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二宮和也&波瑠の不思議な“ご縁”「ずっと友達の友達みたいな距離感」

 ビートたけしが書き下ろした恋愛小説を原作にした映画『アナログ』で初共演を果たした二宮和也波瑠。バラエティ番組等での共演はあったものの、俳優として対峙したことはなかったという。そんな2人が美しいおとぎ話のような物語で恋人同士を演じた。共演前から“距離感は遠くなかった”と話す2人の関係とは?

(左から)波瑠、二宮和也 (C)ORICON NewS inc.

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■ビートたけしと北野武の違いを意識して臨んだ作品

――ビートたけしさんの小説を原作として映画化した本作ですが、脚本を読んでどんな印象をもちましたか?

二宮和也:この映画のお話をいただいた時、タカハタ秀太監督と「ビートたけしさんと北野武さんの違いをしっかり把握して、ちゃんとビートたけしさんをめちゃくちゃリスペクトできるようにしましょう」という話をしていたんです。そういった思いを強く持っていたので、脚本を読んだ時に「ホッとした」というのが最初でした。これならきっと伝わるんじゃないかなと思ったので。

波瑠:“現代のおとぎ話”かと思うぐらい美しい物語で、これを生身の人間で見せられるのかと不安もあったのですが、タカハタ監督と二宮さんが吹かせる風に乗ろうという思いで挑みました。

――ビートたけしさんと北野武さんの違いというのは具体的にどんなイメージの違いですか?

二宮和也:簡単に言うと『アナログ』と『首』ですよね。たけしさんが『アナログ』で武さんが『首』。近い時期に映画が公開されるので、両方観ていただけるとおもしろいと思います(笑)。

――タカハタ監督の現場はいかがですか?

波瑠:初めてご一緒したのですが、とにかく丁寧かつスピーディー。ついていくのが大変。テストしないんですよ、ね?

二宮和也:本当に! 怖いよね。

波瑠:適当という意味ではないのですが、とにかくすごく早いんです(笑)。

二宮和也:でも逆に、「どこで終わるの?」って思うほど長くカメラ回しっぱなしというところもあって。ふたりで蕎麦を作るシーンは、1時間ぐらいやっていたよね。たしかに脚本には「蕎麦打ち体験するふたり」って書かれていたのですが。

波瑠:プライベートで蕎麦打ちの申し込みをした人たちみたいでしたよね(笑)。

■波瑠と二宮は、不思議な関係

波瑠 (C)ORICON NewS inc.

波瑠 (C)ORICON NewS inc.

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――今回が初共演とのことですが、それぞれどんな印象でしたか?

二宮和也:波瑠さんは生き方が丁寧だなと。演じたキャラクターの印象もあるのですが、喋り方がキレイですよね。とっさに出る言葉も、所作も、なんか丁寧に暮らしている人だなという印象でした。一方で、ちょっとおじさん的な感じもする(笑)。その二面性が波瑠ちゃんだなという感じがする。どっちも僕にとっては心地が良かったですね。

――おじさん……ですか?

二宮和也:これは願望なのかもしれない。おじさんっぽさがあってほしい…みたいな(笑)。先ほど丁寧と言いましたが、丁寧な表の姿に疲れてしまって、家ではちょっと悪態をつきながら強めのお酒を飲んで発散していてほしい…みたいな(笑)。

――二宮さんの波瑠さん評を聞いていかがですか?

波瑠:強いお酒を飲みながらひとりで悪態つくとか、そんなことはないです(笑)。脚本を読んだ時、私が演じたみゆきには内面から来る佇まいの上質さを感じていたので、それは崩さないように、丁寧にということは意識していました。

――波瑠さんから、二宮さんの印象は?

波瑠:本当におしゃべりがお上手で、休憩時間がとても楽しかったです。しかも切り替えがすごいんですよ。雑談していても瞬時にパッとお芝居モードにできるんです。あれは私がやったら怒られますよ(笑)。

二宮和也:自分もやっていたじゃん!

波瑠:私は二宮さんに便乗しているだけです(笑)。でも優しい時間が流れる映画なので、その雰囲気づくりをしてくれたことに、本当に感謝しています。

――おふたりの距離感、素敵ですね。

二宮和也:お芝居では初共演なんですが、嵐の番組に来てもらったこともあったし、決して知らない間柄ではないんですよね。友だちの友だちみたいな距離感というか。だから今回も初めましてっていうスタートではなく、すごく居心地のいい距離感でした。

波瑠:思い返してみれば、嵐さんとのご縁は不思議な距離感なんですよね。大野智さんとドラマで共演させていただいてから、番組などに声を掛けていただいて。『VS嵐』では、嵐チームで参加したこともありました。

二宮和也:『VS嵐』といえば、『BABA嵐』(ババ抜き)で、最弱王になったよね(笑)。

波瑠:あれは本当に「やっちゃった!」って感じで、焦りました(笑)。

■“アナログ”は贅沢なもの

――二宮さん演じる悟と波瑠さん演じるみゆきは、“アナログ”な関係で、スマホを持たずに距離を縮めていきますが、おふたりはアナログの良さをどう感じていますか?

二宮和也:アナログには贅沢なイメージがありますね。世の中どんどん合理的になってきているので、逆に時間をたっぷり使うことが贅沢だなと思うんです。自分はYouTubeで動画(「ジャにのちゃんねる」)を投稿していますが、データを見ると1.5倍や2倍で動画を観てる人が思った以上に多いんですよね。10分くらいの動画なのに。でも映画館には1.5倍とかないじゃないですか。だからこそ余計に贅沢な感じがしますよね。

――二宮さんは携帯電話がなくても生きていけますか?

二宮和也:生きていけますよ。最初は違和感があるかもしれませんが、必要最低限の電話番号は覚えているし。すぐ慣れると思います。

――波瑠さんにとってアナログのイメージは?

波瑠:私も贅沢なものだと思います。私はもともとデジタル弱者なので。SNSもよくわからないままやっているので、インスタグラムを更新するとき、怖くてボタンを押すのに時間がかかります。本当に大丈夫かな? って。

二宮和也:大丈夫だよ、そんなに危険なことにはならないよ。

波瑠:なんとなく、わからないものに触れるのが怖いんでしょうね(笑)。母も姉も手芸が好きなので、手作りの習い事バッグや巾着をずっと大事にしています。そういうものって場所も取るけれど、作った人の時間と手間を考えると、すごく贅沢なものだなと思います。この作品にもそういったものが描かれていると思います。

取材・文/磯部正和
写真/MitsuruYamazaki
ヘアメイク/竹内美徳(二宮和也)、犬木愛(波瑠)
スタイリング/福田春美(二宮和也)、黒崎彩(波瑠)

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