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映画『ブラック会社〜』の原作者は今もブラック会社で働き続ける

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 公開中の映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』。巨大掲示板群『2ちゃんねる』の書き込みから生まれた同名書籍を、『キサラギ』の佐藤祐市監督が『ROOKIES -卒業-』の脚本家・いずみ吉紘と組み、俳優・小池徹平主演で映画化した。その発端となった掲示板を立ち上げた実在のマ男氏は「まだ俺は頑張れるかもしれない」と今も会社を辞めず働き続けている。

公開中の映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』 (C) 2009 ブラック会社限界対策委員会 

公開中の映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』 (C) 2009 ブラック会社限界対策委員会 

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 元ニートの青年・マ男(小池)が一大決心し、プログラマの資格を取得して小さなIT企業に就職する。働き始めると、そこはサービス残業・徹夜は当たり前、社員を奴隷のようにこき使う“ブラック会社”だった。責任感ゼロの上司と自己中心的で情緒不安定な同僚たち、ありえない納期を平然と押し付けるクライアント…。そんな人間関係の中で、悩み苦しみながらもひたむきに頑張るマ男。彼を、“限界”に追い込んだものとは。

 物語の核となる“ブラック会社”の定義について佐藤監督は「この時代、どんな会社でもブラック会社になり得る。その要因はきっと“人”だ」と話す。人間関係に振り回され、仕事に追いかけられ、「こんな会社、辞めてやる」と思ったことは誰しもがあるはず。映画もまた、そんな小さな共感の積み重ねが快感だ。それもネガティブな方向には傾かず、クライマックスに至っては、働きたい自分、頑張れる自分を再発見させてくれる。

 実在のマ男氏は「この映画をキッカケに、少しでもブラック会社が無くなってくれれば」とささやかな希望を抱く。「今という時代、色んな苦しい状況に立たされている人がいると思います。この先の事で悩んでいる人、今現在が不安で仕方ない人、何かをしようとしているけど出来ない人。そんな苦しい状況に立たされている人たちにこそ、見て欲しい。一歩前に進む事の出来る何かを感じ取ってもらえたら」と、今も限界“かもしれない”だけで限界がくるその日まで走り続けている。

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