狂言師の野村萬斎(57)と息子の野村裕基(23)が、16日放送のMBS・TBS系『情熱大陸』(毎週日曜 後11:25)に出演する。狂言の“歴史”と、今に生きる“芸”を、どう次世代につないでいくのか。父と息子の3ヶ月の格闘を見つめた。
伝統芸能の役者の中でも群を抜く存在感を放つ野村萬斎。能・狂言の枠を軽快に乗り越え、演劇・映画・テレビと幅広く活躍してきた。情熱大陸が始まった25年前、野村萬斎(当時32歳)は第8回に登場。「狂言は呼吸し…笑う」と、狂言を今に生きるものにする努力の日々を見せてくれた。当時は、伝統を“受け継ぐ側”だった萬斎だが、翌年には息子・裕基を得て、今や伝統を明日へと“繋ぐ側”となった。
2023年、萬斎と裕基は舞台『ハムレット』に挑む。『ハムレット』は、これまで多くのシェイクスピア作品を演出し、演じてきた萬斎にとって、特に思い入れの深い作品でもある。24歳と37歳の時、主役・ハムレットを演じ、かの有名なセリフ「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」に、狂言師としてのアイデンティティを問う姿を重ねていた。
今回はハムレット役を息子・裕基が演じ、萬斎は演出・構成を担いつつ、舞台でも父親・叔父の二役をつとめる。3歳から狂言の舞台に立ってきた裕基にとって、今回の『ハムレット』は初めて挑む現代劇。しかも膨大で難解なセリフが多く、「法律を犯すような気分…」と言うほど、狂言とは勝手が違うことばかり。戸惑いと葛藤の日々が続く。
一方で、かつて同じ道を歩んできた萬斎は、「現代劇では狂言に無い動きを求められるから難しい」と、息子の苦悩を見守る。厳しい演出の奥にあるのは「芸の世界を広げることで、狂言を今に生きるものにする」こと。自分がつかみ取ってきた感覚を、息子へとつなぎたい…。
番組ディレクターのメモでは「ハムレットの稽古(けいこ)・舞台上演中も、休みがあると狂言の舞台にも立ち、いつ休んでいるのかというほど、萬斎さん、裕基さん親子は、常に舞台漬けの日々…さらに狂言の稽古もしなくてはならないし、本当にお忙し中で、果てのない芸の高みを目指し、研鑽する姿を見ました。稽古終わりの車の中は、パタっと電池が切れたように、親子共々寝ている姿が印象的でした」と伝えている。
伝統芸能の役者の中でも群を抜く存在感を放つ野村萬斎。能・狂言の枠を軽快に乗り越え、演劇・映画・テレビと幅広く活躍してきた。情熱大陸が始まった25年前、野村萬斎(当時32歳)は第8回に登場。「狂言は呼吸し…笑う」と、狂言を今に生きるものにする努力の日々を見せてくれた。当時は、伝統を“受け継ぐ側”だった萬斎だが、翌年には息子・裕基を得て、今や伝統を明日へと“繋ぐ側”となった。
2023年、萬斎と裕基は舞台『ハムレット』に挑む。『ハムレット』は、これまで多くのシェイクスピア作品を演出し、演じてきた萬斎にとって、特に思い入れの深い作品でもある。24歳と37歳の時、主役・ハムレットを演じ、かの有名なセリフ「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」に、狂言師としてのアイデンティティを問う姿を重ねていた。
今回はハムレット役を息子・裕基が演じ、萬斎は演出・構成を担いつつ、舞台でも父親・叔父の二役をつとめる。3歳から狂言の舞台に立ってきた裕基にとって、今回の『ハムレット』は初めて挑む現代劇。しかも膨大で難解なセリフが多く、「法律を犯すような気分…」と言うほど、狂言とは勝手が違うことばかり。戸惑いと葛藤の日々が続く。
一方で、かつて同じ道を歩んできた萬斎は、「現代劇では狂言に無い動きを求められるから難しい」と、息子の苦悩を見守る。厳しい演出の奥にあるのは「芸の世界を広げることで、狂言を今に生きるものにする」こと。自分がつかみ取ってきた感覚を、息子へとつなぎたい…。
番組ディレクターのメモでは「ハムレットの稽古(けいこ)・舞台上演中も、休みがあると狂言の舞台にも立ち、いつ休んでいるのかというほど、萬斎さん、裕基さん親子は、常に舞台漬けの日々…さらに狂言の稽古もしなくてはならないし、本当にお忙し中で、果てのない芸の高みを目指し、研鑽する姿を見ました。稽古終わりの車の中は、パタっと電池が切れたように、親子共々寝ている姿が印象的でした」と伝えている。
2023/04/14