先月24日に開催された『RIZIN.43』で、クレベル・コイケ(33)とのフェザー級タイトルマッチに挑み、無念の一本負けを喫した鈴木千裕(24)。これまでのファイター人生で最も注目を集めた試合から2週間後、SNSの更新をストップし試合後の心境を語っていなかった彼がORICON NEWSの単独のインタビューに応じた。
試合前は「3分でクレベルをKOします!」と宣言していたが、実際は逆に1ラウンド2分59秒でアームバーに捉えられ、タップした鈴木。クレベルが規定体重をオーバーしていたため試合結果は「ノーコンテスト」となったが、リングから引き上げる鈴木は立っていられないほど号泣していた。それ以降、練習の虫だった彼がジムに顔を出していないというウワサも聞き、メンタルの状態を心配しながら迎えたインタビューだったが、取材場所のジムに現れた彼は、吹っ切れたような明るい笑顔を見せていた。
■「“天下無双の稲妻ボーイ”として2戦目は絶対に勝ちます!」
――試合から2週間ほど経過しましたが、体のダメージ具合は?
【鈴木】ダメージは、腕がちょっと痛かったですけどもう治ってるので、そこは問題なくって感じです。練習も再開していて、もう全部を普通にやっています。
――試合後はどのような心境で過ごされていましたか?
【鈴木】しょうがねぇなと思って、終わっちゃったことなんで時が戻るわけでもないし。しっかり落ち込んで、しっかり切り替えてやってます。今はSNSとかはまったくやってないですけど、そこに関しては「ちょっといいかな」って思って。なんかダサくないですか、自分で心境を打ち込んで、フォロワーからの「大丈夫だよ」待ちみたいな(笑)。そんなのくだらないなって。でも、ファンの方からのたくさんの声は全部届いているんで、すごく感謝でいっぱいです。ありがたいですね、また頑張ろうって思います。
――すぐに練習は再開されたのでしょうか?
【鈴木】思いっきり落ち込んで、思いっきり切り替えました。試合直後は「練習とか当分いいかな」って、2週間ぐらい過ごしたんですけど、遊びに行っておいしいご飯を食べても全然おいしく感じられなかったんです。でも、たぶん僕がチャンピオンになって普通の白米を食ったら世界で一番うまいって感じると思います。つまり、勝てばなんでもうまいですよね(笑)。そういうことに改めて気づいたし、仲間やスポンサーさんたちも励ましてくれたことですごく救われましたし、やっぱり自分はファイターだから戦うしかないって切り替えました。
――今回の試合に向けたレジェンドファイターの五味隆典さんとの練習では、とんでもない負荷のハードなトレーニングをされていましたね。
【鈴木】人によってはああいう練習を「非科学的だ」とか「時代に合ってない」とかいろんな意見はあると思うんですけど、格闘技はちょっと非科学的なものが通じちゃう部分があるんです。野球やサッカーじゃ理解できない分野なのかもしれないけど、格闘技は試合でツラいときに「俺はあれだけやったんだ、ここで負けるわけにはいかねぇだろ!」ってパワーになるんです。だから、五味さんの練習はかなりハードでしたけど今後もやっていきますし、たくさんやらないと自分のモノにならないですから。
――試合後に五味さんから連絡はありましたか?
【鈴木】はい、「また練習に来い。365日やんねぇとダメだ」って言われました(笑)。そういう言葉で頑張ろうって思えます。結局、やるかやらないかは全部が自分次第で、別に誰かに無理やり試合に出ろなんて言われてないし、自分が始めた格闘技人生なので。だから僕が折れなければ戦いますし、誰かのための戦いじゃない。結果的に誰かのためになってるんですけど、結局は自分のために戦います。
――五味さんの“天下無双の火の玉ボーイ”にちなみ、今回の試合から千裕選手のキャッチフレーズが“天下無双の稲妻ボーイ”になりましたね。
【鈴木】それも五味さんと話して「いいんじゃねえか」ってことで継承しました。稲妻ボーイとしての初戦は黒星でしたけど、2戦目は絶対に勝ちます!
■クレベル戦は「いつもだったら仕掛けるところをブレーキかけていた」
――この試合はクレベル選手の計量失敗という波乱がありましたが、それを最初に聞いてどう思いましたか?
【鈴木】うわー、やってんな、タイトルマッチでか、みたいな感じです(笑)。相手の計量失敗は初めてだったし、それがタイトルマッチということで「契約上どうなるの?」みたいなことも感じたけど、今さら何か言うのも違うし、普通に関係ねぇなって。受け入れたと言うか、受け入れざるを得なかったです。僕もやることをやって北海道まで来て、ここで試合をやめるのは違うって思ったので、「落とせなかったんだ。まあいいよ、試合はやろうよ」みたいな感覚でした。
――公開計量でクレベル選手が涙ながらに謝罪をしていたところ、鈴木選手がマイクで試合実施を主張したことで、大会全体の空気が引き締まりました。あのマイクは話すことを事前に考えていましたか?
【鈴木】いやいや、ノープランですよ(笑)。直前に聞かされて考える間もなくて、普通に思ったことを言っただけです。僕自身も昔に計量失敗を経験して、格闘技をやめようと思って総合からキックボクシングに行って、結果を残して帰ってきたけど、その時もいろんな意見をいただいたので。だから、世間がどうこうじゃなくて、クレベルと戦う僕がどう思うのか、僕がOKって言ってるんだから問題ないですよね。僕の決断に「それは違うだろ」なんて誰も言えないです。だから、思ったことを言っただけなのに、なんでこんなに話題になるんだって不思議でしたね。
――計量後、試合前日はどのように過ごされたのでしょうか?
【鈴木】計量のことは頭から外して勝つことだけに集中しよう感じで、普通にYouTubeの仲間のジロウとミトと3人でいつも通りに過ごしていました。「なんで初のタイトルマッチでこうなるんだろうな、相変わらずツイてないな」「うるせえよ」とか話して、わりとリラックスできていたと思います。
――試合当日、そして試合直前でも鈴木選手の表情は落ち着いているように見えました。改めて、クレベル戦の作戦について、鈴木選手の得意な打撃で距離を取る作戦だったのでしょうか?
【鈴木】今さら言っても「たられば」ですけど、打撃を一発当てたら下がって、また一発当てたら下がる、連打を出すとタックルされる確率が高いっていうことを落とし込んでいました。だから、自分から打撃で行けるところはけっこうあって、いつもだったら仕掛けるところをブレーキかけてたんです。ただ、「あそこで行けばよかった」って思い返すけど、仕掛けてテイクダウンされたら「行かなければよかった」ってなるじゃないですか。そんな事を言ってもダサいだけなので……、そんな感じですよね。
――試合前に「3分でKOします!」と宣言されていたので、急いで前に出たのではという意見もあります。
【鈴木】そこも全部含めて、うまくいかなかったのかなと。勝っていたら「あれが正解だね」って言われるし、でも結果は何も変わらないです。
――もっとこれを強化すればよかった、こういう作戦にすればよかったという思いは?
【鈴木】(即答で)それはないですね。もうしょうがない、負けは負けなんで。そこは認めて、次は同じことをやらなければいいので。負けて課題も見えてくるじゃないですか。もっと技を細かく練習したほうがいいとか、自信を持って本来の味を出したほうがいいとかが見えてくるので、それを修正して試合をすれば勝てるんで。勝てなかったからまた修正すればいい。勝った試合も秒殺じゃない限りは反省がありますし、常に戦いが待っているから常に強くならないとダメです。
【後編では、敗戦で感じたことやメンタルの復活、盟友・平良達郎のUFCでの勝利、フェザー級タイトルマッチとなった朝倉未来VSヴガール・ケラモフ戦、そして因縁のある平本蓮のことなどを語った】
◆『のむシリカ presents 超RIZIN.2 powerd by U-NEXT』対戦カード
●RIZINパート
・バンタム級タイトルマッチ
朝倉海 vs. フアン・アーチュレッタ
・フェザー級タイトルマッチ
朝倉未来 vs. ヴガール・ケラモフ
・女子スーパーアトム級タイトルマッチ
伊沢星花 vs. クレア・ロペス
・ライト級マッチ
トフィック・ムサエフ vs. アキラ
・バンタム級マッチ
瀧澤謙太 vs. 太田忍
・ミドル級マッチ
阿部大治 vs. イゴール・タナベ
・58キロ級マッチ
伊藤裕樹 vs. ヒロヤ
●Bellatorパート
・BELLATORライト級グランプリ1回戦
パトリッキー・ピットブル vs. AJ・マッキー
・BELLATORフライ級タイトルマッチ
堀口恭司 vs. 神龍誠
・バンタム級マッチ
ダニー・サバテロ vs. マゴメド・マゴメドフ
・ウェルター級マッチ
アンドレイ・コレシュフ vs. ロレンツ・ラーキン
・女子フライ級マッチ
渡辺華奈 vs. ヴィタ・アルテイガ
試合前は「3分でクレベルをKOします!」と宣言していたが、実際は逆に1ラウンド2分59秒でアームバーに捉えられ、タップした鈴木。クレベルが規定体重をオーバーしていたため試合結果は「ノーコンテスト」となったが、リングから引き上げる鈴木は立っていられないほど号泣していた。それ以降、練習の虫だった彼がジムに顔を出していないというウワサも聞き、メンタルの状態を心配しながら迎えたインタビューだったが、取材場所のジムに現れた彼は、吹っ切れたような明るい笑顔を見せていた。
■「“天下無双の稲妻ボーイ”として2戦目は絶対に勝ちます!」
【鈴木】ダメージは、腕がちょっと痛かったですけどもう治ってるので、そこは問題なくって感じです。練習も再開していて、もう全部を普通にやっています。
――試合後はどのような心境で過ごされていましたか?
【鈴木】しょうがねぇなと思って、終わっちゃったことなんで時が戻るわけでもないし。しっかり落ち込んで、しっかり切り替えてやってます。今はSNSとかはまったくやってないですけど、そこに関しては「ちょっといいかな」って思って。なんかダサくないですか、自分で心境を打ち込んで、フォロワーからの「大丈夫だよ」待ちみたいな(笑)。そんなのくだらないなって。でも、ファンの方からのたくさんの声は全部届いているんで、すごく感謝でいっぱいです。ありがたいですね、また頑張ろうって思います。
――すぐに練習は再開されたのでしょうか?
【鈴木】思いっきり落ち込んで、思いっきり切り替えました。試合直後は「練習とか当分いいかな」って、2週間ぐらい過ごしたんですけど、遊びに行っておいしいご飯を食べても全然おいしく感じられなかったんです。でも、たぶん僕がチャンピオンになって普通の白米を食ったら世界で一番うまいって感じると思います。つまり、勝てばなんでもうまいですよね(笑)。そういうことに改めて気づいたし、仲間やスポンサーさんたちも励ましてくれたことですごく救われましたし、やっぱり自分はファイターだから戦うしかないって切り替えました。
――今回の試合に向けたレジェンドファイターの五味隆典さんとの練習では、とんでもない負荷のハードなトレーニングをされていましたね。
【鈴木】人によってはああいう練習を「非科学的だ」とか「時代に合ってない」とかいろんな意見はあると思うんですけど、格闘技はちょっと非科学的なものが通じちゃう部分があるんです。野球やサッカーじゃ理解できない分野なのかもしれないけど、格闘技は試合でツラいときに「俺はあれだけやったんだ、ここで負けるわけにはいかねぇだろ!」ってパワーになるんです。だから、五味さんの練習はかなりハードでしたけど今後もやっていきますし、たくさんやらないと自分のモノにならないですから。
――試合後に五味さんから連絡はありましたか?
【鈴木】はい、「また練習に来い。365日やんねぇとダメだ」って言われました(笑)。そういう言葉で頑張ろうって思えます。結局、やるかやらないかは全部が自分次第で、別に誰かに無理やり試合に出ろなんて言われてないし、自分が始めた格闘技人生なので。だから僕が折れなければ戦いますし、誰かのための戦いじゃない。結果的に誰かのためになってるんですけど、結局は自分のために戦います。
――五味さんの“天下無双の火の玉ボーイ”にちなみ、今回の試合から千裕選手のキャッチフレーズが“天下無双の稲妻ボーイ”になりましたね。
【鈴木】それも五味さんと話して「いいんじゃねえか」ってことで継承しました。稲妻ボーイとしての初戦は黒星でしたけど、2戦目は絶対に勝ちます!
■クレベル戦は「いつもだったら仕掛けるところをブレーキかけていた」
――この試合はクレベル選手の計量失敗という波乱がありましたが、それを最初に聞いてどう思いましたか?
【鈴木】うわー、やってんな、タイトルマッチでか、みたいな感じです(笑)。相手の計量失敗は初めてだったし、それがタイトルマッチということで「契約上どうなるの?」みたいなことも感じたけど、今さら何か言うのも違うし、普通に関係ねぇなって。受け入れたと言うか、受け入れざるを得なかったです。僕もやることをやって北海道まで来て、ここで試合をやめるのは違うって思ったので、「落とせなかったんだ。まあいいよ、試合はやろうよ」みたいな感覚でした。
――公開計量でクレベル選手が涙ながらに謝罪をしていたところ、鈴木選手がマイクで試合実施を主張したことで、大会全体の空気が引き締まりました。あのマイクは話すことを事前に考えていましたか?
【鈴木】いやいや、ノープランですよ(笑)。直前に聞かされて考える間もなくて、普通に思ったことを言っただけです。僕自身も昔に計量失敗を経験して、格闘技をやめようと思って総合からキックボクシングに行って、結果を残して帰ってきたけど、その時もいろんな意見をいただいたので。だから、世間がどうこうじゃなくて、クレベルと戦う僕がどう思うのか、僕がOKって言ってるんだから問題ないですよね。僕の決断に「それは違うだろ」なんて誰も言えないです。だから、思ったことを言っただけなのに、なんでこんなに話題になるんだって不思議でしたね。
――計量後、試合前日はどのように過ごされたのでしょうか?
【鈴木】計量のことは頭から外して勝つことだけに集中しよう感じで、普通にYouTubeの仲間のジロウとミトと3人でいつも通りに過ごしていました。「なんで初のタイトルマッチでこうなるんだろうな、相変わらずツイてないな」「うるせえよ」とか話して、わりとリラックスできていたと思います。
――試合当日、そして試合直前でも鈴木選手の表情は落ち着いているように見えました。改めて、クレベル戦の作戦について、鈴木選手の得意な打撃で距離を取る作戦だったのでしょうか?
【鈴木】今さら言っても「たられば」ですけど、打撃を一発当てたら下がって、また一発当てたら下がる、連打を出すとタックルされる確率が高いっていうことを落とし込んでいました。だから、自分から打撃で行けるところはけっこうあって、いつもだったら仕掛けるところをブレーキかけてたんです。ただ、「あそこで行けばよかった」って思い返すけど、仕掛けてテイクダウンされたら「行かなければよかった」ってなるじゃないですか。そんな事を言ってもダサいだけなので……、そんな感じですよね。
――試合前に「3分でKOします!」と宣言されていたので、急いで前に出たのではという意見もあります。
【鈴木】そこも全部含めて、うまくいかなかったのかなと。勝っていたら「あれが正解だね」って言われるし、でも結果は何も変わらないです。
――もっとこれを強化すればよかった、こういう作戦にすればよかったという思いは?
【鈴木】(即答で)それはないですね。もうしょうがない、負けは負けなんで。そこは認めて、次は同じことをやらなければいいので。負けて課題も見えてくるじゃないですか。もっと技を細かく練習したほうがいいとか、自信を持って本来の味を出したほうがいいとかが見えてくるので、それを修正して試合をすれば勝てるんで。勝てなかったからまた修正すればいい。勝った試合も秒殺じゃない限りは反省がありますし、常に戦いが待っているから常に強くならないとダメです。
【後編では、敗戦で感じたことやメンタルの復活、盟友・平良達郎のUFCでの勝利、フェザー級タイトルマッチとなった朝倉未来VSヴガール・ケラモフ戦、そして因縁のある平本蓮のことなどを語った】
◆『のむシリカ presents 超RIZIN.2 powerd by U-NEXT』対戦カード
●RIZINパート
・バンタム級タイトルマッチ
朝倉海 vs. フアン・アーチュレッタ
・フェザー級タイトルマッチ
朝倉未来 vs. ヴガール・ケラモフ
・女子スーパーアトム級タイトルマッチ
伊沢星花 vs. クレア・ロペス
・ライト級マッチ
トフィック・ムサエフ vs. アキラ
・バンタム級マッチ
瀧澤謙太 vs. 太田忍
・ミドル級マッチ
阿部大治 vs. イゴール・タナベ
・58キロ級マッチ
伊藤裕樹 vs. ヒロヤ
●Bellatorパート
・BELLATORライト級グランプリ1回戦
パトリッキー・ピットブル vs. AJ・マッキー
・BELLATORフライ級タイトルマッチ
堀口恭司 vs. 神龍誠
・バンタム級マッチ
ダニー・サバテロ vs. マゴメド・マゴメドフ
・ウェルター級マッチ
アンドレイ・コレシュフ vs. ロレンツ・ラーキン
・女子フライ級マッチ
渡辺華奈 vs. ヴィタ・アルテイガ
2023/07/16