宮藤官九郎が、企画・監督・脚本を務め、動画配信サービス「Disney＋（ディズニープラス）」で独占配信中のドラマ『季節のない街』（全10話）より、俳優の皆川猿時が演じる擬人化した猫のトラの“生き様”を捉えた本編映像が解禁となった。

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　本作の主人公・半助（池松壮亮）の相棒で唯一の家族でもある猫のトラ。解禁されたのは、トラの日常を描く3話「半助と猫」から、半助とトラの1日の始まりが描かれているシーン。

　半助が12年前の“ナニ”と呼ばれる災害で住む場所を失った人たちが集まる街の住人の情報を、依頼主に報告するという“仕事”に取り掛かるためパソコンを開くと、それを合図にトラは半助の家を出ていく。

　半助曰く「ご主人様のお仕事の邪魔をしちゃあいけない、というように奥ゆかしい」存在であるトラが、ひとたび窓から外へ飛び出すとそれまでのもふもふフォルムのトラ（演：ベーコン／アメリカンショートヘアー）からボスの風格をも漂わせる擬人化したトラ＝「擬トラ」（皆川）に変身。「にゃあおおお！」と大きくあくびをすると、まるで人間のおじさんのようでもあり、それでいて真ん丸な顔は猫のままのようでどこか愛らしく見えてくる。

　早速ご機嫌で街を闊歩するトラは、街では新入りではあるものの、自分より大きな野良犬をその存在感で圧倒して退けさせたり、見えない電車を「どですかでん」と走らせる六ちゃん（濱田岳）に「やい！　半助のとこの泥棒猫！」と喧嘩を売られても、でっぷりと肥えたお腹を見せながら「やれるもんならやってみろ」と開き直ってみたりと、日々縄張りを拡張している様子。トラの「正面から現実にぶつかって行き、突破して打ち勝つ」堂々とした姿は半助には見せていないもう一つ顔だ。擬トラと個性的な街の住人たちの交流も見どころとなっている。

　本作は、宮藤が長年温めてきた企画で、黒澤明監督によって『どですかでん』のタイトルで映画化（1970年）されたことでも知られる山本周五郎の小説「季節のない街」が原作。舞台となる「街」を、12年前に起きた“ナニ”の災害を経て、建てられた仮設住宅のある「街」へ置き換え、現代の物語として再構築。希望を失いこの「街」にやってきた主人公が、「街」の住人たちの姿に希望を見つけ、人生を再生していく姿を描く。

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