ドラマ&映画 カテゴリ
ORICON NEWS

北川景子×吉岡里帆、初共演 湊かなえのミステリー長編『落日』連ドラ化

 俳優の北川景子吉岡里帆が、WOWOW『連続ドラマW 落日』(9月放送・配信)で初共演することが明らかになった。同ドラマは、作家・湊かなえが2019年に作家生活10周年の節目の作品として書き下ろした同名ミステリーが原作。北川は「オファーをいただいた時は驚きましたし、湊さんの作品に携われることがとてもうれしかった」と意気込みを伝えている。

湊かなえ原作、WOWOW『連続ドラマW 落日』北川景子と吉岡里帆の初共演が実現

湊かなえ原作、WOWOW『連続ドラマW 落日』北川景子と吉岡里帆の初共演が実現

写真ページを見る

 本作のキーワードとなるのは「裁判」と「映画」。二人の女性、実際に起きた一家殺害事件の映画化を持ち掛けた香と相談を受けた真尋が軸となって物語は展開する。

 北川は、『連続ドラマ W ヒポクラテスの誓い』以来、約7年ぶりにWOWOW作品で主演を務める。今回は、新進気鋭の映画監督で、他人に迎合することなく自分の信念で行動する主人公・長谷部香役を演じる。

 「香は知ることが救いだと言い、『なぜそうなってしまったのかが、知りたい』と言い続けます。真実を知ることで傷つくことや、かえって苦しむことになったとしても、真実に近づこうとする執念を持つ人です」と、北川。役づくりをしていく中で、「この人は何故そんなに知りたがるのかを考え、香という人物は過去も含め
自分という存在を赦(ゆる)すために知ろうとしていて、知ることでしか本当に前に進めないのだとわかりました」と、ある境地に達し「真実に近づくためには手段を選ばなかったり突き進んでしまうところがあり、それ故に周りを傷つけてしま
い、またそのことにも傷ついてしまう香の繊細さを表現したいと思い撮影に臨んでいました」と話している。

 一方の吉岡は、「北川景子さん主演作、湊かなえさん原作ということで、世に残る作品を一緒に作っていける喜びでいっぱいになりました」と、出演を決めた。今回演じるのは、香が幼い頃に住んでいた笹塚町出身の脚本家・甲斐真尋役。「真尋は脚本家としての自分に自信が無く、ひねくれていてうだつが上がらない臆病な人間です。過去のトラウマから後ろ向きな性格になってしまった姿を、苦しみながらも何とか前に進んでいく主人公の香さんと対比になるよう気をつけながら演じました」。

 香と真尋は、映画を作るために15年前に起きた「笹塚町一家殺害事件」の真相を探っていく。二人はお互いに秘密にしていたが、それぞれ過去に身近な人を失ったことで、深いトラウマを抱えていた。やがて明らかになる、大切な人々の死の真相の先にあるものとは…。

 北川は「心に悲しみや傷を抱えたまま蓋をして生きていた登場人物たちが、それぞれの救いを見つけ前に進んでいく姿に私は勇気をもらいました。日常生活を送る中で、時として私たちは普通を装い、悲しみやトラウマ、知られたくない感情が表層に浮かび上がらないよう取りつくろって生きていますが、実はそれぞれに何かを抱えていて、皆救いを求めているのだと思います。この落日という作品が、皆様にとって一瞬でも、何かの救いや励ましになったら幸いです」。

 吉岡は「ドラマ『落日』は繊細で痛みのある切ない物語であると共に、優しいメッセージの詰まった希望を描いた作品でもあります。最後のエンディングがとても素敵なので、ぜひ4話続けて見ていただきたいです」と、コメントしている。

 2008年のデビュー作『告白』がミリオンセラーとなり、その後も『贖罪』『N のために』『リバース』など、途切れなくヒット作を生み、エンターテインメント小説界をけん引する湊かなえ。WOWOWでは、『連続ドラマW 贖罪』(12年)、“母と娘”をテーマに毒を抱えた6人の主演女優たちが織り成す『連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー』(19年)に続き3作品目となる。

 脚本は、『連続ドラマW 宮部みゆき「ソロモンの偽証」』、『連続ドラマW
インフルエンス』、『連続ドラマW 坂の途中の家』など、数々のヒット作を手がけた篠崎絵里子(※崎=たつさき)。本作で監督を務めるのは、映画『ミッドナイトスワン』の内田英治。内田監督が本格ミステリー原作の映像化を手がけるのは初めてでもあり、作り上げられる世界観にも期待が高まる。

 15年前の事件の真相を追うことは、重い十字架を背負う主人公たちが抱える過去と向き合うことを意味していた――。登場人物たちの魂の叫び、そして、香と真尋がたどり着いた衝撃の真実とは!?

■原作者・湊かなえのコメント

 自分の都合のいいものだけを見て生きる。しかし、日が沈まなければ明日が来ないように、真実を知るからこそ訪れる明るい未来もあると思うのです。それを、映像で感じることができることに大きな希望を抱いています。文章では表現の限界のある「落日」を突き付けられ、心地よい敗北感を抱けたら、最高に幸せです。

 北川さん、吉岡さん、どちらも大きな問題を内に抱えた役柄ですが、言葉にしなくても、表情や些細な動作にそれがにじみ出る演技をしてくださるお二人だと確信し、期待が膨らみ、ドキドキしています。脚本も作品の意図を丁寧にくみ取っていただいており、監督を中心に、皆のパワーがこもった作品になるのではないかと思
います。

 自分と重なる人物、または、寄り添いたい人物が作中にいると思いますので、物語を楽しんだ後は、ご自分の胸の内に目を向け、明日への希望となるヒントを見出していただけるのではないでしょうか。また、この作品のスタートは「映画」と「裁判」というワードです。ここに注目して見てくださると、新しい発見があるかもしれません。どうぞよろしくお願いします。

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

>

メニューを閉じる

 を検索