今年デビュー40周年を迎えた森口博子が12月3日、アニバーサリーアルバム『Your Flower〜歌の花束を〜』をリリースした。バラドルとして一世を風靡し、以降、タレント、女優として活躍の場を拡げつつも歌への熱量高く、途切れることなく歌い続けてきた森口。2002年からはミュージカルにも挑戦し、実力派歌手としての地位を確立、さらにデビュー曲の『水の星へ愛をこめて』以来、「ガンダムの女神」として世界中にファンを持つ。そんな自身の「すべてが詰まった」という本アルバムの聴きどころや40年間貫いてきた歌への思いを聞いた。
■40年の歌人生を詰め込んだ新アルバム
2019年より毎年リリースしてきたアルバム7枚がすべてオリコンデイリーアルバムランキングTOP10 にランクイン(そのうち5枚は週間ランキングでもTOP10入り)し、「アルバムTOP10入りインターバル記録」女性アーティスト歴代1位(2019/8/19付オリコン週間アルバムランキング3位『GUNDAM SONG COVERS』にて記録)を成し遂げるなど、年齢を重ね、ますます勢いを増している森口博子。今年40年を迎えたその歩みを「山あり谷ありだったけど」と苦笑いしながらも、持ち前の明るさでこう振り返る。
「80年代の昭和のアイドルが、令和にこんな奇跡をいただけて、本当に感謝しかありません。4歳の時に歌手を目指し、小学2年で母子家庭になって、デビューしてからも大変なことがありましたけど、私にとっては、音楽は生きるために必要だったし、音楽によって生かされたという思いは本当に強い。だからヒットチャートに入っていない時でも、歌わなかった年はないんです。歌うと生きる喜び、悲しみが共鳴して、聴いてくださっているファンのみんなと生のエネルギーの交換ができるし、何より聞いてくださる皆さんの生きる力に繋がるような曲を届けたくて。そんな思いでずっと大切に歌い続けてきました。今があるのは、そんな日々と、私の思いを受け止めて支えてくれたファンのみんな、スタッフの皆さんのブレない熱量のおかげ、それに尽きると思いますし、みんなで乗り越えてきた40年です」
40周年を記念したオリジナルアルバムの制作が決まったとき、森口が自ら提案したのが、「これまで楽曲を書いてくださった素晴らしいアーティストや家の方に集まっていただいて、もう一度新譜を書き下ろしてもらいたい」ということだった。
「あまりにも豪華な方々ばかりなので、スタッフに『それはちょっと…』と言われるかなと思ったのですが、スタッフもアーティストの皆さんも快く引き受けてくださって! ガンダムきっかけのファンの方も、J-POPやバラエティきっかけのファンの方も、全方位に刺さるし、いい意味で情緒が忙しくなる私のこれまでが凝縮されたアルバムができたと思っています」
■「ガンダムの女神」森口博子が語る歌への熱い思い
まず、ガンダムでいえば、アニメ『機動戦士 Z ガンダム』の主題歌となったデビュー曲「水の星へ愛をこめて」を手がけた売野雅勇とニール・セダカが 40年ぶりに再タッグを組んで書き下ろした「聖なる惑星-Sanctuary-」が聴きどころだ。「水の星へ愛をこめて」はガンダム生誕40周年を記念して2018年にNHKが放送した『発表!全ガンダム大投票』で主題歌部門1位を獲得した楽曲。
「それだけに、ファンの方の期待度が相当だと思うのですが、レコーディングに来て下さった売野さんから歌の出来栄えについて『さすがだった』と言っていただけて、40年の積み重ねを褒めていただけたようで、本当にうれしかった。歌い出しからハッとする美しい歌詞で心が掴まれました。輪廻転生の高尚な世界が素晴らしいです」と破顔する。
さらに1991年の映画『機動戦士ガンダム F91』の主題歌「ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜」のアンサーソングとして西脇唯が本アルバムのために書き下ろしたのが「ETERNAL DAYS〜あなたがいてよかった〜」だ。
「『ETERNAL WIND』はデビューから6年、初めてオリコン週間シングルランキングでTOP10入りができ、この曲で初めて紅白歌合戦にも出場させていただきました。デビュー直後にリストラ宣告など受けたこともありました。たくさんのファンの方々とのめぐり逢いがあり、歌手として私をスタートラインに立たせてくれた大切な楽曲です。なので、ぜひ、前作とちょっとシンクロする部分があるような曲を西脇さんに作っていただけたらと思いました。名曲から名曲の誕生です。前作のその後を描く世界観と前作のサブタイトルが歌われているフレーズにファンの方にはグッときていただけると思います。あと、私自身、胸にきてしまったのが、最後の“あなたがいてよかった”と2回繰り返すフレーズで す。『1回目の“あなた”は、『ETERNAL WIND』、2回目の“あなた”は、ファンなど支えてくれてきた皆さんを指している』と西脇さんから説明を受けて、レコーディングでもMVを録るときもその部分で涙をこらえるのが大変でした」
本作には、2022年6月に映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』の主題歌としてリリースされた松井五郎作詞、doublegrass作曲による「Ubugoe」も収録。29年ぶりにオリコンシングル週間ランキングでTOP10入りを果たし、「シングルTOP10入りのインターバル記録」で女性アーティスト歴代3位を記録した同曲は、doublegrassによる美しくも壮大なメロディと富田恵一によるビロードをまとったような美しいアレンジに乗せて、母性をテーマにした松井五郎による温かく、強く、優しい歌詞が胸に沁みる一曲となっている。
■人気アーティストたちが森口博子のために楽曲を提供
J-POPでは、平松愛理や広瀬香美、岸谷香、西村由紀江、畑亜貴、木根尚登らが楽曲を提供した。
「平松さんには出演したドラマ『最後から二番目の恋』をモチーフに、仕事を頑張ってきて、これからの生き方をもう1回考える大人の世代に向けてのメッセージソングを書いていただきたいとお願いし、『Good Morning Good Night』を作っていただきました。もう流石です。タイトル通り、日常が深く楽しく描かれていて、毎日を頑張ろう! 年齢を重ねるのも悪くないってって思えるような作品に仕上がっています。“今日こそひとつだけ大切に諦めよう”というフレーズが特に刺さりました。
岸谷さんには以前書いていただいたライブでのマストソング『スピード』や『ホイッスル』と同じように、ライブで盛り上がる楽曲をとお願いしました。「年下のあいつ」はイントロからワクワクする大人の爽快なロックチューン! 歌詞は香さんとの共作で今の年代だからこそ感じる次世代へのエールが込められています。
そして、バラードの王様といわれる TM NETWORK の木根さんには、『琴線に響くメロディーを』とお願いしたら、『博子ちゃんの「MY WAY」を書きました』って言ってくれて! 感動! 心震える壮大な“キネバラ”に乗せて畑さんが詞をつけてくださった労いや未来への言葉ひとつひとつが沁みました。『真心のブーケ』は、自分のこれまでとこれからの時間を抱きしめたくなるような一曲になっています」
自身の人生が詰め込まれているという意味では、30年来の親友、広瀬香美による
「forever and ever and ever and ever……」もそのひとつ。
「アップテンポの元気ソングをお願いしたら、『歌手もドラマもミュージカルもバラエティーもやってきた博子ちゃんだったら、最初お芝居から始まって博子ちゃんの人生を歌い上げるようなドバラードがいいと思う』って、プロデュース力も素晴らしくて。ファンのみんなとの繋がりや友情をテーマに愛情いっぱいのドラマティックな楽曲を仕上げてくれました。感涙です。『いろいろなアーティストに楽曲を提供してきたけど、号泣しながら曲を作ったのは博子ちゃんが初めてだった』って言ってくれて、それを聞いて私も大号泣でした」
奏でるピアノが大好きといい、共演も多い西村由紀江に作曲を依頼した「ペンタス」では、自身が作詞を担当。そこにはこんな裏話がある。
「透明感溢れる美しい曲にうっとりしつつも受け取ったのは足首骨折中のベッドの上でした。40周年を皆が盛り上げようとしてくれている最中にこんなにも迷惑をかけてしまって申し訳ない気持ちと悔しさとつらさと…。この先どうなるのか不安で苦しい思いを抱えていたときに、由紀江さんのマイナーからメジャーへと展開する世界観を聴いて、こんな私のことを身近で笑顔で支えてくれているスタッフや家族のためにも頑張りたいってネガティブから脱却したい思いがあふれてきて。人間は1人では何もできない、支えられているからこそ生かされていると身に沁みて、今までの周年で感じたのとはまた違う深い“ありがとう”の気持ちをありのままに綴りました」
■自分の人生、すべてが歌のため
“バラドル”という新たなジャンルを確立し、世に広めたバラエティーの歩みでは、ヒャダインこと前山田健一がその時代の軌跡を綴った「元祖バラドルなんだもん!」を作詞作曲した。
「バラドルをテーマに書いていただきたくて、ミーティングのときにバラドル時代にどんなお仕事をしてきたかお話させていただいたら、ヒャダインさんの才能あふれる爆笑ホロリな傑作が誕生しました。最後まで飽きさせないアイデアが満載で、まさに森口博子の “ウィキペディアソング”。私がバラエティに出演したのは、顔と名前を覚えてもらって歌を聴いてもらいたいという歌のためだったのですが、そのためにがむしゃらにやっていた時代のことが甦ってくる楽曲です。特に“目の前のこと一生懸命やっていればバラエティ豊かな人生になる 素敵な歌に巡り会い素敵な人に助けられ”のフレーズで泣けました」
さらに、バラドル時代に出演した伝説的大ヒットバラエティ番組『夢が MORI MORI』を彷彿とさせるような自身作詞作曲の『ドキがムネムネ▼』(▼=ハートマーク)も収録。
「昨年のコンサートのために作ったユニークなラテンナンバーなんですが、この楽曲を今回入れたいと提案したら、『こんなに素晴らしいラインナップの中にコレ、必要ですか?』ってスタッフに反対されました(笑)。でも、50代の私がビキニになってコンサートで披露した曲だし、年齢に関係なく、みんなやりたいことをやりましょうっていう思いも伝えたいと説得して、入れさせてもらいました(笑)」
バラエティーに出演したのがそうであるように、「自分の人生、すべてが歌のため」と言い切る森口。どの話でも笑いを交えながら楽しく語ってくれながらも、そこには常に歌に対する熱い思いがあふれ出している。レコーディングではトラックダウンもマスタリングもすべて参加し、細部にまでこだわっているというがそれも十分うなずける。
「初めて私の楽曲を聴いた人に『しっかり丁寧に作ってるんですね』って言われることが多いのですが、そのこだわりは本当に強いし、それを実現しているチーム森口の熱量の高さと真剣さは私の誇りです。今回のアルバムもみんなを驚かす自信がある作品たちが集まっているので、体感してください」
これまでの軌跡とさらにはこれからの飛躍も期待させる森口の現在地をぜひその耳で確かめてほしい。
取材・文:河上いつ子
<作品情報>
森口博子 40th アニバーサリーアルバム『Your Flower 〜歌の花束を〜』
【初回限定盤】2CD + Blu-ray
品番:KICS-94224/5/価格:6600 円(税込)
【通常盤】CD ONLY |
品番:KICS-4224/価格 3300 円(税込)
■収録内容
【CD-DISC1】(共通)
1. ETERNAL DAYS 〜あなたがいてよかった〜
作詞・作曲:西脇唯 / 編曲:時乗浩一郎
2. Good Morning Good Night
作詞・作曲:平松愛理 / 編曲:時乗浩一郎
3. 元祖バラドルなんだもん!
作詞・作曲:前山田健一 / 編曲:大竹智之
4. forever and ever and ever and ever.......
作詞・作曲:広瀬香美 / 編曲:時乗浩一郎
5. Ubugoe
作詞:松井五郎 / 作曲:doubleglass / 編曲:冨田恵一
6. 年下のあいつ
作詞:岸谷香, 森口博子 / 作曲:岸谷香 / 編曲:時乗浩一郎
7. ドキがムネムネ▼(▼=ハートマーク)
作詞・作曲:森口博子 / 編曲:野崎洋一, 森口博子
8. ペンタス
作詞:森口博子 / 作曲・編曲:西村由紀江
9. 聖なる惑星 -Sanctuary-
作詞:売野雅勇 / 作曲:ニール・セダカ / 編曲:時乗浩一郎
10. ETERNAL WIND 〜ほほえみは光る風の中〜(40人の森口博子によるアカペラヴァージョン)
作詞:西脇唯 / 作曲:西脇唯, 緒里原洋子 / 編曲:時乗浩一郎
11. 真心ブーケ
作詞:畑亜貴 / 作曲:木根尚登 / 編曲:時乗浩一郎
【CD-DISC2】(初回限定盤のみ)
■ベスト・アルバム
1. 水の星へ愛をこめて
2. サムライハート
3. ETERNAL WIND 〜ほほえみは光る風の中〜
4. 夢が MORI MORI
5. スピード
6. ホイッスル
7. LUCKY GIRL 〜信じる者は救われる〜
8. もっとうまく好きと言えたなら
■40年の歌人生を詰め込んだ新アルバム
2019年より毎年リリースしてきたアルバム7枚がすべてオリコンデイリーアルバムランキングTOP10 にランクイン(そのうち5枚は週間ランキングでもTOP10入り)し、「アルバムTOP10入りインターバル記録」女性アーティスト歴代1位(2019/8/19付オリコン週間アルバムランキング3位『GUNDAM SONG COVERS』にて記録)を成し遂げるなど、年齢を重ね、ますます勢いを増している森口博子。今年40年を迎えたその歩みを「山あり谷ありだったけど」と苦笑いしながらも、持ち前の明るさでこう振り返る。
「80年代の昭和のアイドルが、令和にこんな奇跡をいただけて、本当に感謝しかありません。4歳の時に歌手を目指し、小学2年で母子家庭になって、デビューしてからも大変なことがありましたけど、私にとっては、音楽は生きるために必要だったし、音楽によって生かされたという思いは本当に強い。だからヒットチャートに入っていない時でも、歌わなかった年はないんです。歌うと生きる喜び、悲しみが共鳴して、聴いてくださっているファンのみんなと生のエネルギーの交換ができるし、何より聞いてくださる皆さんの生きる力に繋がるような曲を届けたくて。そんな思いでずっと大切に歌い続けてきました。今があるのは、そんな日々と、私の思いを受け止めて支えてくれたファンのみんな、スタッフの皆さんのブレない熱量のおかげ、それに尽きると思いますし、みんなで乗り越えてきた40年です」
40周年を記念したオリジナルアルバムの制作が決まったとき、森口が自ら提案したのが、「これまで楽曲を書いてくださった素晴らしいアーティストや家の方に集まっていただいて、もう一度新譜を書き下ろしてもらいたい」ということだった。
「あまりにも豪華な方々ばかりなので、スタッフに『それはちょっと…』と言われるかなと思ったのですが、スタッフもアーティストの皆さんも快く引き受けてくださって! ガンダムきっかけのファンの方も、J-POPやバラエティきっかけのファンの方も、全方位に刺さるし、いい意味で情緒が忙しくなる私のこれまでが凝縮されたアルバムができたと思っています」
■「ガンダムの女神」森口博子が語る歌への熱い思い
まず、ガンダムでいえば、アニメ『機動戦士 Z ガンダム』の主題歌となったデビュー曲「水の星へ愛をこめて」を手がけた売野雅勇とニール・セダカが 40年ぶりに再タッグを組んで書き下ろした「聖なる惑星-Sanctuary-」が聴きどころだ。「水の星へ愛をこめて」はガンダム生誕40周年を記念して2018年にNHKが放送した『発表!全ガンダム大投票』で主題歌部門1位を獲得した楽曲。
「それだけに、ファンの方の期待度が相当だと思うのですが、レコーディングに来て下さった売野さんから歌の出来栄えについて『さすがだった』と言っていただけて、40年の積み重ねを褒めていただけたようで、本当にうれしかった。歌い出しからハッとする美しい歌詞で心が掴まれました。輪廻転生の高尚な世界が素晴らしいです」と破顔する。
さらに1991年の映画『機動戦士ガンダム F91』の主題歌「ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜」のアンサーソングとして西脇唯が本アルバムのために書き下ろしたのが「ETERNAL DAYS〜あなたがいてよかった〜」だ。
「『ETERNAL WIND』はデビューから6年、初めてオリコン週間シングルランキングでTOP10入りができ、この曲で初めて紅白歌合戦にも出場させていただきました。デビュー直後にリストラ宣告など受けたこともありました。たくさんのファンの方々とのめぐり逢いがあり、歌手として私をスタートラインに立たせてくれた大切な楽曲です。なので、ぜひ、前作とちょっとシンクロする部分があるような曲を西脇さんに作っていただけたらと思いました。名曲から名曲の誕生です。前作のその後を描く世界観と前作のサブタイトルが歌われているフレーズにファンの方にはグッときていただけると思います。あと、私自身、胸にきてしまったのが、最後の“あなたがいてよかった”と2回繰り返すフレーズで す。『1回目の“あなた”は、『ETERNAL WIND』、2回目の“あなた”は、ファンなど支えてくれてきた皆さんを指している』と西脇さんから説明を受けて、レコーディングでもMVを録るときもその部分で涙をこらえるのが大変でした」
本作には、2022年6月に映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』の主題歌としてリリースされた松井五郎作詞、doublegrass作曲による「Ubugoe」も収録。29年ぶりにオリコンシングル週間ランキングでTOP10入りを果たし、「シングルTOP10入りのインターバル記録」で女性アーティスト歴代3位を記録した同曲は、doublegrassによる美しくも壮大なメロディと富田恵一によるビロードをまとったような美しいアレンジに乗せて、母性をテーマにした松井五郎による温かく、強く、優しい歌詞が胸に沁みる一曲となっている。
J-POPでは、平松愛理や広瀬香美、岸谷香、西村由紀江、畑亜貴、木根尚登らが楽曲を提供した。
「平松さんには出演したドラマ『最後から二番目の恋』をモチーフに、仕事を頑張ってきて、これからの生き方をもう1回考える大人の世代に向けてのメッセージソングを書いていただきたいとお願いし、『Good Morning Good Night』を作っていただきました。もう流石です。タイトル通り、日常が深く楽しく描かれていて、毎日を頑張ろう! 年齢を重ねるのも悪くないってって思えるような作品に仕上がっています。“今日こそひとつだけ大切に諦めよう”というフレーズが特に刺さりました。
岸谷さんには以前書いていただいたライブでのマストソング『スピード』や『ホイッスル』と同じように、ライブで盛り上がる楽曲をとお願いしました。「年下のあいつ」はイントロからワクワクする大人の爽快なロックチューン! 歌詞は香さんとの共作で今の年代だからこそ感じる次世代へのエールが込められています。
そして、バラードの王様といわれる TM NETWORK の木根さんには、『琴線に響くメロディーを』とお願いしたら、『博子ちゃんの「MY WAY」を書きました』って言ってくれて! 感動! 心震える壮大な“キネバラ”に乗せて畑さんが詞をつけてくださった労いや未来への言葉ひとつひとつが沁みました。『真心のブーケ』は、自分のこれまでとこれからの時間を抱きしめたくなるような一曲になっています」
自身の人生が詰め込まれているという意味では、30年来の親友、広瀬香美による
「forever and ever and ever and ever……」もそのひとつ。
「アップテンポの元気ソングをお願いしたら、『歌手もドラマもミュージカルもバラエティーもやってきた博子ちゃんだったら、最初お芝居から始まって博子ちゃんの人生を歌い上げるようなドバラードがいいと思う』って、プロデュース力も素晴らしくて。ファンのみんなとの繋がりや友情をテーマに愛情いっぱいのドラマティックな楽曲を仕上げてくれました。感涙です。『いろいろなアーティストに楽曲を提供してきたけど、号泣しながら曲を作ったのは博子ちゃんが初めてだった』って言ってくれて、それを聞いて私も大号泣でした」
奏でるピアノが大好きといい、共演も多い西村由紀江に作曲を依頼した「ペンタス」では、自身が作詞を担当。そこにはこんな裏話がある。
「透明感溢れる美しい曲にうっとりしつつも受け取ったのは足首骨折中のベッドの上でした。40周年を皆が盛り上げようとしてくれている最中にこんなにも迷惑をかけてしまって申し訳ない気持ちと悔しさとつらさと…。この先どうなるのか不安で苦しい思いを抱えていたときに、由紀江さんのマイナーからメジャーへと展開する世界観を聴いて、こんな私のことを身近で笑顔で支えてくれているスタッフや家族のためにも頑張りたいってネガティブから脱却したい思いがあふれてきて。人間は1人では何もできない、支えられているからこそ生かされていると身に沁みて、今までの周年で感じたのとはまた違う深い“ありがとう”の気持ちをありのままに綴りました」
■自分の人生、すべてが歌のため
“バラドル”という新たなジャンルを確立し、世に広めたバラエティーの歩みでは、ヒャダインこと前山田健一がその時代の軌跡を綴った「元祖バラドルなんだもん!」を作詞作曲した。
「バラドルをテーマに書いていただきたくて、ミーティングのときにバラドル時代にどんなお仕事をしてきたかお話させていただいたら、ヒャダインさんの才能あふれる爆笑ホロリな傑作が誕生しました。最後まで飽きさせないアイデアが満載で、まさに森口博子の “ウィキペディアソング”。私がバラエティに出演したのは、顔と名前を覚えてもらって歌を聴いてもらいたいという歌のためだったのですが、そのためにがむしゃらにやっていた時代のことが甦ってくる楽曲です。特に“目の前のこと一生懸命やっていればバラエティ豊かな人生になる 素敵な歌に巡り会い素敵な人に助けられ”のフレーズで泣けました」
さらに、バラドル時代に出演した伝説的大ヒットバラエティ番組『夢が MORI MORI』を彷彿とさせるような自身作詞作曲の『ドキがムネムネ▼』(▼=ハートマーク)も収録。
「昨年のコンサートのために作ったユニークなラテンナンバーなんですが、この楽曲を今回入れたいと提案したら、『こんなに素晴らしいラインナップの中にコレ、必要ですか?』ってスタッフに反対されました(笑)。でも、50代の私がビキニになってコンサートで披露した曲だし、年齢に関係なく、みんなやりたいことをやりましょうっていう思いも伝えたいと説得して、入れさせてもらいました(笑)」
バラエティーに出演したのがそうであるように、「自分の人生、すべてが歌のため」と言い切る森口。どの話でも笑いを交えながら楽しく語ってくれながらも、そこには常に歌に対する熱い思いがあふれ出している。レコーディングではトラックダウンもマスタリングもすべて参加し、細部にまでこだわっているというがそれも十分うなずける。
「初めて私の楽曲を聴いた人に『しっかり丁寧に作ってるんですね』って言われることが多いのですが、そのこだわりは本当に強いし、それを実現しているチーム森口の熱量の高さと真剣さは私の誇りです。今回のアルバムもみんなを驚かす自信がある作品たちが集まっているので、体感してください」
これまでの軌跡とさらにはこれからの飛躍も期待させる森口の現在地をぜひその耳で確かめてほしい。
取材・文:河上いつ子
<作品情報>
森口博子 40th アニバーサリーアルバム『Your Flower 〜歌の花束を〜』
【初回限定盤】2CD + Blu-ray
品番:KICS-94224/5/価格:6600 円(税込)
【通常盤】CD ONLY |
品番:KICS-4224/価格 3300 円(税込)
■収録内容
【CD-DISC1】(共通)
1. ETERNAL DAYS 〜あなたがいてよかった〜
作詞・作曲:西脇唯 / 編曲:時乗浩一郎
2. Good Morning Good Night
作詞・作曲:平松愛理 / 編曲:時乗浩一郎
3. 元祖バラドルなんだもん!
作詞・作曲:前山田健一 / 編曲:大竹智之
4. forever and ever and ever and ever.......
作詞・作曲:広瀬香美 / 編曲:時乗浩一郎
5. Ubugoe
作詞:松井五郎 / 作曲:doubleglass / 編曲:冨田恵一
6. 年下のあいつ
作詞:岸谷香, 森口博子 / 作曲:岸谷香 / 編曲:時乗浩一郎
7. ドキがムネムネ▼(▼=ハートマーク)
作詞・作曲:森口博子 / 編曲:野崎洋一, 森口博子
8. ペンタス
作詞:森口博子 / 作曲・編曲:西村由紀江
9. 聖なる惑星 -Sanctuary-
作詞:売野雅勇 / 作曲:ニール・セダカ / 編曲:時乗浩一郎
10. ETERNAL WIND 〜ほほえみは光る風の中〜(40人の森口博子によるアカペラヴァージョン)
作詞:西脇唯 / 作曲:西脇唯, 緒里原洋子 / 編曲:時乗浩一郎
11. 真心ブーケ
作詞:畑亜貴 / 作曲:木根尚登 / 編曲:時乗浩一郎
【CD-DISC2】(初回限定盤のみ)
■ベスト・アルバム
1. 水の星へ愛をこめて
2. サムライハート
3. ETERNAL WIND 〜ほほえみは光る風の中〜
4. 夢が MORI MORI
5. スピード
6. ホイッスル
7. LUCKY GIRL 〜信じる者は救われる〜
8. もっとうまく好きと言えたなら
2025/12/17





