ドラマ&映画 カテゴリ
ORICON NEWS

沖縄映画祭閉幕、課題もあるけど「来年もここで」〜GP受賞は「鴨川ホルモー」

■その他の写真はこちら

 亜熱帯の南国の島・沖縄の北谷町アメリカンビレッジで19日(木)から22日(日)まで開催された第1回『沖縄国際映画祭』が、4日間の会期を終え閉幕した。コメディ作品のコンペティションをメインに据え、多数のお笑い芸人がスペシャルサポーターとして参加。地元の人々と観光客を巻き込んだ一大イベントは、総来場者11万人を数え、記念すべき最初の年を大盛況のうちに終えた。

初日に行われたオープニングセレモニーの模様 

初日に行われたオープニングセレモニーの模様 

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 映画祭のテーマ“Laugh&Peace”で盛り上がった沖縄・北谷町(ちゃたんちょう)。様々なイベントのなかでも、もっとも会場を盛り上げていたのが、キャストの舞台あいさつ前に行われるシアター・レッドカーペット。毎回大勢の観衆が劇場の周囲につめかけ、会場を大いににぎわせた。その一方、公式上映のほうは、日本の作品こそその知名度からほぼ席が埋まっていたものの、海外の作品では日本語のポスターがないものなど、事前の情報告知が少なく、苦戦するものも多かったようだ。

 しかし、ビーチステージでの吉本興業の芸人が出演するテレビ番組生放送や音楽ライブ、クリエイターや映画監督らが参加するワークショップ、映画会社やテレビ局によるコンテンツマーケットは盛況をみせ、映画祭自体が盛り上がった後半には、ほぼすべての上映チケットが売り切れていたという。

 地元の人々に話を聞いてみると、たしかに期間中の会場は通常より多くの人が集まり、その周辺はにぎわいをみせていたようだ。ただ、映画祭自体は直前に知ったという声もあり、県内外への宣伝活動など事前の徹底した告知により、より映画祭の知名度を高めることで、さらに大きな成功につなげることができるかもしれない。実行委員会でも「いろいろな情報の事前の準備と発表、会期中のホスピタリティ」を次への課題に挙げている。

 それでも、出演者側には概ね好評だったようだ。沖縄という場所から、スケジュールの都合などで必ずしも作品のメインの俳優が来場したわけではなく、直前の出演者の変更などドタバタもあったが、舞台あいさつでは「こちらにきて、花粉症が出なくて体調がよくなった」「食事がおいしい」など、南国沖縄の空気を楽しんでいる声が多く聞かれた。また、グランプリを受賞した『鴨川ホルモー』の本木克英監督のように、コメディをメインにするコンペティションに意義を感じている映画人も多い。

 第1回が終わり、運営面ではさまざまな課題も出来ていることだろう。しかし、会場を訪れ、映画やイベントに触れた多くの人々の笑顔からは、北谷町を盛り上げたこの映画祭のテーマが伝わっていることが感じられる。クロージング・セレモニーでMCの今田耕司は「また来年お会いしましょう」と締めた。実行委員会は来年の開催について「もちろんここでやります」としている。この先も長く続け、沖縄から笑いを発信し、沖縄でのコメディ映画祭の歴史を作っていってほしい。

【第1回沖縄国際映画祭データ】
総来場者数:11万人(韓国、中国、台湾、香港から来場者あり)
レッドカーペットの長さ:250メートル
レッドカーペット・ゲスト:90人
プレス総人数:250人(スチール60台、ムービー20台、100媒体/アジアから14媒体)
上映作品数:153作品
コンペティション応募数:80作品
よしもと芸人出演数:計169人
コンテンツマーケット:映画会社、テレビ局、出版社など58団体が出展(海外出展数:9)
スタッフ総勢:300人
ボランティア数:4日間のべ250人

【コンペティション部門受賞作品】
グランプリ(ゴールデンシーサー賞):鴨川ホルモー(日本)
観客賞(海人賞):Unstoppable Marriage(韓国)
木下工務店賞:BABY BABY BABY!(日本)

◆話題作が続々登場!『沖縄国際映画祭特集』

関連写真

  • 初日に行われたオープニングセレモニーの模様 
  • 会場となった沖縄の北谷町アメリカンビレッジ 
  • オープニングセレモニーと授賞式の司会を務めた(左から)今田耕司、木佐彩子 
  • 会場入り口 
タグ

    オリコントピックス

    あなたにおすすめの記事

    メニューを閉じる

     を検索