「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズで、ジョニー・デップ演じるジャック・スパロウの相棒ウィル・タナー役で1作目から4作目まで出演し、その人気を不動のものにしたオーランド・ブルーム。今年5月、大阪で初開催された「大阪コミコン2023」で久しぶりの来日を果たし話題となったオーランド・ブルーム。来月（9月）15日に公開される映画『グランツーリスモ』では、無謀なプロジェクトへ挑む夢と希望にあふれた熱血漢を好演している。

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　そのイケメンぶりと類まれなる演技力が評価されるハリウッドスターのひとりであるオーランド・ブルームは、『オスカー・ワイルド』（1997年）で映画デビューを果たし、演技学校卒業後、オーディションで勝ち取った『ロード・オブ・ザ・リング』3部作（2001年、02年、03年）のレゴラス役で一躍有名となる。

　「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのほか、『トロイ』（04年）ではブラッド・ピットと共演、ポール・W・S・アンダーソン監督の『三銃士／王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』（11年）では悪役を演じ、『ロード・オブ・ザ・リング』の前日譚を描いた『ホビット』シリーズでは再びレゴラスを演じ、変わらぬビジュアルでファンたちを沸かせた。

　『ニューヨーク、アイラブユー』（09年）では岩井俊二監督によるパートで主演を務めたこともある。編また、『アンロック/陰謀のコード』（18年）、『スマート・チェイス』（18年）では過激なアクションに挑戦し、鍛え抜かれた肉体美を披露するなど、多彩な作品に出演。近年では自らがエグゼクティブ・プロデューサーを務め、人間と妖精が共存する世界で繰り広げられる壮大なファンタジードラマ『カーニバル・ロウ』（PrimeVideo）に出演、A24のデビッド・ミショッド監督作『Wizards!（原題）』への出演も決定している。

　間もなく日本で公開される『グランツーリスモ』は、ゲームのトッププレイヤーをプロレーサーに育成する前代未聞のプロジェクト「GTアカデミー」の実話を映画化した作品。オーランド・ブルームは、「GTアカデミー」の発起人であるダレン・コックスをモデルとした日産のマーケティング担当ダニーを演じる。

　ダニーは、ドライビングゲーム「グランツーリスモ」のトッププレイヤーたちを世界中から集めて本物のプロレーサーに育て上げ、レース界の栄光へと導くという、未曾有のプロジェクトを思いついたアイデアマンであり、プレイヤーに秘められた無限の才能と可能性を信じ続けた人物だ。

　オーランドは「彼は何もないところから、何かを作っている。何かアイデアや夢や未来へのビジョンを一度でも抱いたことがある人であれば、ダニーにもそういった熱意があることに気づくと思います」と、不快共感を持って演じたことを明かしている。また、「どんなことでも、強く願えば実現すると思えてくる。そんな希望とやる気と情熱にあふれた男を演じるのはすごく楽しいですよ。彼は生きる喜びにあふれていて理想主義的であり、そんな人間を演じられるのは素晴らしいことです」と、語っており、また新たな一面を見せてくれそうだ。

■映画『グランツーリスモ』

　世界的大ヒットのドライビングゲーム「グランツーリスモ」のプレイに夢中なヤン（アーチー・マデクウィ）。ゲームに明け暮れる姿に「レーサーにでもなるつもりか、現実を見ろ」と父親にはあきれられる。そんな時、ヤンにとって一生に一度のチャンスが訪れる。世界中から集められた「グランツーリスモ」のトッププレイヤーたちを、本物の国際カーレースに出場するプロレーサーとして育成するため、競い合わせ、選抜するプログラムだ。その名も「GTアカデミー」。

　プレイヤーの並外れた才能と可能性を信じて「GTアカデミー」を立ち上げたひとりの男（オーランド・ブルーム）と、ゲームのトッププレイヤーであっても、通用する甘い世界ではないと思いながらも指導を引き受ける元レーサー（デヴィッド・ハーバー）、そしてバーチャルなゲームの世界では百戦錬磨のトッププレイヤーたちがそこに集結。彼らが直面する、想像を絶するトレーニングやアクシデントの数々。不可能な夢へ向かって、それぞれの希望や友情、そして葛藤と挫折が交錯する中で、いよいよ運命のデビュー戦の日を迎える――。