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ノオミ・ラパス、自分をさらけ出したドラゴン・タトゥーの女



作者急死後、原作が全世界で2100万部の売上を突破。劇場公開された映画『ミレニアム』シリーズ2作品は、ヨーロッパで100億円を突破する本年度最高の興行収入を記録し、社会現象とまでいわれる人気になったミステリー大作だ。そんな話題の映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』がいよいよ日本に上陸。鼻ピアスに全身タトゥーという特異なルックスのヒロイン・リスベットを演じるスエェーデン人女優ノオミ・ラパスが、ヨーロッパを席巻した本作について語る。


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◆ヘビーなシーンもそのまま演じたい


映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』の異色のヒロイン・リスベット

――髪を切って黒く染め、ピアスをして、バイクの運転免許もとって、役に挑んだそうですね。
【ノオミ】 撮影に入る前にあらゆる準備をしました。でも私は役柄になりきるために完璧な準備をするのは大好きです。演技をする時に急に役柄に入れ替わるのではなく、どんな時も役柄に徹していないと。撮影の間中ずっと、演じる役の人柄を理解しないといけないと思っています。


――リスベットは、心に傷を負う、強いヒロイン。演じるにあたっての気持ちは?
【ノオミ】 リスベットが自然に入り込んで来た感じでした。彼女の事はよく理解出来ていたので、感情的な面で特別に考えたり作ったりする必要はなかったですね。監督とは密に話し合いをして、リハーサルをする事もなくて。撮影をしている流れで即興の演技がうまくいっていましたから。原作の中にある乱暴でヘビーなシーンもそのまま演じたいと思っていました。そういう部分を軽くしたり簡潔に変えたりしたくはなかったんです。


――たとえばレイプされるシーンとかも?
【ノオミ】 信頼する事が一番大切です。こういうシーンを撮影する時は、監督や撮影スタッフや他の役者さんを信じないと出来ません。そして同じ見方、とらえ方を分かち合わないといけない。何をどう撮りたいか、どこまでがリミットなのか、どこまで出来るのかを理解しあうのが大切なんです。このシーンでもリハーサルをする事はなかったですね。どのタイミングでズボンを脱がすとか、このタイミングでこのアクションをやるとか、事前に十分に話し合っていましたので。このシーンを撮るのに一週間程かかったと思います。


◆悪夢に悩まされた日もあった・・・


ノオミ・ラパス

――ノオミさんにとって難しい撮影だった?
【ノオミ】 もちろんとても難しい撮影です。そのシーンが脳裏にこびりついて、悪夢に悩まされて日もありましたよ。でも私は、何が起こるか解らない限界まで探ることが好きです。演じる事のリミットまで自分を追い込む事が好きだし、そこから真実が見えて、極端な意味のふたりの関係が生まれるわけです。あのシーンが本当に起こっているようにみせる事が大事だったんです。襲われた後にリスベットが自宅に帰りキッチンで行うことは、即興でそうなりました。あの撮影を終える事で、出来ることをすべてやっという、ある種の満足感がありました。そしてその結果は、観る人の判断にまかせるという事です。


――あのシーンは、難しくもあり、気に入ってもいる?
【ノオミ】 好きなシーンとはいえません。でもとても大事なシーンでした。あのシーンがないとほかが成り立たなかったからです。悲惨な人生を送って来た彼女ですが、あの問題をどう乗り切るかがその人生を象徴しています。だから私はこのシーンの重要性を感じて行ける所まで自分をさらけ出しました。でもあんなシーンをやるのが好きとかではなく、自分を限界まで試す、自分を知る事が好きなんです。


――鼻ピアスやタトウーというハードな容姿についてはどう?
【ノオミ】 あまり気持ちのいいものではなかったです。でも演技する時は自分自身の事は横において、演じる役柄に真実でありたいんです。どんなに醜かろうと、自分を押し出してただ演じるだけ。演技とはそれぞれ違った人物、状況に自分を流し込んで、そこでの真実を探し出すこと。そのために自分を変えなければならないのであれば、太った金髪でも、小さい黒髪だろうと変身します。それになりきるって大事だし私は好きです。


◆映画の成功で人生が変わった

――リスベットは、スタッズ入りの革ジャケットとかミニスカート。ノオミさんの普段の生活でのファッションは?
【ノオミ】 そういのは着ませんね。でも14、15歳の頃はパンクロッカーで、髪をブロンドに染めて鼻にピアスしていて・・・、リスベットみたいでしたよ。ファッションには興味ありますし、いい服を着るのは好き。でも一旦仕事が始まると、ファッショナブルな服はしまって、おシャレな服の事とかはあまり考えません。でも仕事が終わるとまた好きな服に戻るんです。


――この映画の成功で、身の回りの環境が変わった?
【ノオミ】 人に知られるようになりました・・・。でもあまり世間の注目を引かないようにしています。有名人になりたいと思っていませんし、ゴシップ誌とかパパラッチとか嫌いですし、そういった事とは距離を置きたいですね。ただ、映画が成功している事で、人生は変わりました。他国の監督から連絡を受けたり、シナリオも届いて読んでいますし、いまスウェーデン以外の国の撮影にも参加しています。


ノオミ・ラパス
1979年12月生まれ。スウェーデン出身。
2007年、『Daisy Diamond』で主人公のひとりを演じ、注目される。ヒロインに抜擢された『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』では、髪を切りピアスをつけ、ボクシングを習って筋肉をつけて、身体を変えて役に臨んだ。
『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』

【ストーリー】
孤島に封印された、40年前の少女失踪事件の謎――。解き明かされる富豪一族の闇と、忌まわしい真実・・・。40年前、スウェーデン・ストックホルムの孤島で姿を消した少女の捜索依頼を受けたジャーナリストのミカエルは、天才ハッカーでもある調査員リスベットの協力を得て事件の真相に迫る。
監督:ニールス・アルゼン・オプレブ
出演:ノオミ・ラパス マイケル・ニクビスト スベン=バーティル・トープ
2010年1月、シネマライズほか全国順次ロードショー
(C) Yellow Bird Millennium Rights AB, Nordisk Film, Sveriges Television AB, Film I Vast 2009
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