命不在と言われているだけに、ガボレイには十分チャンスがある。

 同作は11月6日に全米のわずか18館で公開がスタートするやいなや、その前評判から口コミで劇場に客が殺到し、全米週末ボックスオフィスで187万6000ドルを稼ぎ出した。公開3週目には全米BOXOFFICE上でも第3位を記録して、インディペンデント映画としては異例のヒットとなった。

 これは、2009年の米アカデミー賞で作品賞を含む8冠に輝いた『スラムドッグ$ミリオネア』(ダニー・ボイル監督)のサクセスストーリーにも重なる。『スラムドッグ―』も低予算で製作され、全米で10館規模からスタートしたインディペンデント映画だったが、トロント国際映画祭観客賞をはじめ各国の映画祭や映画賞で絶賛され、世界中で大ヒットを記録した。『スラムドッグ―』には有名スターが1人として登場していなかったが、『プレシャス』にはソーシャルワーカー役でマライア・キャリー、看護師役でレニー・クラヴィッツが出演しているのも見どころだ。

 映画『プレシャス』はGWにTOHOシネマズシャンテ、シネマライズほか全国公開。

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  • 4月公開映画『プレシャス』の日本版ポスター&チラシ 
  • アメリカン・ドリームの体現者となったガボレイ・シディベ(c) PUSH PICTURES, LLC 
  • すっぴんメイクで出演したマライヤ・キャリー(c) PUSH PICTURES, LLC 
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