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堤幸彦監督、新作が『マドリード国際映画祭』2部門ノミネート「まだがんばれと言われている」

 映画『SINGULA』(読み:シンギュラ)のマスコミ向け完成披露試写会が7日、都内で開催された。試写会には堤幸彦監督、俳優のspi、脚本家の一ノ瀬京介氏が登壇し、トークを展開した。

『マドリード国際映画祭』2部門ノミネートに喜んだ堤幸彦監督 (C)ORICON NewS inc.

『マドリード国際映画祭』2部門ノミネートに喜んだ堤幸彦監督 (C)ORICON NewS inc.

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 一ノ瀬氏が手がけたAIによる同名討論劇(2019年2月上演)を原案・原作とする本作では、AI同士の“ディベートバトルロワイヤル”が描かれる。出演キャストはspiのみで、全編英語で15体15役のAIキャラクターを演じ分ける。

 昨今はChat GPTなどで急激にAIへの関心が高まっているが、舞台が上演された2019年。堤氏は当時を「舞台を観たときに『あまりにも志の高い舞台だな』と興味が出て、そのときから『絶対に映画にした方がいい』と言っていたんです」と振り返った。

 続けて、作品の構想について「最初は海外で撮ろうと思っていたが、現実的ではなかった」と苦笑いを浮かべながら、「アンドロイドなんだから、全員同じでいいじゃないかというアイディアが降ってきた」「英語劇にしたのは、世界で勝負したいという自分のわがままだった」と明かす。

映画『SINGULA』マスコミ向け完成披露試写会に登壇した(左から)堤幸彦監督、spi、一ノ瀬京介氏 (C)ORICON NewS inc.

映画『SINGULA』マスコミ向け完成披露試写会に登壇した(左から)堤幸彦監督、spi、一ノ瀬京介氏 (C)ORICON NewS inc.

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 “世界で勝負したい”という思いは、本作のプロデューサーを務める一ノ瀬氏も同じだったといい、一ノ瀬氏は「日本国内での展開はまだ決まっていないが、日本では劇場公開よりもクラウドファンディングやメタバース空間での上映、NFT化など、Web3.0への取り組みを積極的に行っていて、海外の映画祭にもチャレンジしている」と伝えた。

 そしてトーク中には、同作が今年9月に開催される『マドリード国際映画祭』で「外国語映画最優秀男優賞」と「最優秀サウンドデザイン賞」の2部門でノミネートされたことも報告された。

 堤監督は「俺にはないんだ?」と冗談っぽく笑いながらも、「国際的な映画祭はもちろん、国内でもほとんど賞をもらったことがない。でも、こうやってインディーズで撮った作品で賞が取れるというのは、自分たちのやってきたことを根底から覆されたような感覚だし、まだがんばれと言われているような気持ちになる」と率直な心境を吐露した。

映画『SINGULA』マスコミ向け完成披露試写会に登壇したspi (C)ORICON NewS inc.

映画『SINGULA』マスコミ向け完成披露試写会に登壇したspi (C)ORICON NewS inc.

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 最後には「大変不思議な作品で、いろいろな議論が巻き起こることを期待しております」といい、「私ももう67歳ですから、そろそろ何を棺桶に持っていくかということを真剣に考え始める。この作品はその1つの答えかもしれない」と、本作の完成度を誇った。

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  2. 2. spi、堤幸彦監督『SINGULA』で1人15役に挑戦 演じ分けのポイントは“色”

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