森達也監督、俳優の木竜麻生が21日、都内で行われた映画『福田村事件』(9月1日公開)外国特派員協記者会見に出席した。
オウム真理教を扱ったドキュメンタリー作品『A』、『A2』などの作品で日常に潜むグレーゾーンに光を当ててきた森監督が、自身初の劇映画を監督した同作。映画の題材は、1923年9月1日に発生した関東大震災から5日後、千葉県福田村で起こった、行商団9人が地震後の混乱の中で殺された実際の虐殺事件『福田村事件』。
彼らはなぜ殺されたのか、村人たちはなぜ彼らを殺したのか。関東大震災時に各地で起きた「朝鮮人虐殺」、そして朝鮮人に限らず“善良な人々”が虐殺された日本の負の歴史をつまびらかにする。関東大震災から100年となる2023年に、歴史の闇に葬られていた実話に基づいたかつてない物語。木竜は、マスコミに反発し、ありのままを報道しようと孤軍奮闘する女性記者を演じる。
森監督は福田村事件を取り上げた理由について「最初にオウムの取材をしたときに、非常に善良で優しいことにびっくりした。メディアが、信者は危険で冷血という報道を連日していたんですが、そんなことはなかった。でも彼らも指示されればサリンをまいてしまうだろうとも思った。穏やかな人たちが、ある条件のもとで、集団は残虐なふるまいをしてしまう。多分人間というのはそういうものなんだろうなと思った」と話し、「特に日本はそういう歴史をずっと繰り返しているのに、その歴史を軽視する傾向が強くなっているので、映画でそれをちゃんと見せるしかないと思った」と語った。
また、集団的な意識の強い現代の日本社会へどんなメッセージを伝えたいのか問われると「韓国や中国は我が強いけれど、日本人は、集団性が高くて個が弱いという一番ダメなんじゃないかと思う。だから高度経済成長というポジティブな側面もあるが、ネガティブな方向に向かったときは、また同じような大きな過ちを起こしてしまうのではないか」と危惧した。
さらに「これだけメディアが進化してしまっては、リテラシーが身についてもプラスマイナスゼロだなと思っている。ということは、昔と同じようなことが起きるんじゃないか」と警鐘を鳴らした。
オウム真理教を扱ったドキュメンタリー作品『A』、『A2』などの作品で日常に潜むグレーゾーンに光を当ててきた森監督が、自身初の劇映画を監督した同作。映画の題材は、1923年9月1日に発生した関東大震災から5日後、千葉県福田村で起こった、行商団9人が地震後の混乱の中で殺された実際の虐殺事件『福田村事件』。
彼らはなぜ殺されたのか、村人たちはなぜ彼らを殺したのか。関東大震災時に各地で起きた「朝鮮人虐殺」、そして朝鮮人に限らず“善良な人々”が虐殺された日本の負の歴史をつまびらかにする。関東大震災から100年となる2023年に、歴史の闇に葬られていた実話に基づいたかつてない物語。木竜は、マスコミに反発し、ありのままを報道しようと孤軍奮闘する女性記者を演じる。
森監督は福田村事件を取り上げた理由について「最初にオウムの取材をしたときに、非常に善良で優しいことにびっくりした。メディアが、信者は危険で冷血という報道を連日していたんですが、そんなことはなかった。でも彼らも指示されればサリンをまいてしまうだろうとも思った。穏やかな人たちが、ある条件のもとで、集団は残虐なふるまいをしてしまう。多分人間というのはそういうものなんだろうなと思った」と話し、「特に日本はそういう歴史をずっと繰り返しているのに、その歴史を軽視する傾向が強くなっているので、映画でそれをちゃんと見せるしかないと思った」と語った。
また、集団的な意識の強い現代の日本社会へどんなメッセージを伝えたいのか問われると「韓国や中国は我が強いけれど、日本人は、集団性が高くて個が弱いという一番ダメなんじゃないかと思う。だから高度経済成長というポジティブな側面もあるが、ネガティブな方向に向かったときは、また同じような大きな過ちを起こしてしまうのではないか」と危惧した。
さらに「これだけメディアが進化してしまっては、リテラシーが身についてもプラスマイナスゼロだなと思っている。ということは、昔と同じようなことが起きるんじゃないか」と警鐘を鳴らした。
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2023/08/21