2021年9月に音楽ユニット・水曜日のカンパネラの2代目主演・歌唱担当として加入した詩羽。個性的なビジュアルとキュートな歌声、表現力で人気を博し、ミュージックビデオ「エジソン」はYouTubeで5000万回再生(2023年7月現在)を達成している。さらには千原徹也監督のもと、映画『アイスクリームフィーバー』で映画初出演を果たすなど、活躍の場を広げているが、本人は「みんなとなにも変わらない」と言い、「格好つけすぎないように」を意識しているという。
■「たとえ自分に自信があったとしても、不特定多数の見えない人に攻撃されるのは怖い」
高校卒業後、モデルとして活動していた詩羽は、2021年9月に「水曜日のカンパネラ」に加入。ミュージックビデオ「エジソン」をはじめ、独特の世界観を生み出す表現力で、多くの支持を得て、劇的な進化を遂げたように感じられる。
「私自身はあまり変わってないというか、変わりたくないという思いがあるんです。このお仕事を始めたときから“自己肯定感”を上げていきたいという思いを持っていて、『水曜日のカンパネラ』に加入してからは表現活動を通じてそうなっていけたらいいなという思いがあります。自分で自分に満足してしまったらそこで終わりだと思うので、進化していければと思っていますが、基本的な思いは変わっていません」。
とは言うものの、ミュージックビデオの再生回数や、メディアへの露出などを見ても、詩羽の「自己肯定感を上げたい」という思いは、より多くの人に伝わっている実感があるのではないだろうか。
「確かに映像作品やライブなど、いろいろな場所で発信する機会をいただいているなと思います。自分の思いを言葉にして伝えることで、こちらにも返ってくる思いを感じることができています。だからこそ、しっかりと自分の思いを伝えようと思うし、言葉が届いているなという実感や、喜びもあります」。
ライブはもちろん、SNSでも詩羽の思いを感じている人は多い。現代的なツールでの表現はどのように捉えているのだろうか――。
「SNSでは、自分が傷つきそうなことは避けるようにしています。たとえ自分に自信があったとしても、不特定多数の見えない人に攻撃されるのってすごく怖いことなので。あとは、しっかりと自分の言葉をつづって、格好つけすぎないこと。“アーティスト”というと特別な感じがしますが、等身大の自分を見てもらって、私も普通の人間なんだということをわかってもらいたいなって思います」。
■「初代水カン主演・コムアイさんと同じ作品に出られたことが感慨深い」
今回チャレンジした映画も、新しい挑戦のひとつだ。きっかけは、以前から親交があったアートディレクター・千原徹也氏からの誘い。
「千原さんから『今度映画撮ろうと思っているんだけれど、出てよ』と軽く言われて、私も『あ、ぜひぜひ』みたいな感じで(笑)。呼んでくれたらうれしいけど、その時は半信半疑でしたね。その後、本当に事務所に連絡が届いて、トントン拍子に出演が決まりました。私は、運もいいんだと思います(笑)。でも、そう信じることも大事ですよね」。
詩羽が演じるのは、吉岡里帆演じる主人公・菜摘がバイトしているアイスクリーム店の後輩で女子高生の貴子だ。
「初めての映画で、演技もしたことがない身だったのですが、台本を読んだら結構大事な役柄で驚きました。でもだんだんと自分と近しい部分がある子だと理解できたので、自信をもって演じました」。
演技も映画の現場も初めてだった詩羽だが、緊張することはなかった。
「挑戦することに怖いとか不安だと思うことがないんです。でも勝手に、映画の現場ってピリピリしているのかなと思っていたのですが、千原さんの現場はものすごく緩くて(笑)。休憩時間にみんなでアイスを食べたりしました」。
初めての映画作品の現場として、すごく恵まれたスタートを切れたと笑う。また、シーンを共にすることが多かった吉岡にもとても助けられた。
「撮影に入ったとき、里帆さんが『何回失敗しても大丈夫だよ』って、声を掛けてくれたんです。優しくて…もう、里帆さんのことが好きになってしまいました(笑)」。
また、本作には「水曜日のカンパネラ」初代主演・歌唱担当のコムアイも出演している。「クランクインの前に、今回の件について連絡をしました。撮影でご一緒することはなかったのですが、コムアイさんと同じ作品に出演しているというのは、すごくうれしいし、私の人生において感慨深いできごとでした」。
■俳優業へ意欲「サイコパスの役もやってみたい」
初めての経験で「とっても楽しかった」という印象を持った“俳優”という仕事。常に新しいことにチャレンジする姿を見せることも、先ほどの“自己肯定感”を上げることに繋がっている。
「“詩羽が映画に出て、演技をしている”という挑戦を見ていただくことで、『私も何かやってみようかな』と思ってもらえたらうれしいです。みんなが自分を肯定して、これまでしり込みしていたことにもチャレンジしてみようかな…なんて思ってくれたら、こんなにうれしいことはないですね」。
自分ではない誰かを演じることによって、“詩羽自身”も刺激を受けている。
「作品の中で“自分じゃない誰か”として過ごす時間、ステージに立つときなどの“詩羽”としての時間、その両方をやることで、“詩羽”としても“貴子”に刺激を受けたりして、バランスがとてもいいなと思えたんです。だからこそ、自分とはまったく違う役もやってみたいですね。サイコパスの役とか(笑)。非現実的だけれど、人間の底に持つ感情に興味がありますし、自分自身また違った成長ができるんじゃないかと思います」。
もともと、喜怒哀楽はストレートに出てしまうタイプだという詩羽。しかしアーティストとしては悲しいことがあっても「泣かないで踏ん張るぞ!」と強気な面を見せているという。だからこそ「役で思い切り悲しさに向き合うのもおもしろいかもしれません」と俳優業へ思いを馳せていた。
取材・文/磯部正和
撮影/MitsuruYamazaki
■「たとえ自分に自信があったとしても、不特定多数の見えない人に攻撃されるのは怖い」
高校卒業後、モデルとして活動していた詩羽は、2021年9月に「水曜日のカンパネラ」に加入。ミュージックビデオ「エジソン」をはじめ、独特の世界観を生み出す表現力で、多くの支持を得て、劇的な進化を遂げたように感じられる。
「私自身はあまり変わってないというか、変わりたくないという思いがあるんです。このお仕事を始めたときから“自己肯定感”を上げていきたいという思いを持っていて、『水曜日のカンパネラ』に加入してからは表現活動を通じてそうなっていけたらいいなという思いがあります。自分で自分に満足してしまったらそこで終わりだと思うので、進化していければと思っていますが、基本的な思いは変わっていません」。
とは言うものの、ミュージックビデオの再生回数や、メディアへの露出などを見ても、詩羽の「自己肯定感を上げたい」という思いは、より多くの人に伝わっている実感があるのではないだろうか。
「確かに映像作品やライブなど、いろいろな場所で発信する機会をいただいているなと思います。自分の思いを言葉にして伝えることで、こちらにも返ってくる思いを感じることができています。だからこそ、しっかりと自分の思いを伝えようと思うし、言葉が届いているなという実感や、喜びもあります」。
ライブはもちろん、SNSでも詩羽の思いを感じている人は多い。現代的なツールでの表現はどのように捉えているのだろうか――。
「SNSでは、自分が傷つきそうなことは避けるようにしています。たとえ自分に自信があったとしても、不特定多数の見えない人に攻撃されるのってすごく怖いことなので。あとは、しっかりと自分の言葉をつづって、格好つけすぎないこと。“アーティスト”というと特別な感じがしますが、等身大の自分を見てもらって、私も普通の人間なんだということをわかってもらいたいなって思います」。
■「初代水カン主演・コムアイさんと同じ作品に出られたことが感慨深い」
「千原さんから『今度映画撮ろうと思っているんだけれど、出てよ』と軽く言われて、私も『あ、ぜひぜひ』みたいな感じで(笑)。呼んでくれたらうれしいけど、その時は半信半疑でしたね。その後、本当に事務所に連絡が届いて、トントン拍子に出演が決まりました。私は、運もいいんだと思います(笑)。でも、そう信じることも大事ですよね」。
詩羽が演じるのは、吉岡里帆演じる主人公・菜摘がバイトしているアイスクリーム店の後輩で女子高生の貴子だ。
「初めての映画で、演技もしたことがない身だったのですが、台本を読んだら結構大事な役柄で驚きました。でもだんだんと自分と近しい部分がある子だと理解できたので、自信をもって演じました」。
演技も映画の現場も初めてだった詩羽だが、緊張することはなかった。
「挑戦することに怖いとか不安だと思うことがないんです。でも勝手に、映画の現場ってピリピリしているのかなと思っていたのですが、千原さんの現場はものすごく緩くて(笑)。休憩時間にみんなでアイスを食べたりしました」。
初めての映画作品の現場として、すごく恵まれたスタートを切れたと笑う。また、シーンを共にすることが多かった吉岡にもとても助けられた。
「撮影に入ったとき、里帆さんが『何回失敗しても大丈夫だよ』って、声を掛けてくれたんです。優しくて…もう、里帆さんのことが好きになってしまいました(笑)」。
また、本作には「水曜日のカンパネラ」初代主演・歌唱担当のコムアイも出演している。「クランクインの前に、今回の件について連絡をしました。撮影でご一緒することはなかったのですが、コムアイさんと同じ作品に出演しているというのは、すごくうれしいし、私の人生において感慨深いできごとでした」。
■俳優業へ意欲「サイコパスの役もやってみたい」
初めての経験で「とっても楽しかった」という印象を持った“俳優”という仕事。常に新しいことにチャレンジする姿を見せることも、先ほどの“自己肯定感”を上げることに繋がっている。
「“詩羽が映画に出て、演技をしている”という挑戦を見ていただくことで、『私も何かやってみようかな』と思ってもらえたらうれしいです。みんなが自分を肯定して、これまでしり込みしていたことにもチャレンジしてみようかな…なんて思ってくれたら、こんなにうれしいことはないですね」。
自分ではない誰かを演じることによって、“詩羽自身”も刺激を受けている。
「作品の中で“自分じゃない誰か”として過ごす時間、ステージに立つときなどの“詩羽”としての時間、その両方をやることで、“詩羽”としても“貴子”に刺激を受けたりして、バランスがとてもいいなと思えたんです。だからこそ、自分とはまったく違う役もやってみたいですね。サイコパスの役とか(笑)。非現実的だけれど、人間の底に持つ感情に興味がありますし、自分自身また違った成長ができるんじゃないかと思います」。
もともと、喜怒哀楽はストレートに出てしまうタイプだという詩羽。しかしアーティストとしては悲しいことがあっても「泣かないで踏ん張るぞ!」と強気な面を見せているという。だからこそ「役で思い切り悲しさに向き合うのもおもしろいかもしれません」と俳優業へ思いを馳せていた。
取材・文/磯部正和
撮影/MitsuruYamazaki
2023/07/13