日本映画製作者連盟(映連)は1月30日、都内で『2024年 新年記者発表』を行い、2023年(令和5年)の全国映画概況を報告した。邦画・洋画を合わせて、No.1の興行収入をあげたのは、井上雄彦氏のバスケットボール漫画『SLAM DUNK(スラムダンク)』を原作とするアニメーション映画『THE FIRST SLAM DUNK』(22年12月公開)で、158.7億円を記録した。出席した東映の代表取締役社長・吉村文雄氏はヒットした要因について「本当に奇跡的な作品」「分析しろと言われても非常に難しい」としながらも、見解を述べた。
吉村氏は「井上先生のところに、映画化の話を持ち込んだのは12〜13年前。東映アニメーションの松井(松井俊之プロデューサー)が企画を立ち上げ、何度も何度もNGをいただきながら、やっと製作、公開にこぎつけた作品。ですが、公開前は非常に不安な状況でした」と、長く険しかった道のりを振り返った。
『SLAM DUNK』は、湘北高校バスケ部に入部したバスケ初心者の主人公・桜木花道が、チームメイトの流川楓との衝突や強豪校との試合の中で才能を急速に開花させていく姿を描いた作品。「週刊少年ジャンプ」(集英社)で1990年42号から1996年27号まで連載され、1993年〜96年にテレビアニメが全101話放送された。手に汗握る試合の描写やバスケに青春を懸ける登場人物たちが、読者の共感を呼び圧倒的な支持を受け、連載が終了した後も世代を超えて愛読されている。
念願の映画製作が決まったものの、社内には「国民的人気のある漫画ですが、連載もテレビアニメも終了して30年ほど経っていたこともあって、今、この時期にどうなんだろうという意見もあった」という。
不安要素はほかにもあった。「なかなか思うように宣伝もできないところもありましたし、ボイスキャストもテレビアニメ版から一新されたり、主題歌がアニメシリーズのものじゃなかったり、公開前はどちらかというとネガティブな盛り上がり方をしていたので、それも不安要素でした」。
同作は情報を小出しにしており、湘北メンバー5人は、テレビアニメ版からキャスト一新することを公開1ヶ月前の11月4日に発表。あらすじが公式より未発表のままという異例の公開初日を迎え、プロモーション展開に一部で不満の声が出ていたのも事実だ。
その不安や不満をかき消す原動力となったのは、ほかならぬ原作者の井上氏だった。今回の映画は監督・脚本を井上氏が担当し、「井上先生の今回の映像化にかける情熱がスタッフに伝わったことが、一番の成功の要因だと思う」。
原作者や制作スタッフの情熱が、作品の出来の良さにつながり、SNSや口コミで広がり、爆発的なヒットを呼ぶことになる。
「ご覧いただいた方ならわかると思いますが、従来のアニメーションとは違って、いわゆるコミックスの絵が動き出すようなその滑らかな動きと、キャラクターたちの息遣いまで再現した音。あたかも試合を見てるような臨場感が凝縮されていた。本当に奇跡的な作品だと思います。そして、本当に救われたのが、公開してからのSNS。こちらが何か仕掛けたということではなく、本当にご覧いただいた方がものすごく熱いメッセージを発信してくれて、それがヒットにつながったのではないかと思っています」
公開前に情報をほとんど明かさないという宣伝手法は、後にスタジオジブリの『君たちはどう生きるか』で踏襲され、結果、邦画興収3位となる結果(88.4円※上映中)を残している。
吉村氏は「通常、映画を公開する時には、いろいろ考えて宣伝しますが、そういうことを超えた自発的な何かが生まれたということだったんだと思います。なので分析しろと言われても非常に難しいのですが、作品の持ってる力をお客様一人ひとりが受け止めてくださって、それを伝えていただいたことがこの結果につながったのかなと思います」としめくくっていた。
なお東映の2023年の年間興行収入は295億4460万円で、22年の325億6370万円に次ぐ歴代興行収入第2位の成績となった。
映画『THE FIRST SLAM DUNK』のポスタービジュアル(C)I.T.PLANNING,INC. (C)2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners
念願の映画製作が決まったものの、社内には「国民的人気のある漫画ですが、連載もテレビアニメも終了して30年ほど経っていたこともあって、今、この時期にどうなんだろうという意見もあった」という。
不安要素はほかにもあった。「なかなか思うように宣伝もできないところもありましたし、ボイスキャストもテレビアニメ版から一新されたり、主題歌がアニメシリーズのものじゃなかったり、公開前はどちらかというとネガティブな盛り上がり方をしていたので、それも不安要素でした」。
同作は情報を小出しにしており、湘北メンバー5人は、テレビアニメ版からキャスト一新することを公開1ヶ月前の11月4日に発表。あらすじが公式より未発表のままという異例の公開初日を迎え、プロモーション展開に一部で不満の声が出ていたのも事実だ。
その不安や不満をかき消す原動力となったのは、ほかならぬ原作者の井上氏だった。今回の映画は監督・脚本を井上氏が担当し、「井上先生の今回の映像化にかける情熱がスタッフに伝わったことが、一番の成功の要因だと思う」。
原作者や制作スタッフの情熱が、作品の出来の良さにつながり、SNSや口コミで広がり、爆発的なヒットを呼ぶことになる。
「ご覧いただいた方ならわかると思いますが、従来のアニメーションとは違って、いわゆるコミックスの絵が動き出すようなその滑らかな動きと、キャラクターたちの息遣いまで再現した音。あたかも試合を見てるような臨場感が凝縮されていた。本当に奇跡的な作品だと思います。そして、本当に救われたのが、公開してからのSNS。こちらが何か仕掛けたということではなく、本当にご覧いただいた方がものすごく熱いメッセージを発信してくれて、それがヒットにつながったのではないかと思っています」
公開前に情報をほとんど明かさないという宣伝手法は、後にスタジオジブリの『君たちはどう生きるか』で踏襲され、結果、邦画興収3位となる結果(88.4円※上映中)を残している。
吉村氏は「通常、映画を公開する時には、いろいろ考えて宣伝しますが、そういうことを超えた自発的な何かが生まれたということだったんだと思います。なので分析しろと言われても非常に難しいのですが、作品の持ってる力をお客様一人ひとりが受け止めてくださって、それを伝えていただいたことがこの結果につながったのかなと思います」としめくくっていた。
なお東映の2023年の年間興行収入は295億4460万円で、22年の325億6370万円に次ぐ歴代興行収入第2位の成績となった。
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2024/01/30