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イ・ジョンジェ、『イカゲーム2』撮影2日休んで来日 初監督映画「作ってよかった」

 韓国俳優イ・ジョンジェが約3年半ぶりに来日を果たし、8月31日に都内で映画『ハント』(9月29日公開)のジャンパンプレミアで舞台あいさつを行った。Netflixシリーズ『イカゲーム』シーズン2の撮影をしている最中、「2日だけ時間をください」と願い出て、今回の来日が実現。「日本でファンの皆さんに直接お会いすることができて、本当にうれしいです。胸がいっぱいです」と語ったイ・ジョンジェは、本作で初めて脚本・監督を務めた経緯、ダブル主演として約24年ぶりに共演したチョン・ウソンのことなど、限られた時間の中で自分の思いや映画への情熱をファンに伝えた。

映画『ハント』ジャパンプレミアに登壇したイ・ジョンジェ (C)ORICON NewS inc.

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 本作は、1980年代を舞台にしたスパイ・アクション。安全企画部(旧KCIA)の海外次長パク・ピョンホ(イ・ジョンジェ)と国内次長キム・ジョンド(チョン・ウソン)が、組織内に入り込んだ“北”のスパイを探し出すよう命じられ、それぞれ捜査を始める。捜査の過程でピョンホは自分の信念を覆すような真実に直面することになり、ジョンドは韓国大統領暗殺計画を知ることとなり、巨大な陰謀に巻き込まれていく。

 当初は出演者としてオファーを受けたイ・ジョンジェ。元のプロットを読み、「大義に縛られた二人の男が、正しいことをするために奮闘する姿をしっかりと描くことができれば、とても面白い作品になるのではないか」と期待して、製作も手掛けることにしたが、思いのほか脚本家や監督のスタッフィングが難航したという。

 「なので自分でシナリオを書いてみよう、と思って書き始めました。そしてシナリオが完成し、このシナリオのことを一番よく知っているのは自分自身なので、それならば監督も務めようと思い、勇気を出してこの作品の演出もすることにしました」と、本作で監督デビューを果たすことになった。

映画『ハント』ジャパンプレミアに登壇したイ・ジョンジェ (C)ORICON NewS inc.

映画『ハント』ジャパンプレミアに登壇したイ・ジョンジェ (C)ORICON NewS inc.

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 映画が完成した2022年までの間に、イ・ジョンジェは主演したNetflixシリーズ『イカゲーム』(21年)が大ヒットし、世界的スターとなっていた。「第75回カンヌ国際映画祭」ミッドナイト・スクリーニング部門で上映され、映画ファンから喝采を浴びると、「第47回トロント国際映画祭」「第55回シッチェス国際映画祭」ほか数々の映画祭で上映。韓国での公開時は初登場1位を獲得。「第43回青龍映画賞」、「第31回釜日映画賞」ほか数々の映画賞で新人監督賞を受賞した。

 ジャパンプレミア前に行われた記者会見では、「メディアや教育を通して偏った真実を信じ、イデオロギーの相違で敵対してしまうことがあります。この映画は、自分が信じていたものをめぐる葛藤を描いていますが、海外の映画祭に数多く招待されたことで、各国の記者や映画ファンと交流し、さまざまなことを語り合うことができました。共感してもらうこともできたので、この映画を作って本当によかった。作った意味があったと思いました」と語っていた。

 映画『太陽はない』(1998年)以来、24年ぶりの共演でダブル主演したチョン・ウソンについては、「本当に親しい同僚であり、友人であり、そして今はご近所さん、すぐ隣に住んでいる隣人でもあるんです。チョン・ウソンさんは本当にかっこいい俳優です。これまでも素敵な映画にたくさん出演してこられました。その中でも今回の映画が一番かっこいいと思ってもらえる作品にしたいと思ったんです。どうすればより正義感にあふれたキャラクターに見えるのか、どうすればより迫力のある男として描くことができるのか、どうすれば胸が痛むような余韻を残すことができるのか、さまざまなことを悩みながら、現場で会話を重ねながら、ワンシーンワンシーン、ひたすらチョン・ウソンさんをかっこよく撮りたいという一心でこの映画を作りました」と、愛情たっぷり。

 また、本作では“東京”も舞台として登場する。韓国映画『黒水仙』(2001年)の撮影を日本で行った経験があり、今回も日本の地方都市を80年代の東京に見立てて撮影する計画を立てていたが、「コロナ禍で断念せざるを得ませんでした。東京のシーンは、釜山のとある道路を封鎖して撮影しました。日本と韓国では車両の通行が逆なので。日本から20台くらい当時の車も運び込んだのですが、銃撃戦もあったので全て壊してしまいました。釜山で撮影したことで製作費も余計にかかり、なかなか大変でした。僕たちは撮り終えた後にそれなりに東京らしく撮れているんじゃないかと思ったんですけれど、日本の皆さんが観たらどう思うのか、注意深く観ていただければと思います」と話していた。

客席をバックに自撮りするイ・ジョンジェ (C)ORICON NewS inc.

客席をバックに自撮りするイ・ジョンジェ (C)ORICON NewS inc.

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 締めのあいさつでは「いつも感謝の思いを持っているんですが、それをどんな言葉で伝えても十分ではないと感じています。また日本に来たいと思っています」と日本のファンとの再会を約束。観客の撮影タイムに応じた後、自分のスマートフォンで客席をバックに自撮り撮影を試み、本人も心から楽しんでいるような光景にファンも大喜びだった。

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