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パリ五輪にキティが“参戦”するかも? 平野美宇や西矢椛もサポート、「カワイイ×スポーツ」の意外な相乗効果

 9月に行われたスケートボードのパリ五輪選考大会第4戦で、1位・2位を決めた西矢椛選手と織田夢海選手。この2人が「サンリオ所属」と紹介されていたことが気になった。「サンリオって、キティちゃんの?」と調べてみると、同社では2021年に初めてスポーツ支援に取り組み、今では卓球・平野美宇選手のスポンサード、マイナー競技の普及活動まで行っているらしい。カワイイでお馴染みのサンリオと熱血なスポーツ。一見ミスマッチな組み合わせだが、そこに至った経緯とは?

若手女子ゴルファーを応援するハローキティ(C)2023 SANRIO CO.,LTD.  著作(株)サンリオ

若手女子ゴルファーを応援するハローキティ(C)2023 SANRIO CO.,LTD. 著作(株)サンリオ

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■「こんな光景見たことない!」ゴルフ場にキャラクターが集結、選手の心の後押しに

 今年も様々な世界大会が行われ、国内でも大きな話題を集めた。多くのメディアが試合結果を報じているが、その中で意外な発見をすることがあるのが、選手の所属やスポンサー企業。記事内で選手の所属に触れられていたり、中継でユニフォームにプリントされた企業名が大写しになることもある。「この選手はこんな企業に所属していたんだ」「この会社がスポーツ支援をしているとは…」と、目を引くこともあるのではないだろうか。

 その一つに、サンリオがある。同社は知っての通り、ハローキティやシナモロールポムポムプリンなどのキャラクターを擁する会社。「カワイイ」を作る企業としては有名だが、あまりスポーツのイメージは湧かない。なぜ、スポーツ支援という未知の分野に乗り出したのか。「スポーツとカワイさ、という組み合わせには馴染みがないかもしれません。ですが、意外な好影響もあるのです」と語るのは、同社コーポレートブランディング部ゼネラルマネージャーの金森治良さん。

 それを如実に感じたのが、2021年。将来有望な若手女子ゴルファーが支援される機会が少ないとのことで、サンリオに声がかかった。『マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー』のパートナーとして、「Sanrio Smile Golf Tournament」という大会を開催することになったのだ。

 「大会では、サンリオらしい応援ということで、キャラクターたちがコースに赴いて選手を応援したんです」(金森さん/以下同)

 一面緑のゴルフコースでカラフルなキャラクターたちが試合を見守る光景は、微笑ましいが少し違和感もある。実際、キャラクターたちを広いゴルフ場に集めるのはなかなかに大変で、「なにより天候が心配…」とヤキモキしたそうだ。

 「ただ、これには思わぬ作用があったようで、『緊張がほぐれて普段以上の力が出せた』とおっしゃる選手がたくさんいました。また厳しい表情で試合を見ていた男性が、思わず顔をほころばせてキャラクターたちと写真を撮る場面も。サンリオのキャラクターにはスポーツにおいて、何かしらポジティブな効果をもたらす力があるのかもしれない。そう考えたのが、スポーツ支援に本格的に取り組むきっかけとなりました」

モルックに挑戦するハローキティ(C)2023 SANRIO CO.,LTD.  著作(株)サンリオ

モルックに挑戦するハローキティ(C)2023 SANRIO CO.,LTD. 著作(株)サンリオ

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 一方、サンリオらしいスポーツ支援として、2022年4月から取り組んでいるのが「モルック」の普及活動だ。

 「モルックとは、フィンランドが発祥のユニバーサルスポーツです。体力のあるなしに関係なく老若男女みんなが同じフィールドでプレイできるのが特徴で、これはサンリオの『みんななかよく』という理念にも通じるのではないかと思いました」

 近年は日本でもジワジワと競技人口を増やしつつあるモルック。日本代表チームの実力もなかなかのもので、今年8月にフィンランドで開催された世界大会では2位という快挙を果たした。

 「その日本代表チームと互角に戦ったのが、我らがキティちゃんなんです!」

 これはTOKYO MXで放送中の番組『キングオブモルックのモルック大作戦!!』での出来事。この日に向けてサンリオピューロランドでみっちり練習をしてきたというハローキティは、1投目からミラクルプレイを繰り出し、さらば青春の光森田哲矢が率いる日本代表チームを思わず本気モードにさせた。

 「ハローキティは、親子で参加できるモルック大会のアンバサダーを務めたこともあります。今後は国内でも大会はどんどん増えるでしょうし、サンリオでもチームを組んで出場しようかなんて話も出ているんですよ。社員同士がさらに仲良くなったのも、スポーツ支援に取り組んだ副産物でしたね」

■卓球・平野美宇選手、「キティ屋さん」になる夢に一歩近づく?

 このような流れを経て、同社の支援は世界で活躍するトップアスリートにまで及ぶ。2022年9月には、東京五輪の卓球女子団体銀メダリスト・平野美宇選手(木下グループ所属)とスポンサー契約を結んだ。

 「3歳から卓球を始められた平野選手は、小さい頃の夢が『キティ屋さん』だったと公言されています。そんなご縁から私たちもずっと活躍を追ってきたのですが、このたび正式に応援させていただくことになりました。平野選手には、セカンドキャリアでは『サンリオショップの店長になりたい』とも言っていただきました」

 さらに今年4月には、スケートボードの西矢椛選手、織田夢海選手と所属契約。同社に所属するアスリートはこの2選手が初めてとなる。

子どもの頃の夢は「キティ屋さん」だった、卓球・平野美宇選手

子どもの頃の夢は「キティ屋さん」だった、卓球・平野美宇選手

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 アスリートのスポンサードや所属というと、企業によっては「○○選手モデル」といった自社製品とのコラボも見受けられるが、サンリオでも今後はそうした展開があるのだろうか。

 「将来的にはそうした可能性もあります。ただ私たちがスポーツ支援を通して作っていきたいのは、商品よりも笑顔のあふれる“サンリオ時間”なんです。文化、国籍、世代などさまざまな違いを超えて一つになれる、そんなスポーツの力をお借りすることで、『みんななかよく』というサンリオの企業理念を達成したいというのが、スポーツ支援の最大の目的です」

 とはいえ、継続的な支援のためには、企業にとっても何らかのフィードバックも必要だ。

 「選手のみなさんが活躍してくださることが、何よりのフィードバックです。たとえば、サンリオのキャラクターは海外でもそれなりに知られているのですが、サンリオという社名はまだまだ認知されていない。今回、契約した3選手は世界トップクラス。彼女たちの活躍によって海外のみなさんにサンリオという名前を知っていただけたら、これほど大きなフィードバックはありません」

 卓球の平野選手、スケボーの西矢選手、織田選手。いずれも2024年のパリ五輪への出場が期待されている。もしも五輪中継に、応援に熱を上げるハローキティたちが映り込こんだら…。大きなインパクトとともに、世界に笑顔を生み出せそうだ。

(文:児玉澄子)

(C)2023 SANRIO CO.,LTD. 著作(株)サンリオ

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