1988年に『尋ね人の時間』で芥川賞を受賞し小説家として著名な新井満。彼が音楽で29年ぶりに脚光を浴びている。昨年末の『第57回紅白歌合戦』で注目を集め、現在大ヒット中の秋川雅史の「千の風になって」。この楽曲のオリジナルは2001年に彼が友人などに送った30枚の私家版CDだった。
そのCDは世界的に知られる作者不詳の詩『A THOUSAND WINDS』を、彼自身が日本語に訳し曲をつけ歌唱したもの。03年8月にこの詩が朝日新聞の天声人語で紹介され問合せが殺到、同年11月に『千の風になって』というタイトルで詩集とシングルが発売されるに至った。その後、様々なアーティストのカバーが登場、その中で紅白出演の秋川版が大きくクローズアップされたのである。
このカバーヒットに牽引される形でオリジナルの新井版も急上昇、1/9付デイリーシングルランキングでは前日の50位から16位へとジャンプアップを果たし、TOP10入りの兆しもみえてきている。
新井満の音楽のヒットは今回が初めてではない。1977年に鐘紡の77秋のキャンペーンCMソング「ワインカラーのときめき」をTOP10に送り込んだ、ヒット・アーティストしての実績も持っている。それから29年の月日を経て、今回の「千の風になって」を大ヒットさせ、再び音楽シーンでスポットライトを浴びることになったのである。
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2007/01/10