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モーニング娘。'23・小田さくら、58匹もの保護猫を世話…アイドルとの両立で葛藤も「だからこそ私には責任がある」

 近年、空前の猫ブームが続いており、猫への愛を発信する有名人も増加した。モーニング娘。'23のメンバー・小田さくらもまたその1人だが、単にアイドルが可愛さアピールで猫好きを公言しているのとはワケが違う。彼女は、これまで総勢58匹もの猫を世話し、ミルクボランティアにも参加するかなりのガチ勢。夢の存在であるアイドルが、猫ボランティアのシビアな現実を語るには葛藤もあったとか。影響力があるからこそ、誤解も生みかねない。それでも「私には責任がある」という理由とは?

これまで総勢58匹もの猫を世話してきた小田さくら (C)oricon ME inc.

これまで総勢58匹もの猫を世話してきた小田さくら (C)oricon ME inc.

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■現役アイドルとボランティアの両立、「仕事に支障をきたすようなことは絶対にしたくない」

――今回、初めて猫とのフォトエッセイを発売しました。

【小田さくら】私にとってアイドル活動は“夢”であり、猫は“プライベート”の感覚がとても強いんです。この『さくらと猫』では、そんなアイドルの自分と猫との関係が1枚の写真に収められたことが、とてもうれしくて。一方で、文章では保護猫たちのシビアな話もさせていただき、リアルな生活も感じていただけると思います。

――猫との撮影は大変だったのでしょうか?

【小田さくら】子猫が寝ちゃったりして、ちょっと大変でした(笑)。もう1匹の大人の猫ちゃんは、保護団体にいた子。普段は人懐っこいんですが、撮影現場だと怖がって逃げたりしちゃうんです。この子の可愛さをみなさんにもわかってほしくて…。なかなか家族が決まらない子なのですが、私はそういう残った子こそ、本当に猫が好きな方にもらわれて幸せになれるんじゃないかと思っています。

――小田さんはこれまで、家族とともに58匹もの猫のお世話をし、コロナ禍にはミルクボランティアまで。最近は猫や犬が好きだと言うタレントさんは多いですが、現役アイドルながらここまで活動されているとは、驚きました。

【小田さくら】ありがとうございます(笑)。ミルクボランティアは、保護団体から生後間もない子猫を預かり、お世話をする活動です。お仕事でどんなに疲れて寝たいと思っても、ミルクや離乳食をあげなければいけないんですよね。

――アイドルとミルクボランティアの両立は、かなり大変だったでしょう。

【小田さくら】そうですね。子猫の姿勢を固定し、誤嚥しないよううつ伏せにしてミルクをあげなきゃいけないので、私も肩が凝ったり、肩甲骨が固まったり(笑)。ただ、そのせいで踊れなくなったり、仕事に支障をきたすようなことは絶対にしたくなくて。だから姿勢を良くしてミルクをあげるようにしたり、いろいろ工夫をしていました(笑)。

――今後もミルクボランティアの活動は続けるのですか?

【小田さくら】お仕事があるので家族と一緒でなくては難しいのですが、「またやろう!」とは話しています。1ヵ月余裕があればできるので、猫ファーストとはいえ、確実にできる期間を選んで受け入れたいと思っています。

現役アイドルと猫の世話の両立には葛藤も

現役アイドルと猫の世話の両立には葛藤も

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――もともと飼っていた10匹もの猫も、すべて保護団体から譲渡された保護猫。障害を持った猫もいるんですね。

【小田さくら】目の見えないナナちゃんは、私がまだ3歳のときにうちにやってきました。当時、母は私たち3人兄妹と5匹の猫の面倒を見ていたんですが、猫は猫同士で助け合うので、「それほど大変ではなかった」と言っていました(笑)。そして吉(キチ)とクマは、多頭飼育崩壊のおうちから来た子。クマは歯肉炎があるし、吉は遺伝子が近い親から生まれたので、おそらく10年はもたないんじゃないかと最初に言われました。「それでも受け入れてくれますか?」と聞かれ、「受けます」と言ってうちにきた子です。

――保護団体でも、障害や病気を持っている猫は譲渡されにくいと聞きます。

【小田さくら】だからといって、私はそういう猫をもらってくれない人が冷たいとは思いません。情だけで受け入れても、自分の生活が乱れてしまうのなら、健康な子を望むのは普通のことだと思います。いつか出会える、環境の整った人にもらわれていったほうが、その子もきっと幸せになれるんじゃないかな。

――たしかにそのとおりですね。

【小田さくら】私は、飼い主も猫ちゃんも幸せになってほしいと願っています。いくらかわいそうだからと引き取っても、両方が幸せになれないなら、無理することはないんじゃないかと思います。

■「どんなに動物を雑に扱う人でも、お金を払えば購入することができちゃう」

――一方で、簡単に動物を飼い、すぐに飼えなくなって手放す人も。

【小田さくら】今はネットやSNSで、猫ちゃんたちの可愛さだけが拡散されているような気がして。もちろん、そこから一緒に幸せな生活を送っている方もいると思います。でも、気軽に飼おうとする方たちには、猫が20年生きると知ってもらいたい。自分が病気になったとき、預かってくれる人はいますか? 自分が結婚した相手が猫アレルギーだったら? 動物嫌いだったら? って。

――20年も一緒に暮らすとなったら、そうなりますよね。

【小田さくら】はい。若い女の子だったら、強い香水はつけられないし黒いお洋服は着られない。高いお洋服を着ても、猫に爪をひっかけられるかもしれない。言ってみれば、猫を飼うってデメリットだらけ。もしかしたら恋人よりも大変かもしれません。厳しいと思われるかもしれませんが、目をそらしてはいけないし、猫を飼うということは命を預かるということ。もう一度しっかりと考えてから飼ってほしいと思います。

――最近では保護猫を飼う方も増えていますが、ペットショップの利用も相変わらず多いです。

【小田さくら】保護団体が譲渡するときは、ちゃんと飼育できるかどうか、家族の状況から収入など厳しい条件が定められています。でもペットショップは、どんなに動物を雑に扱う人でも、お金を払えば購入することができちゃうんですよね。ペットショップがすべて悪いとは思いませんが、その制度はぜひ見直してほしいと思っています。

猫との生活を綴った『さくらと猫』を発表

猫との生活を綴った『さくらと猫』を発表

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――モーニング娘。'23にも、小田さんの思いに賛同してくれるメンバーはいますか?

【小田さくら】はい!「今度、ミルクボランティアするときは小田さんの家に行きたいです!」と言ってくれるメンバーもいて。石田亜佑美さんは、実際に見に来てくれました。猫を見たいだけの子には可愛いところだけを味わってもらいますが、石田さんは猫を飼いたいと言っていたので、離乳食を食べさせてもらったり、お世話もしてもらいました。先ほど、猫を飼うのはデメリットだらけと言いましたが、それを蹴とばすくらい猫ちゃんって可愛いので(笑)。そう思っていただける方たちに、私は少しでもリアルを知ってもらいたいと思っています。

――最近ではよく、テレビ番組やSNSで保護活動やボランティアが紹介されることも多いですよね。

【小田さくら】そういうものを見て、少しでも保護活動の支援とか、人手の面でお手伝いをしてくださる方が増えてくれたらいいなと思います。自分で活動を始めるのは難しいかもしれないけど、まずは野良猫に気軽にエサを与えることはよくないって、知っていただきたくて。

――エサをあげることが、いいことだと思う人もいます。

【小田さくら】ただその結果、不幸な猫ちゃんたちが増えてしまう…ということなので。だって、家猫が17年くらい生きるのに対して、野良猫は6年くらいしか生きられないんですよ。だから、野良猫を見たら、エサをあげたり保健所に連絡するのではなく、保護団体に相談していただきたい。そういうことをテレビ番組でも伝えてほしいですね。

■発信できる立場だからこそ、「生々しい話をしているときにはアイドルモードになれない(笑)」

――実際に保護活動に関わる小田さんだからこそ言えることですね。

【小田さくら】ただ私は、猫ならなんでも守るべき!と思っているわけではなくて。猫だって害獣になることもあるし、増やせばいいという考えはエゴではないかと思うこともあります。いろいろな考え方があるので、発信するバランスも難しいですね。

――どう受け取られるか、という。

【小田さくら】はい。でも、これまであまり語ってこなかったのが、もったいなかったのかなと思うんです。芸能人だから普通より影響力は強いと思いますし、発信できる立場。だからこそ私には責任がある。しっかり活動をしているから言えることを、今回のフォトエッセイで伝えられたらいいなと思います。

――ただ、最初に言っていた“夢”の存在であるアイドルとして、こうしたシビアな現実を発信することに迷いはないんですか?

【小田さくら】アイドルとしては“夢”の部分が好きだし、ネガティブなものは見せたくないと思います。でも、猫は私がアイドルになる前からの存在で、猫と“アイドルの私”を結び付けるのは難しい。だから、こういう生々しい話をしているときにはアイドルモードになれないです(笑)。これは小田さくらとして、しっかり伝えていきたいと思っています。
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