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勘三郎、念願の“シネマ歌舞伎”実現も「セリフ忘れかけた」と平謝り

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 歌舞伎俳優・中村勘三郎が16日(水)、都内で野田秀樹脚本のシネマ歌舞伎『研辰の討たれ』の舞台挨拶に出席した。同い年の飲み仲間に長年オファーを出し続け、ようやく念願叶って上演にこぎつけた今作。だが、普段の歌舞伎とは違い“一発撮り”という厳しい環境での演技に挑んだ勘三郎は「私、セリフを忘れかかっていたりして酷いんですよ!できれば撮り直したい」と詰めかけた観客に平謝りだった。

 平成17年に始まった『シネマ歌舞伎』は、歌舞伎の興行主催の多い松竹が、舞台公演をHD高性能カメラで撮影しスクリーンで上映する作品。シネコンの普及などでスクリーン数が多くなるなか、新たなコンテンツ供給という点からも注目を集めている。

 終始、照れながら話した勘三郎は「よく、学校なんかの課外授業で難しい歌舞伎を見たりしているみたいだけど、こっちを見てもらった方が分かり易いと思う。作品自体はシンプルだけど、動き回るから1度やると凄く痩せますね」と感想を述べた。さらに「これから工夫していけば、歌舞伎の劇場では見れないアングルだってあるでしょうし、是非シネマ歌舞伎をきっかけにして初めて見る人にも(歌舞伎の良さを)分かって欲しいですね」と期待を込めていた。シネマ歌舞伎『研辰の討たれ』は来月1日(金)まで上映。

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