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　今年でデビュー10周年を迎える女優の田中麗奈が10日（金）、都内で舞台『思い出トランプ』の公開リハーサルを行った。田中は誤って包丁で息子の指を切ってしまい、別居生活を送る主婦を堂々と演じている。共演する女優の根岸季衣が「今日、初舞台の初日なので緊張してるかどうかを聞いたら『いっぱい稽古したから昨日はぐっすり寝たー』だって。逸話だね」と、初舞台にして主演を務める田中の強心臓ぶりに感嘆。それを聞いた田中は「インタビューの方が緊張します……」と意外なところでの弱気発言で笑いを誘った。

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　作家・向田邦子さんの生誕80周年を記念し、直木賞受賞作の『思い出トランプ』を脚本家の田村孝裕氏によって初舞台化。大幅に物語を書き換え、新たに生まれ変わった同作の舞台化について向田さんの妹・和子さんは「（姉は）きっと、よくやってくれたじゃないって言うと思います。満足度が高いです」と喜びを語った。また「僕が一番緊張してます…」と話す田村氏に根岸が「げっそりしてる。今日で10歳くらい年とったんじゃない」と返すなど一座の仲の良さをうかがわせた。

　同作で関係が円滑にいかない嫁姑の役を演じる2人に実際の稽古中の関係を聞かれ「根岸さんがいつもお弁当を持ってきていて、『いいなーいいなー』って言ってたら手作りのお弁当をもらっちゃいました。ちゃんとしたお母さんをしてくれた」と微笑む田中に、根岸は「隣でカップメンとか食べてると可哀相になっちゃって。あげといて良かった」と稽古中のエピソードを明かし、笑いを誘っていた。

　「みんなで魂込めて稽古をやってきて、自信を持って初日を迎えられました。何か伝わればいいなと思います」と田中が意気込みを語った舞台『思い出トランプ』は10日（金）より19日（日）まで東京・青山円形劇場で公演。