【夏休み映画期待度】 総合/中・高校生/専門・大学生/20代社会人/30代/40代
日米の大作が出揃うことで注目される今年の夏休み映画。今月末から続々と公開されるが、オリコンでは6〜7月公開の夏休み映画第1弾の期待度ランキングを発表した。結果、中高生から40代までの幅広い男性層から圧倒的な支持を受けた『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』がトップに輝き、全世代の男女から平均した高い数値を獲得した『崖の上のポニョ』が2位。若年層の女性から支持を得た『花より男子ファイナル』が3位にランクインした。
やはりその人気は絶大だった。スティーブン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス、ハリソン・フォードとハリウッド・ビッグ3が揃い踏みする、実に19年ぶりのシリーズ最新作『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(6月21日公開)が、強敵を抑え見事、期待度ランキングの総合トップに立った。興味深いのは、30〜40代のほか、中高生、専門・大学生、20代社会人という若い世代でも支持を受け、世代性別のランキングで男性層を完全制覇している点だ。リアルタイムで『インディ・ジョーンズ』を楽しみ、『スター・ウォーズ』シリーズなどでビッグ3になじみのある30代以上には絶大な支持を受けている本作だが、その人気は若年層にも波及していることがわかった。
■10代向けのアピールに注力した『インディ』
配給元のパラマウント ピクチャーズ ジャパンでは、週刊『少年ジャンプ』でのスピルバーグのインタビュー掲載、そのほか少年コミック誌でのジャパンプレミアの告知など、とくに10代男性を意識してプロモーションを展開していたが、まさにその効果が現れた結果といえる。今回のアンケートでは、シリーズ作品をテレビ放送やDVDで親と一緒に見たという若年層の声も多い。これまでにすでに世代を超えて親しまれている背景があり、そこへの話題喚起が奏功した形だ。さらに、この層の間では東京ディズニー・シーのアトラクション「インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの魔宮」でのインディの認知からの映画への期待もあるようだ。パラマントによると、このアトラクションのサブタイトルと今回の映画のタイトルの一致は偶然で、その認知度をねらったものや、アトラクションからの映画化ではないというが、大ヒットした『パイレーツ・オブ・カリビアン』のようにアトラクションから興味をもった人も多そうだ。
また、4月後半のゴールデンウィークからは、全国の主要シネコンで『インディ・ジョーンズ』の装飾が大々的に行われ、映画ファンへのアピールも行われてきている。今回のアンケート調査期間が、ちょうどハリソン・フォード、ジョージ・ルーカスらが来日するジャパンプレミアと重なったことによる影響もあるかもしれないが、これまでの積み上げによる期待度は高い。
それぞれのファン層をつかむ『ポニョ』『花男』
一方、日本映画界が期待するスタジオジブリ最新作、宮崎駿監督の『崖の上のポニョ』(7月19日公開)は、予想通り全世代から高い評価を受け、総合で2位。世代別(男女総合)では、専門・大学生、20代社会人で1位を獲得している。今回の総合ランキングでは、『インディ・ジョーンズ』との大激戦の末、後塵を拝する結果になったが、ファミリー層からの安定した人気を得ており、2008年の年間興行成績へこの作品が与える影響は大きく、映画界からの熱い期待をかけられている。興行成績でまた『インディ・ジョーンズ』との激戦がみられることになるだろう。そちらでの争いでは、子供やシニア層にも強い『崖の上のポニョ』に軍配が上がるかもしれない。
また、女性層から圧倒的な人気を得ているのが、井上真央、松本潤、小栗旬、松田翔太ら人気キャストが集結する『花より男子ファイナル』(6月28日公開)。世代性別ランキングで、中高生、専門・大学生、20代社会人の女性層を制覇。総合では3位にランクインしている(女性総合では1位)。原作、テレビドラマからのファンの熱い期待の声が多く寄せられており、今回のアンケートの自由回答コメントがもっとも多いのがこの作品。「最後にしてほしくない」(中高校生/女性)「さらに続編を期待している」(20代社会人/女性)という声がある一方、「ドラマより見ごたえのあるものに」(専門・大学生/女性)「映画だからこそできる表現を期待」(20代社会人/女性)と満足度のハードルも高くなっているようだ。
動向が気になる意外な(!?)注目作品
そのほか、意外な健闘をみせたのが、前述の3作に次いで総合4位に登場したM・ナイト・シャマラン監督の『ハプニング』(7月26日公開)。『シックス・センス』(1999年)のヒットで高い評価を受けた後、近年の『ヴィレッジ』(2004年)『レディ・イン・ザ・ウォーター』(2006年)の興行成績は振るわず、ファンの期待に応えるまでにはいかなかった。本作へ期待度の高さは、ヒットするかコケるか“なにがおきるかわからない”監督への関心の高さを示しているのだろうか。
そして、『スピード・レーサー』(7月5日公開)。日本アニメ『マッハ GoGoGo』を『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟がハリウッド実写映画化し、真田広之が出演することでも話題を集めているが、世代性別ランキングの40代男性で3位にランクインしたものの、総合では5位圏外に。この先、29日(日)には東京ドームで日本最大のスクリーンを設置したジャパンプレミアが開催されるなど、大々的なプロモーションにより一気に話題を巻き起こす可能性もある。これからの動向にも注目だ。
※夏休み映画 期待度ランキング第1弾(6〜7月公開作品)の詳細は週刊オリジナルコンフィデンス誌7/14号に掲載。第2弾(8月公開作品)は7月中に掲載予定
【夏休み映画期待度】 総合/中・高校生/専門・大学生/20代社会人/30代/40代
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やはりその人気は絶大だった。スティーブン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス、ハリソン・フォードとハリウッド・ビッグ3が揃い踏みする、実に19年ぶりのシリーズ最新作『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(6月21日公開)が、強敵を抑え見事、期待度ランキングの総合トップに立った。興味深いのは、30〜40代のほか、中高生、専門・大学生、20代社会人という若い世代でも支持を受け、世代性別のランキングで男性層を完全制覇している点だ。リアルタイムで『インディ・ジョーンズ』を楽しみ、『スター・ウォーズ』シリーズなどでビッグ3になじみのある30代以上には絶大な支持を受けている本作だが、その人気は若年層にも波及していることがわかった。
■10代向けのアピールに注力した『インディ』
配給元のパラマウント ピクチャーズ ジャパンでは、週刊『少年ジャンプ』でのスピルバーグのインタビュー掲載、そのほか少年コミック誌でのジャパンプレミアの告知など、とくに10代男性を意識してプロモーションを展開していたが、まさにその効果が現れた結果といえる。今回のアンケートでは、シリーズ作品をテレビ放送やDVDで親と一緒に見たという若年層の声も多い。これまでにすでに世代を超えて親しまれている背景があり、そこへの話題喚起が奏功した形だ。さらに、この層の間では東京ディズニー・シーのアトラクション「インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの魔宮」でのインディの認知からの映画への期待もあるようだ。パラマントによると、このアトラクションのサブタイトルと今回の映画のタイトルの一致は偶然で、その認知度をねらったものや、アトラクションからの映画化ではないというが、大ヒットした『パイレーツ・オブ・カリビアン』のようにアトラクションから興味をもった人も多そうだ。
また、4月後半のゴールデンウィークからは、全国の主要シネコンで『インディ・ジョーンズ』の装飾が大々的に行われ、映画ファンへのアピールも行われてきている。今回のアンケート調査期間が、ちょうどハリソン・フォード、ジョージ・ルーカスらが来日するジャパンプレミアと重なったことによる影響もあるかもしれないが、これまでの積み上げによる期待度は高い。
それぞれのファン層をつかむ『ポニョ』『花男』
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また、女性層から圧倒的な人気を得ているのが、井上真央、松本潤、小栗旬、松田翔太ら人気キャストが集結する『花より男子ファイナル』(6月28日公開)。世代性別ランキングで、中高生、専門・大学生、20代社会人の女性層を制覇。総合では3位にランクインしている(女性総合では1位)。原作、テレビドラマからのファンの熱い期待の声が多く寄せられており、今回のアンケートの自由回答コメントがもっとも多いのがこの作品。「最後にしてほしくない」(中高校生/女性)「さらに続編を期待している」(20代社会人/女性)という声がある一方、「ドラマより見ごたえのあるものに」(専門・大学生/女性)「映画だからこそできる表現を期待」(20代社会人/女性)と満足度のハードルも高くなっているようだ。
動向が気になる意外な(!?)注目作品
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そして、『スピード・レーサー』(7月5日公開)。日本アニメ『マッハ GoGoGo』を『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟がハリウッド実写映画化し、真田広之が出演することでも話題を集めているが、世代性別ランキングの40代男性で3位にランクインしたものの、総合では5位圏外に。この先、29日(日)には東京ドームで日本最大のスクリーンを設置したジャパンプレミアが開催されるなど、大々的なプロモーションにより一気に話題を巻き起こす可能性もある。これからの動向にも注目だ。
※夏休み映画 期待度ランキング第1弾(6〜7月公開作品)の詳細は週刊オリジナルコンフィデンス誌7/14号に掲載。第2弾(8月公開作品)は7月中に掲載予定
【夏休み映画期待度】 総合/中・高校生/専門・大学生/20代社会人/30代/40代
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2008/06/21