■『ANGEL CHAMPAGNE presents 超RIZIN.5 浪速の超復活祭り』
(10日・京セラドーム大阪)
右肩の負傷による長期欠場から774日ぶりのMMA復帰戦で、強豪のカルシャガ・ダウトベックに判定勝利した平本蓮が、試合後インタビューで激闘を振り返り、今後の展望を語った。
──試合を終えた現在の率直な気持ちを教えてください。
強靭なアゴに産んでくれた親に感謝ですね。KOも少し想像していたので、勝てて良かったです。
──ダウトベック選手のパンチを被弾してみていかがでしたか?
ガードの上からでも効かせるパワー系なのかなと思ったら、どちらかというとタイミング系でした。1ラウンド目にタイミングをミスして1発もらってしまったのですが、逆にそれをもらったおかげで2・3ラウンド目は相手の攻撃が全部見えました。テイクダウンされてもそこからの追撃はないと思ったので、コツコツダメージを稼ぐことと、組みの展開でダウトベック選手の力を使わせて自分は回復し、打ち合いに集中しようと考えました。相手がこんなにテイクダウンに来るとは思わなかったですが、左を警戒していたので結果的に良かったです。
1ラウンド目がジャッジによっては10-8になるのかなと思ったのですが、自分としては2・3ラウンドを取っているから28-28かと思っていました。トータル判定ではなくラウンドマスト判定なので大丈夫だとは思っていましたが、客観的に評価してもらえて良かったです。
──今後の目標や展望を教えてください。
あまりにもストライカーと戦いすぎて言われているので、次はグラップラー的な動きを見せて盛り上げられたらなと思います。2年ぶりの試合で11連勝中の相手に勝ちをもぎ取れたことは大きな自信になりました。日頃から行っている剛毅会の武道の精神や、岩﨑先生と地獄を乗り越えてきたおかげです。
──怪我を乗り越えての復帰戦でしたが、肩のコンディションはいかがでしたか?
実は2週間前に右膝の内側靭帯を骨挫傷してしまいました。ただ、人間って一番痛い箇所にしか意識が集中できないみたいで、そのおかげで右肩の痛みが右膝に持っていかれて、右肩が全く痛くなかったんです。痛みの集中が膝に来ていて痛み止めを打って試合に出たのですが、試合中に膝の内側を蹴られて焦りました。でもそのおかげで右肩は全く気にならなかったです。ボロボロでしたが勝てて良かったです。少しゆっくり休みたいと思います。
──コスチュームをMMAデビュー戦以来のスパッツに戻された意図や動きの違いについて教えてください。
復帰戦なので初心に帰ろうと思って久しぶりに着用しました。練習でスパッツの方が動きやすいと感じていたのと、デビュー戦当時は細かったですが、MMAファイターとして体ができてきてスパッツが似合うようになってきたからというのも理由です。入場曲もRIZINグループのベラトール初参戦時の「リンダリンダ」に戻しましたが、ちょっとエモくなりすぎたので、やっぱりトラヴィス・スコットとかHIPHOPにしないとですね(笑)。
──ダウトベックと試合決定前には、候補に久保優太選手や鈴木千裕選手の名前も挙げていましたが、ダウトベック選手を超えたことで、今後はどのような選手と戦っていきたいですか?
誰ですか、それ? 記憶にないですね(笑)。今後は記憶にある強い選手と戦っていきたいです。
──メインイベントのラジャブアリ・シェイドゥラエフvsAJ・マッキーの試合はご覧になりましたか?
見ました。シェイドゥラエフはやっぱり強いですね。3ラウンドに少しバテている場面もありましたが、強いです。彼と戦う前には、現実的にあと1戦か2戦挟んでから臨みたいです。
──大みそかにシェイドゥラエフvs.秋元強真戦が決まったようです。
秋本君からしたら、打撃の強いシェイドゥラエフのような相手と戦うのはすごく良い経験やステップになるんじゃないかと思います。
──試合直後、判定を待つ間に涙ぐむシーンがありましたが、どういった感情だったのでしょうか?
試合内容には自信があって、判定に関しては2・3ラウンドは取れていた自信がありました。ラウンドマスト判定なので大丈夫だと思っていましたし、判定でごちゃごちゃ言う人はUFCを見ましょう(笑)。
──1ラウンド目に強烈な左の被弾がありながら、前に出続けられた理由は何ですか?
下がってしまうと相手の出入りのステップや外側を取る動きの思うツボになり、良くない距離感になると思ったので、プレッシャーをかけ続ける作戦でした。カーフキックは1ラウンド目から出しすぎるとタイミングを読まれるので2ラウンド目まで封印していました。2ラウンド目でオーソドックスに構えた際、相手がやりづらそうにしていたので、そこでローキックやカーフキックを大事に蹴っていきました。久々の試合で大振りになってしまった部分もありましたが、組みの展開に持ち込まれても主導権は取れたと思っています。
──オーソドックスへのスイッチは作戦でしたか?それともリング上の判断ですか?
実際触れてみてジャブが刺さる方向で決めようと思っていました。サウスポー対策としてプラテスvsマダレナやクロフォードvsエロール・スペンス・ジュニアの試合、またYA-MAN戦で低い姿勢でプレッシャーをかけて踏み込ませない頭の位置などを参考にして丁寧に作っていきました。1ラウンド目はパンチが見づらかったですが、2・3ラウンド目は全部見えました。
──大晦日に戦いたい相手は?
ファイトマネーが良い相手がいいですね(笑)。
──今回の試合に向けて宇佐美正パトリック選手と練習した成果が出た?
大塚コーチやパトリックとやるべきことを徹底してやれたので、今回はパトリックには本当に感謝です。特にパトリックが教えてくれたリズムが生きたので、勝手に剛毅會のボクシングコーチに就任してもらいました(笑)。
──「感謝」がテーマだった今回の復帰戦で、勝利を喜んでいるファンに向けてメッセージをお願いします。
本当に「ありがとう」という気持ちです。ただ、岩﨑先生とも話して反省したのですが、かしこまりすぎちゃダメですね(笑)。今回エモーショナルになりすぎて少し腰を低くしすぎたと反省しています。そういうのは自分には性に合わないので、次はまた自然体でいこうと思います。2年間本当に出て来られないと思った時期もありましたが、家族、チームの皆さん、先生、ファンの皆さんのおかげで戻ってこられました。本当にありがとうございました。ここからもっと良い試合を繰り広げていきます。
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2026/09/11