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『プレリュード』『チョイノリ』なぜ復活? メーカーが“往年の名車”をよみがえらせる意味【ジャパンモビリティショー】

 『東京モーターショー』から名称を変え、自動車業界だけでなく、さまざまなモビリティ関連企業・団体が一堂に会した大型イベント『Japan Mobility Show 2023』(ジャパンモビリティショー)。4年ぶりに開催され、111.2万人が来場した本イベントでは、さまざまな新型車が発表された一方で、往年の名車の名を冠したモデルの“復活”が発表された。

22年ぶりの復活が発表されたホンダ『プレリュードコンセプト』 撮影/逢坂聡

22年ぶりの復活が発表されたホンダ『プレリュードコンセプト』 撮影/逢坂聡

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 “名車復活”で大きな話題をさらったのは、本田技研工業(以下/ホンダ)の『プレリュードコンセプト』。1978年から2001年まで生産された2ドアクーペで、80年代〜90年代に“デートカー”として人気を博し、大ヒットを記録したモデルを22年ぶりによみがえらせた。

 またスズキは、2003年に発売した原動機付自転車『チョイノリ』をベースにした『e-choinori』(イーチョイノリ)を発表。安価でシンプルなデザインが受け、大ヒットしながら、2007年に生産終了となった『チョイノリ』のコンセプトを引き継ぎ、シンプルかつ軽量で誰でも乗れるEVスクーター(原付一種相当)として、現代によみがえらせた。

 『プレリュード』は22年ぶり、『チョイノリ』は16年ぶりの復活となったわけだが、往年の名前を冠することで、どのようなメリットがあるのだろうか?

 いちばん大きなメリットとして考えられるのは、やはり圧倒的な知名度だろう。過去の大ヒットモデルゆえに、その名前が冠されただけでどんな車なのか、ユーザーはイメージしやすく、興味を持ちやすい。SNSでは「プレリュードという名前だけで、なんだかうるうるしてしまう(全盛期を知るおっさんなのでw)」という声も上がるほど。

 多くの人に知られている車名によってその車が持つコンセプトがより明確になる。『プレリュード』であれば、“スペシャリティースポーツモデル”というイメージを、『チョイノリ』であれば、近距離モビリティというイメージ(その名の通りだが)を、メーカーとユーザーで共有できるというメリットがある。

 その上、そこに最新の技術を織り込むことで、メーカーの革新を示すことができ、今どのような想いをもって開発に挑んでいるのかというメッセージを伝えることもできる。

 ホンダ取締役代表執行役の三部敏宏社長は、多くのメディアが注目するなか、「『プレリュード』という言葉は『前奏曲』、先駆けを意味します。このモデルは、本格的な電動(自動車)時代へ、操る喜びを継承するホンダ普遍のスポーツモデルを体現する先駆けとなります」と、同車のスポーツモデルにおける考え方、想いを伝えている。

『チョイノリ』も同様だ。大ヒットを記録しながら、排ガス規制に対応できずに惜しまれながら生産を終了したといわれており、今回、アシスト自転車の電動ユニットを使うことでEV化を推進。同社の「将来のカーボンニュートラルにむけたスズキの多様な取り組みを、スズキらしいモビリティやサービスでお客様にお届けする」というメッセージを表すモビリティとして存在感を示した。

 1990年代前半まで多くの車種を販売していたメーカー各社だが、1990年代中盤以降、その幅を狭め、多くの車が惜しまれながら生産終了を迎えた。今回復活した『プレリュード』もそんな1台。さまざまな事情から一度は途切れてしまったモデルを復活させ、歴史をひとつなぎにすることは容易ではないが、次回以降も、新型車発表とともに、“名車復活”のニュースが増えることを期待したい。

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