俳優の吉高由里子が主演を務める、大河ドラマ『光る君へ』（毎週日曜　後8：00　NHK総合ほか）が、1月7日にスタートする。このほど、大河主演の大役を務める吉高がインタビューに応じ、作品への思いなどを語ってくれた。

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　今作の主人公・紫式部／まひろは、千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を書きあげた女性。「光源氏」の恋愛ストーリーの原動力は秘めた情熱と想像力、そしてひとりの男性への想い。その男性の名は藤原道長。変わりゆく世を自らの才能と努力で生き抜いた女性の愛の物語だ。脚本は大石静氏が務める。

　撮影から約半年が過ぎた頃、都内スタジオで行われた取材会に出席した吉高は、日々の撮影を振り返りながら「これは本当にセットの中なのかなって…。池ができてたり、家もコロコロと変わったり…。プロフェッショナルのお仕事をすごく近くで見させていただいていて、この時代だったら自分はどう生きていたんだろうなという妄想が楽しいです。セットや小物もそうですけど、毎日視界が新鮮で楽しいですね」と笑顔で話す。

　大石氏が手掛ける脚本は「非常にパワフルで情熱的で、1行1行のインパクトが強い」と充実感をにじませつつ、撮影で苦労していることを問われると「文字を書くのが右手ということで、普段は左利きなので筆のシーンになるとやっぱり緊張しますし、書き始めると手が震えたりしちゃう。そのシーンを撮影する前に30分ぐらい時間をいただいて、書く練習をしてから本番に入ったりしています。文字が主役のドラマでもあるので、そこは丁寧に右手で書く練習をして撮影をしている感じです」と明かした。

　作品を彩る着物姿も「大変なことは重いことです。とにかく首と肩が凝ります（笑）」と苦労も漏らしながら「何事もなくこの作品を無事に撮り切って、撮影も終わって、世界が平和であればいいなって思います。着物というものは、毎日毎日着る度に自分の肌の形に合ってくるみたいな、革靴のようなところがあって、どんどん自分に馴染んでいく。着物を育てていく日々も楽しんでいます」と充実の日々を送っているようだ。

　大河初主演ながらリラックスした様子で作品への思いを語り、頼もしさも感じさせた吉高。ヒロインを務めた連続テレビ小説『花子とアン』（2014年）の撮影当時は「ちょうど10年前で25歳。怖いものなしというか、まだ何も分かっていなかったですね。NHKさんもほぼ初めてでどういう組織なんだろうって（笑）」と懐かしそうに振り返り「人数も多いですし、こんなに長い期間撮影することもないですからね。そこはだいぶ違うなと思います。朝ドラの時もみんなが本当に仲良くて、家族みたいになっていて終わってしまうのが寂しすぎたんですけど、今回はどうなっちゃうんだろうというくらいの密度なので…。寂しさよりも安堵の方が強くなるのかな？自分の年齢的にもそう感じるようになってたら『大人になったな〜』と思うんですけど…。どうなんですかね、終わってみないと分からないですね」とほほ笑んだ。

　2024年は、紫式部／まひろが色鮮やかに駆け抜ける一年になりそうだ。吉高は「関わる方々を巻き込んで楽しんでいきたいなという風に思ってますね。『座長として！』というよりは、ちゃんと人に甘えるところは甘えて、なるべく皆を巻き込んで、この作品にみんなで没頭できたらなと思ってます」と言葉に力を込めていた。