今年、創立100周年を迎えたウォルト・ディズニー・カンパニー。その100年の“これまで”のレガシーを引き継ぎ、“これから”の100年の幕開けを告げる記念作『ウィッシュ』が15日より劇場公開されている。12月上旬に監督を務めたクリス・バックとファウン・ヴィーラスンソーンがそろって来日した際、ORICON NEWSが行ったインタビューで2人は、「私たちもまだ見つけられていない“イースターエッグ（隠し要素）”がたくさんある」と、朗らかに笑いながら明かした。

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　本作は、ディズニー・アニメーション・スタジオの創作面を束ねるCCO（チーフ・クリエイティブ・オフィサー）、ジェニファー・リーが『アナと雪の女王2』以来、自ら脚本を執筆し、“アナ雪”で彼女とタッグを組んだクリス・バッグと、『アナと雪の女王』や『モアナと伝説の海』でストーリーボード・アーティストとして活躍してきたファウン・ヴィーラスンソーンが共同監督を務めた。

　すでに公表されている情報の中にも、例えば、本作のヒロイン“アーシャ”のもとに舞い降りてくる、好奇心旺盛でいたずら好きな願い星“スター”は、ミッキーマウスのオマージュであることや、アーシャの7人の友達＜ティーンズ＞は『白雪姫』に登場する“七人のこびと”からインスピレーションを受けていることなど、本作にはディズニー100年の歴史がさまざまな形で詰め込まれている。

　そして、映画を観ていると、アーシャと＜ティーンズ＞が歌う楽曲「真実を掲げ」のシーンで、ダリオがアーシャの相棒の子ヤギ・バレンティノを抱き掲げる姿があり、これは『ライオンキング』でラフィキが生まれたてのシンバを抱き掲げるシーンを彷彿とさせる。

　このような、“これまで”のディズニー作品にちなんだユーモアがいたるところにちりばめられているという。その数、なんと「100以上はあるんじゃないかしら？各パートの担当が、それぞれ思いついたオマージュを入れ込んでいったので、私たちもすべて把握できていないの」（ファウン監督）。

　クリス監督も「私は『ポカホンタス』でスーパーバイジング・アニメーターを務めていたんだけど、森のシーンの一つをチェックしている時、担当したアニメーターが、『ポカホンタス』に出てくる柳の木のおばあさんを登場させました、と言うんだ。僕はどこに描かれているのかさっぱりわからなくて、何度も見直して、『ここです』と教えてもらってようやく見つけることができました。それくらい難しい隠し要素もあります」と笑った。

ファウン監督は「アラジンのランプがどこかに描かれているらしいの。だけど、私はまだ見つけられていない。これも難易度はボスレベルですね（笑）。日本の皆さんに見つけてもらいたいわ」。

　スタジオを支えてきた名手、伝説のアニメーターたちから学び、その伝統を引き継いできたスタッフたちが、それぞれ自分なりの思いや願いを本作に込めて仕掛けた”イースターエッグの数々。あなたはいくつ見つけられる？