日本映画製作者連盟(映連)が毎年1月に前年の映画概況を報告する「新年記者発表」が30日に行われ、松竹・東宝・東映・KADOKAWAの大手4社の代表取締役社長が出席。質疑応答では、日本テレビで放送されたドラマ『セクシー田中さん』の原作者である漫画家の芦原妃名子さんの訃報を受けてのコメントを求められ、原作者とのコミュニケーションの重要性についてそれぞれ言及した。
松竹の高橋敏弘氏(※高=はしごだか)は、「原作の素晴らしいところ生かしつつ、ということが大前提。プロデューサーがその作品をどう表現したいのか、脚本家とも話をして、原作者も一緒に制作者として取り組んでいくのが原則。今回のようなことがないように我々も気を付けながら、これからも向き合いながらお届けしていきたいと考えています」。
東宝の松岡宏泰氏は「個別の状況についてのコメントはできないが、全般的には、我々だけでなくすべての映画会社が、原作者がいらっしゃる作品を製作する時には、原作者の方の意向をできるだけ尊重しようと思っている。原作者の方がつくり上げたものをいかに映像化するか、という前提で権利許諾をいただいて製作していく、その点は今後もブレることない。契約に関して、出来上がったものに対して、ご意見がある方もいらっしゃるかもしれないし、我々の方向性と原作サイドの方向性が違う可能性もあるかもしれない。ケースバイケースではりますが、コミュニケーションをとって、お互いに了解して前に進むというのが一番の解決策というか、それ以外のやり方で乗り越えられる方法が今のところ、日本の映像業界では思いつかないので、より良いアイデアあれば検討したい」。
東映の吉村文雄氏は「原作があって、それを映像化する際には、シナリオを作る脚本家にも、監督にも原作に触発されてどこを映像化したいのか、どういう部分を自分なりに料理して作品にしたいのか、それぞれに思いがある。ただ、著作権上一番強い権利を持っているのは原作者。必ずプロデューサーからこういう意図でこういう形で映像化したいと提案して、ご了解いただいて、許諾をいただいて、映像化はスタートする。その延長線上に作品ができあがる。どういう形で映像化するのか、話し合いを重ねて、納得のいく形で映像化するというのが正しい形であると思いますし、望ましい形であると思います。コミュニケーションをとってお互いに理解深めながらということがより大切になるな、と感じました」。
KADOKAWAの夏野剛氏は「KADOKAWAは自社の原作をアニメ化する、実写化することが多いので、原作者の方の意志をどう調整していくか、非常に気を遣っています。編集者が原作者の立場に立って、実写化するプロデューサーや監督と調整をしていく。そこで必ずしも満足いく形にならないこともあります。フォーマットが違うものに仕立てあげなくてはならないのだから、そこに調整が入ることもあるので、みんなが納得できる形に収めていくことが一番大事なことだと思っています」と話していた。
この日、報告された2023年の映画概況では、10億円を超える興行収入をあげた邦画34本のうち、原作(漫画、小説、ゲーム、戯曲)がある作品は27本。とくに多いのが漫画原作で、興収上位10作品中6作品が漫画原作、その中には実写映画2本(『キングダム 運命の炎』『ミステリと言う勿れ』)が含まれる。
質疑応答では、漫画原作の映画が多いことについて、意見を求められた映連の島谷能成会長が「一番の理由は、面白い。素晴らしいイマジネーション。素晴らしいストーリーテリング。それから、センスオブワンダーがある。日本の漫画のレベルの高さを見せつけられた、というところでしょうか。小説やライトノベルを上回る素晴らしい漫画作品が続々と生み出されてる。日本中の映画プロデューサーが、血眼になって原作素材を探してる」と、漫画がレベルの高い“ネタの宝庫”であることを指摘。
加えて、映像技術の進歩により、「今まで実写できない、と思われていたものも、よしチャレンジしてみようという流れになっている。テクノロジーのおかげで、日本の実写映画のプロデューサーも非常に幅広い素材にアプローチできるようになってるんじゃないでしょうか?この流れが続くかどうかわからないですけど、昨年はそうだったということだと思います」と、話していた。
松竹の高橋敏弘氏(※高=はしごだか)は、「原作の素晴らしいところ生かしつつ、ということが大前提。プロデューサーがその作品をどう表現したいのか、脚本家とも話をして、原作者も一緒に制作者として取り組んでいくのが原則。今回のようなことがないように我々も気を付けながら、これからも向き合いながらお届けしていきたいと考えています」。
東宝の松岡宏泰氏は「個別の状況についてのコメントはできないが、全般的には、我々だけでなくすべての映画会社が、原作者がいらっしゃる作品を製作する時には、原作者の方の意向をできるだけ尊重しようと思っている。原作者の方がつくり上げたものをいかに映像化するか、という前提で権利許諾をいただいて製作していく、その点は今後もブレることない。契約に関して、出来上がったものに対して、ご意見がある方もいらっしゃるかもしれないし、我々の方向性と原作サイドの方向性が違う可能性もあるかもしれない。ケースバイケースではりますが、コミュニケーションをとって、お互いに了解して前に進むというのが一番の解決策というか、それ以外のやり方で乗り越えられる方法が今のところ、日本の映像業界では思いつかないので、より良いアイデアあれば検討したい」。
東映の吉村文雄氏は「原作があって、それを映像化する際には、シナリオを作る脚本家にも、監督にも原作に触発されてどこを映像化したいのか、どういう部分を自分なりに料理して作品にしたいのか、それぞれに思いがある。ただ、著作権上一番強い権利を持っているのは原作者。必ずプロデューサーからこういう意図でこういう形で映像化したいと提案して、ご了解いただいて、許諾をいただいて、映像化はスタートする。その延長線上に作品ができあがる。どういう形で映像化するのか、話し合いを重ねて、納得のいく形で映像化するというのが正しい形であると思いますし、望ましい形であると思います。コミュニケーションをとってお互いに理解深めながらということがより大切になるな、と感じました」。
KADOKAWAの夏野剛氏は「KADOKAWAは自社の原作をアニメ化する、実写化することが多いので、原作者の方の意志をどう調整していくか、非常に気を遣っています。編集者が原作者の立場に立って、実写化するプロデューサーや監督と調整をしていく。そこで必ずしも満足いく形にならないこともあります。フォーマットが違うものに仕立てあげなくてはならないのだから、そこに調整が入ることもあるので、みんなが納得できる形に収めていくことが一番大事なことだと思っています」と話していた。
この日、報告された2023年の映画概況では、10億円を超える興行収入をあげた邦画34本のうち、原作(漫画、小説、ゲーム、戯曲)がある作品は27本。とくに多いのが漫画原作で、興収上位10作品中6作品が漫画原作、その中には実写映画2本(『キングダム 運命の炎』『ミステリと言う勿れ』)が含まれる。
質疑応答では、漫画原作の映画が多いことについて、意見を求められた映連の島谷能成会長が「一番の理由は、面白い。素晴らしいイマジネーション。素晴らしいストーリーテリング。それから、センスオブワンダーがある。日本の漫画のレベルの高さを見せつけられた、というところでしょうか。小説やライトノベルを上回る素晴らしい漫画作品が続々と生み出されてる。日本中の映画プロデューサーが、血眼になって原作素材を探してる」と、漫画がレベルの高い“ネタの宝庫”であることを指摘。
加えて、映像技術の進歩により、「今まで実写できない、と思われていたものも、よしチャレンジしてみようという流れになっている。テクノロジーのおかげで、日本の実写映画のプロデューサーも非常に幅広い素材にアプローチできるようになってるんじゃないでしょうか?この流れが続くかどうかわからないですけど、昨年はそうだったということだと思います」と、話していた。
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2024/01/30