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事件発生から15年…『松本サリン事件』が石黒&松下で初の本格ドラマ化

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 事件発生から15年が経過した“松本サリン事件”が、『実録・松本サリン事件〜妻よ、母よ…犯人と“疑われた”家族 闘いと絆の15年〜(仮)』(フジテレビ系)として、ドラマ化されることが24日、同局より発表された。同事件が本格的なドラマとして放送されるのは初で、事件発生直後に容疑者扱いされた河野義行さんを石黒賢、昨年8月に亡くなった妻・澄子さんを松下由樹が演じる。石黒は「警察に対する不信感、犯人扱いするマスコミに対しての怒り、妻や子供たちへの愛、困難にくじけない強い意志……河野さんの様々な感情を丁寧に演じ分けていきたいと思います」と固い決意で同作に臨む。

石黒賢と松下由樹 (C)ORICON DD inc. 

石黒賢と松下由樹 (C)ORICON DD inc. 

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 世界を震撼させた地下鉄サリン事件から遡ること9か月。1994年6月27日、長野県松本市の閑静な住宅街で事件は起きた。後に、オウム真理教が自ら生成した毒ガス・サリンを散布するという、前代未聞の犯行であることが明らかになったこの事件で、警察からマスコミまで、一時“疑惑の会社員”として、世間から犯人扱いを受けたのが、河野さんだった。サリンにより、妻・澄子さんが意識不明に陥り、寝たきり状態になる一方で、自身の疑惑を晴らす闘いを余儀なくされた河野さんと3人の子供たちの姿を描く。

 河野さんを演じるため、河野さんの著書を読み漁ったという石黒。「サリンの噴霧機を作った人間のお詫びを受け入れ、奥様に会わせ、自宅の庭の剪定を頼むエピソードに心打たれました。罪を犯した人間を一生、恨んで、憎しみ続けるのではなく、人を許す河野さんの博愛精神はなかなか持てないとは思いますが、私自身も強い気持ちや人間的優しさを持ちたいと思っています」と感慨深げに語る。また、サリンにより意識不明に陥る妻・澄子さんを演じる松下も「松本で起こった事件の真実、現実、そして、被害に遭われた方々の苦悩を再度見つめ、真剣に取り組みたいと思います」と気合十分だ。 

 同作は、河野さん、長女・真澄さん、長男・仁志さん、次女・真紀さんの河野一家すべての人々をテレビでは初めて取材。過去に放送されることのなかった河野家の取材映像、当時“疑惑”と向き合う中で、必死で家族、妻への思いを綴った4冊の日記ノートなど詳細な取材でドラマを裏打ちする。同番組プロデューサー・内ヶ崎秀行氏は「妻・澄子さんがお亡くなりになったことで『河野家にとっての松本サリン事件は終わった』と語る、当事者の河野さんとその家族が、なぜ事件は起きたのか、なぜ犯人と疑われてしまったのか? どうやって疑惑と闘ったのか? など、事件の核心を、今だからこそ語っていただけることがあると思い、ドキュメントドラマという形での番組を企画しました」と経緯を説明し、「家族とは?苦しみから前を向いて生きるには?そんな普遍的なメッセージを、番組を見ていただいた方と共有できたらと思っています」と、番組の意義を明かしていた。

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