2007年7月4日（日本時間、7月5日）、2014年に開催される冬季オリンピックの開催地が「ソチ（ロシア）」に決定した。

　開催地は、南米・グアテマラで開催されていた第119回IOC総会で決定された。投票が始まったのは日本時間の7月5日・午前6時30分。第1回投票の結果、確定となる49票を獲得した候補地はなく、この時点で最下位（25票）だったザルツブルグ（オーストリア）は落選。36票で首位となった平昌（韓国）、34票で時点につけたソチ（ロシア）を対象とした決選投票に持ち込まれている。最終結果が発表されたのは、日本時間の8時00分から始まったプレゼンテーション。ジャック・ロゲIOC会長から「ソチ」の投票結果が告げられると、承知にあたったロシアIOC委員会のメンバーは歓喜の渦に包まれた。その後、会場では「ソチ！　ソチ！」のコールがあちこちで交わされている。なお、最終投票におけるソチの獲得票は51、平昌の獲得票（47）をわずかに上回る結果となった。

　2014年冬季オリンピックの候補地選びは、2004年頃からスタート。20開催を目指す各国オリンピック委員会は自国都市（隣接国の一部を含む場合もある）の1つを選び、開催候補地として立候補した。そして2005年7月28日、IOCは開催立候補を締め切った。この時点で立候補を表明していたのは世界7都市。ここからIOCによる第一次選考が実施され、ソフィア（ブルガリア）、アルマトイ（カザフスタン）、ボルジョミ（グルジア）、ハカ（スペイン）の4都市が落選。最終候補地が3都市に絞り込まれている。

　今回の投票で開催地に決まったソチは、ロシア連邦クラスノダル地方の都市。黒海に面し、ロシア国内でも有数の保有地となっている。ロシアは、1980年の夏季オリンピック開催地となったモスクワに次ぐオリンピック開催地としてソチでの開催を目指していたが、その招致活動が功を奏した形となった。

　なお、ロシアでの五輪開催は、1980年夏季五輪のモスクワ（ソ連）以来2度目で、冬季五輪は初の開催となる。