現地時間3月2日（日本時間3日）に授賞式を控える「第97回アカデミー賞」で、助演男優賞（キーラン・カルキン）と脚本賞（ジェシー・アイゼンバーグ）の2部門にノミネートされている『リアル・ペイン〜心の旅〜』（公開中）。

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■ストーリー

　ニューヨークに住むユダヤ人のデヴィッド（ジェシー・アイゼンバーグ）とベンジー（キーラン・カルキン）は、いとこ同士。かつて兄弟同然に育ち、近年は疎遠となっていたが、亡くなった最愛の祖母を偲んで、彼女の故郷ポーランドを旅することに。史跡ツアー旅行に参加した二人は、時に騒動を起こしながらも、ツアーに参加したユニークな人々との交流、そして祖母が暮らしたポーランドの地を巡る中で、それぞれの“生きるシンドさ”に向き合っていく。

■助演男優賞・脚本賞最有力

　アカデミー賞の前哨戦と言われる「第82回ゴールデングローブ賞」では、作品賞をはじめ4部門でノミネートされ、キーラン・カルキンが映画部門助演男優賞を受賞。英国アカデミー賞（BAFTA）でも助演男優賞、脚本賞の2冠を獲得。

　キーラン・カルキンは、ドラマ『メディア王〜華麗なる一族〜』の演技で、「ゴールデングローブ賞」と「エミー賞」のどちらも手中に収め、本作でも神がかった演技を見せ、映画界の賞レースを席けんしている。ちなみにキーランは、『ホーム・アローン』（1990年）で世界一有名な子役となったマコーレー・カルキンの実弟。

　主演と脚本を務めるジェシー・アイゼンバーグは、『ソーシャル・ネットワーク』（2010年）で俳優としてブレイク。『僕らの世界が交わるまで』（22年）で監督デビュー。自らの家族のルーツを題材にして長編監督2作目となる本作に挑み、類い稀なる才能を発揮した。