作家・西加奈子氏による、初のノンフィクション『くもをさがす』(河出書房新社)が「書店員が選ぶノンフィクション大賞 オールタイムベスト2023」大賞を受賞した。
同書は、2021年コロナ禍の最中、滞在先のカナダで浸潤性乳管がんを宣告された西氏が、乳がん発覚から治療を終えるまでの約8ヶ月間を克明に描いたものとなる。
同賞は丸善ジュンク堂書店が発起人となり、全国書店スタッフが「これぞベストノンフィクション」と推す作品を選ぶ賞として今年初めて開催された。丸善ジュンク堂書店の全スタッフを対象に行った投票結果から上位46作品をノミネート作品として選出、9月1日から9月30日までの1ヶ月間、同社および全国の書店スタッフによる投票を募った。
■西加奈子氏コメント全文
書き始めたとき、誰かに読ませるつもりはなく、もちろん出版の予定もありませんでした。今自分に起こっていることを見過ごしたくない、そして、自分自身と間違いなく目を合わせたい、そう思って書き始めたこの文章は、日々形を変え、発声し、生きようとし始めました。今、『くもをさがす』は、たくさんの方の声を得て、たくさんの方の視線を孕(はらん)で、ますます強く生きています。そうなるともう、これはすでに私だけのものではありません。私の、私だけのためにあったはずの言葉は、身体の境界を越え、あなたの力を借りて、今、私から離れた場所で、まっすぐに私を見つめています。この文章に、美しい命を与えてくださったことに、心から感謝します。
同書は、2021年コロナ禍の最中、滞在先のカナダで浸潤性乳管がんを宣告された西氏が、乳がん発覚から治療を終えるまでの約8ヶ月間を克明に描いたものとなる。
■西加奈子氏コメント全文
書き始めたとき、誰かに読ませるつもりはなく、もちろん出版の予定もありませんでした。今自分に起こっていることを見過ごしたくない、そして、自分自身と間違いなく目を合わせたい、そう思って書き始めたこの文章は、日々形を変え、発声し、生きようとし始めました。今、『くもをさがす』は、たくさんの方の声を得て、たくさんの方の視線を孕(はらん)で、ますます強く生きています。そうなるともう、これはすでに私だけのものではありません。私の、私だけのためにあったはずの言葉は、身体の境界を越え、あなたの力を借りて、今、私から離れた場所で、まっすぐに私を見つめています。この文章に、美しい命を与えてくださったことに、心から感謝します。
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2023/10/27