紀元前の中国、春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍になるという夢を抱く戦災孤児の少年・信（しん）と、中華統一を目指す若き王・エイ政を壮大なスケールで描く漫画『キングダム』（原泰久／集英社）を山崎賢人（※崎＝たつさき）で実写映画化した第3弾『キングダム 運命の炎』が公開中。

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　7月28日公開から8月2日までの6日間で観客動員数108万人、興行収入15.4億円を突破し、多くの観客が映画館に足を運んでいる中、信役の山崎、エイ政役の吉沢亮、信の憧れであり秦国が誇る大将軍・王騎役の大沢たかおが、8月2日・3日の2日間にわたり、北海道・愛知・大阪・福岡と日本を縦断するシリーズ初の全国キャンペーン「軍前進！夏のキングダム全国舞台あいさつツアー」を敢行した。各地で撮影した写真と概況を紹介する。

■北海道・札幌：大沢たかお、20キロの増量秘話明かす

　キャンペーンは、1日目となる今月２日、北海道からスタート。山崎と大沢が札幌シネマフロンティアで行われたキャンペーンツアーの開幕となる舞台あいさつに登壇した。約500人が詰めかけた客席の間を通り、大歓声の中、登場。山崎は「北海道に来られてうれしいです、劇場に足を運んでくださってありがとうございます！　天下の大将軍になるまでやりたいと思ってたので3作目ができてうれしいです！」と初めての地方キャンペーンの実現を喜んだ。

　大沢は「今作で3作目になりますが、1、2を超える想いで精いっぱい撮影したのですが、楽しめましたでしょうか？」とファンとの交流を図り、「北海道は仕事で来ることが多く、来た時は美味しいもの堪能したりしてますが、真冬に来たことがないのでいつかちゃんと雪まつりに行ってみたいです」と北海道への想いを交えながら語った。

　事前に公式SNSで募集した質問から「自分にはできないかもと思うことがあった時どうやって気持ちを奮い立たせてますか」と聞かれると、大沢は「今回この役をいただいて漫画の王騎は人間を超えたような存在だったので、さすがにこれは自分でも無理かなと思いましたが、すぐにトレーニングを始めて盲目的にトレーニングして、プロテインも普通に飲むわけじゃなくてアイスクリーム、生クリーム、そこにシリアルを入れたものを1日3回飲んだりして、恐怖と隣り合わせになりながら20キロの増量をしました」と巷で話題となっているストイックな役作りのこだわりを語り、観客を驚かせた。

　約30分間の舞台あいさつを終えた2人は、札幌の名所である時計台でフォトセッションを敢行。全国４都市キャンペーンがついに始まり、山崎は「地方を回って映画の魅力を伝えることはなかなかできなかったので、実施できてうれしいです」と話し、大沢も「まだ一度も『キングダム』では各地の皆様へごあいさつしてなかったので、今回札幌から始まり、全国を回れてとても嬉しく思います」と３作目にして初の全国キャンペーンに喜びをあらわにした。

■福岡：原作者・原泰久も合流「地元にいる身として非常にうれしい」

　息つく暇もなく、一行は札幌から福岡へ飛び、T・ジョイ博多でこの日2回目となる舞台あいさつを実施した。福岡での思い出を聞かれると、山崎は「原作の原先生の作業場にお亮（吉沢）と一緒に行かせてもらったことがあります。かなり貴重な経験をさせてもらったので、すごく思い出に残ってます」と語り、福岡から参戦した吉沢は山崎のコメントを受けて「凄く貴重な経験でしたし、その時に王騎のフィギュアをいただいて未だに飾ってあります。あと、全然別の映画でも賢人とロケに来たりもしていて、福岡はいろんな思い出があるので好きです」と当時を思い出しながら笑顔で語った。

　公式SNSで事前募集した質問の「今作の一番好きなせりふはなんですか？」には、吉沢は「素敵なせりふしかないんですが、やはり王騎の『コココココ』です。まさか実写で聞けるとは思ってもいなかったので、相当テンションが上がりました」と語り、実際に演じた大沢は「台本にもなかったのですが、ちょっとやってみたら現場が静かになってしまいました（笑）」と撮影秘話を語るなど、初めてのエピソードも飛び出し大盛り上がりの中舞台あいさつは終了した。

　この舞台あいさつは原作者の原も鑑賞しており、「今回、満を持して山崎さん、吉沢さん、大沢さんが福岡まで来てくださって、地元にいる身としては非常にうれしかったです。1作目の時は『実写化だ！』というワクワク感が、2作目の時は戦場のダイナミックさがありましたが、3作目となる『運命の炎』は前半『紫夏編』で感動して、後半の『馬陽（ばよう）の戦い』で盛り上がってと、さらに満足度の高い作品に仕上がっています。映画館の大きなスクリーンで『キングダム 運命の炎』を楽しんでいただけたらと思っています」とコメントを寄せた。

■大阪：山崎賢人「“自分が世界で一番足が速い”と思って撮影」

　キャンペーン2日目となった3日、一行は福岡から大阪へと移動。日本有数の大きなスクリーンと座席数を誇るTOHOシネマズ梅田で舞台あいさつを行った。山崎は「今日は大阪の皆さんに会いに来ることができてうれしいです。“ほんまに”ありがとうございます！」と関西弁を交えたあいさつを行うと、吉沢も「映画は楽しんでいただけましたか？　俺も何か言いたいので、“なんでやねん”！」と、大沢は「“せやねんな〜”。流れでやっておこうかなと思いまして（笑）。朝からご覧いただき、ありがとうございます！　皆さんに4年越しに直接顔を合わすことができてドキドキワクワクしております」とサービス精神たっぷりにあいさつした。

　公式SNSに寄せられた質問から「夢をかなえるために最も大切なことは何か」と聞かれると、吉沢は「人に言うことです。言葉にすることによって具現化されるので、人に言うことで覚悟が決まるんです」と話した。「これだけは負けない！　天下をとったぞ！」と思ったことはあるか問われると、山崎は「キングダムの撮影中だけは、“自分が世界で一番足が速い”と思って演じていました」と大迫力のアクションシーンを演じた信ならではの回答をしていた。

　その後、3人は大阪名物の大阪城でフォトセッション。山崎は「大阪のお客さんは明るくてテンションが高くて、大阪のノリを存分に感じられました！」と話し、大阪での熱い声援を受けた一同は、熱が冷めやらぬままそのまま名古屋へ向かった。

■愛知・名古屋：2000人超のファンが集まり「天下の大将軍の景色」を体感

　109シネマズ名古屋で実施した舞台あいさつで、吉沢は「今作は、1作目2作目に続いてファンの方々の期待が高まっている中、それを超えてさらなる傑作が生まれたと思っています。今までの圧倒的なスケールの映像だったりアクションはもちろん、濃厚なスト―リーの部分が熱く感動できる話に仕上がっていて、シリーズを通して原作の原先生が脚本として参加してくれていることが、ファンの方々にも響くものが生まれるなと思います」と自信をのぞかせた。

　そして、2日間の全国キャンペーンを締めくくったのは、2000人を超えるの観客が集まった屋外トークイベント。『キングダム』シリーズで行った野外イベントの中で最大スケールとなるこのイベントは、中京テレビ1号公園で実施された。会場に大きな黄色い声援が響き渡る中、山崎は「すごい！　圧倒されてます！」と多くの熱狂的なファンの方々に驚きを隠せない様子。大沢は「暑い中待っててくださりありがとうございます。人が全然いなかったらどうしよう、と移動の車の中で思ってましたが、こんなに多くの方々が足を運んでくださってうれしいです」と笑顔になった。

　お互いの演じた役との共通点を聞かれると、吉沢は「賢人は、意外と自分の限界を知らないんだろうなと。人間なんとなく自分の限界がわかるけど、そういうのを平気で飛び越えて、お芝居につなげている感じがものすごく信っぽいし、山崎賢人にしかできない信がこの映画にいるなと思いました」と感慨深い様子で語った。

　最後に山崎は「信は、今回100人隊の隊長でしたが今日2000人以上の方々を見て、天下の大将軍の景色ってこんな感じなのかな、と思ってすごくパワーをもらえました」とここからも熱く盛り上がる『キングダム』に期待を寄せるコメント。そして、2000人超のファンとフォトセッションを行い、山崎の「夏は？」の一声で、「キングダム！」と観客が応えるコール＆レスポンスで全国キャンペーンを締めくくった。

　総移動距離約3230キロに及んだ、初の全国キャンペーンを終了し、吉沢は「コロナがあったので何年かぶりにあれだけの声援をいただいて、思わずあいさつするのを忘れちゃうくらいテンションがあがりました」と感想。大沢は「本当に圧巻でしたよね、たくさんの方が待っててくださっていて。ずっとごあいさつできずここまできてたので、本当にうれしく思います」と話した。

　山崎は「普段こういう機会がなかったのですごく怒とうでしたが各都市の方みんな温かくて熱があって、応援してくれてるんだなと思うとキングダムの魅力をもっと届けられたらなと思いました。楽しかったです！」と興奮冷めやらぬ様子で、“中華統一”ならぬ“日本統一”の手応えを噛みしめていた。