自身の恋愛観から“裏切られる女性”に共感したという奥菜恵
ジャパニーズ・ホラーの第一人者たちがその才能を結集し、ハリウッド映画として世に放つスピリチュアル・スリラー『シャッター』。本作で、オーディションの末にストーリーのキーとなる役を射止め、ハリウッドデビューを果す奥菜恵は、悲しい運命をたどる女性・メグミを演じながら「みんなが理解できる気持ちだと思う」と自身の恋愛観も交えて役どころに共感する。今回のハリウッド映画出演を機に、女優としてまた新たな一歩を踏み出した彼女の現在の心境に迫った。
■ハリウッド映画で示した唯一無二の存在感
ハリウッド作品ならではの苦労話も特に思いつかないと語る奥菜。ただし、役作りに関しては妥協を許さない姿勢を貫き、とことんこだわった。それを証明するかのように、セリフこそ少ないものの、唯一無二の圧倒的な存在感をスクリーン上で放っている。
「“その場にいるだけ”というシーンが結構あったので、メグミという女性がどういう苦しみ、悲しみを背負っているのかを深く、かつ丁寧に考えました。台本にはセリフが結構あったんですけれど、監督らと相談してあえて無くした所もありました。セリフを発することで逆に説得力を持たなくなるのでは? という思いがあったんです」
■自身の恋愛観から共感した“裏切られる女性”
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「これを機に『演技は言葉だけじゃない』っていうのを改めて感じたんです。アメリカの俳優さんとのお芝居は初めての経験でしたが、相手の目の動きや発する空気をキャッチしようとする自分がいました。見えないコミュニケーションをとる事は楽しかったし、モチベーションも上がった。機会があればどんどん自分の可能性を広げるのはありだとも思えました」
1人の女性と徹底的に向き合った事で、女優としての演技の幅を広げる事ができた奥菜。メグミという女性を中心に展開される復讐劇には、自身の恋愛観を挙げて、単なる恐怖感だけではなく女性ならではの一途な想いに共感すらおぼえたといい、演技の奥の深さを実感したようだ。
「想いがある以上、裏切られる事って物凄くショックな事。特にそれが初めて真剣に想った人から受けた傷ともなれば、共感もできる。メグミが一直線に相手を想うからこそ、悲しい気持ちが観る人たちの感情にスイッチを入れると思う」
■ハリウッドだけではなく自分の信じる道を
「作品に出会って初めて(演技の)引き出しが開かれるっていう事もある。今後、ハリウッドだけを目指してという意識は全くないし、今はマイペースに自分の信じる道を一生懸命に進んでいきたいという想いだけです 」
奥菜恵:PROFILE
1979年生まれ。1992年に映画・ドラマ連動作品『パ☆テ☆オ』でデビュー。以降、女優として数多くの映画に出演するほか、テレビドラマや舞台など幅広い分野で活躍。舞台では、1996年の初ミュージカル『アンネの日記』でゴールデンアロー演劇新人賞を受賞。『シャッター』(2008年)でハリウッド映画デビューを果す。
2008/08/30