2020年2月、横浜港に到着したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」。3711人の乗客乗員の間で治療法不明の未知のウイルスの感染が急速に拡大し、船内は未曽有の事態に陥った。コロナ禍の幕開けともなったこの出来事は、当時、連日報道され、世界中がその動向を見守った。しかし、乗客乗員全員が下船を終えた2020年3月1日までの間、船内で何が起きていたのかを知る人は少ない。 あれから5年――。映画『フロントライン』(6月13日公開)は、当事者への綿密な取材をもとに脚本を作り上げた、日本初の新型コロナウイルス感染症を題材とした実話を基にした映画だ。企画・脚本・プロデュースを務めた増本淳プロデューサーと、関根光才監督に制作意図を聞いた。
2025/03/06