台本には書かれていなかった涙が、芝居の中で自然とあふれた。一方で、思うように演じられず、初めて現場で悔し涙を流すこともあった。映画『うるわしの宵の月』(公開中)で恋愛映画に初挑戦した安斉星来にとって、ヒロイン・滝口宵として過ごした時間は、俳優という仕事への思いを変える経験になったようだ。 やまもり三香の同名漫画を実写化した本作は、裕福な家庭で育った学校一のモテ男子で「王子」と呼ばれる高校2年生の市村琥珀(道枝駿佑)と、容姿端麗でスマートな振る舞いから「王子」と呼ばれる高校1年生・滝口宵(安斉星来)が織りなす、不器用で美しいラブストーリーだ。自身と重なる部分も多かったという宵を、安斉はどのように演じたのか。役に向き合い続けた撮影期間を振り返ってもらった。
2026/10/31