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片平なぎさ、『赤い霊柩車』の明子と晴彦の関係は「我ながら引っ張りました」 コロナ禍経て3年ぶりの撮影で初めての感じた不安

 “サスペンスの女王”片平なぎさ(63)が主演を務める『赤い霊柩車』。1992年に第1作が放送されて以来、根強い人気を誇る同シリーズの最新作にして、シリーズファイナルとなる第39弾『山村美紗サスペンス 赤い霊柩車39 FINAL〜弔の京人形〜』が3月17日に放送される。放送前に、片平が取材会を開催。放送開始から30周年の節目を迎え、平成の始まりから令和にかけて長きにわたって愛され続けてきた『赤い霊柩車』の歴史に幕が下りる心境や、引っ張り続けてきた関係性などについて語った。

『赤い霊柩車』シリーズへの思いを語った片平なぎさ (C)ORICON NewS inc.

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 とうとうファイナルを迎えた『赤い霊柩車』。主人公・石原明子を30年にわたり演じ続けてきた片平は「これだけ長くライフワークのように続けてきた作品。『最後』という寂しさはあります」としながらも「年を取っていく。長くやればいい、ということではない。皆さんが愛してくださった『赤い霊柩車』の第1話のイメージを壊してはいけない。そういう意味でもギリギリいいところかな、と」としみじみ。

 一方で「よくここまで頑張ってきたという思いがある。30年、年を取ってきたので不安もある。そんな中で最後まで誰一人欠けることなく元気で完走できた。何よりうれしいです。そういった意味では、やりきった感があります。みんな元気でよかった」と振り返った。くしくも、シリーズ39本目。「本当は40までを目標にしていたんですけど39本。ちょうど感謝の気持ちのサンキューで、結果よかった」と笑顔を見せた。

 シリーズはコロナ禍もあり、地方で撮影ができずに3年という月日が空いた。本来は、2020年に予定されていたという。「まさか3年空くとは」と素直な胸のうちを明かす。撮影がなかった影響も大きかったそう。「ラストの謎解きをノーミスでできるかな、という不安があった。それまで自慢じゃないんですけど、せりふ覚えはいい方で現場に台本を持っていくことはなくやれた。(リハーサルの前の)ドライから台本を離すことができたんですが、今回は3年空いたことで不安で…。あの長い謎解きや人を諭す一連の10ページ近いシーンを覚えきれるかと。家では覚えられても、いざ現場に行って3年ぶりにやって、しどろもどろになっちゃうんじゃないか、という怖さがあった。ドライで台本を持ちましたもん。1回、出なくなったら気持ちが焦ってしまう。そのくらい3年のブランクは恐怖でしたね」と自身に起きた変化を語る。

 結果、ドライから台本は見なかったというが「今までできたことができなくなるかもしれない不安、あの怖さは忘れられません。そういう意味でも限界かな、卒業かな、と」と清々しい表情で語っていた。

 神田正輝演じる明子のフィアンセ・黒沢春彦とは、シリーズ開始から関係性が変わらなかった。片平は「我ながら引っ張りましたね」と苦笑い。「10年前ぐらい前から私の方が、この年齢になって毎回『フィアンセ』とか『婚約者』というせりふが出てくるのが恥ずかしくなって…。もう若くないし(笑)」と本音をぶっちゃけながら「そんな時に神田さんが『僕たちはサザエさんなんだよ。サザエさん一家みたいになろう』と。そういってもらえて腑に落ちて、吹っ切れた。『いつもラブラブの明子さん、晴彦さんでいよう』と時を止めることにしたら、逆に『婚約者です』を楽しんで言えるようになりました」とにっこり。

 気になるファイナルで2人の関係がどうなるのか。「『最後は、さすがに結婚させたらどうなの?』って思いまして…。いただいた手紙の中でも、それを望んでいる声が多かった。結婚させるべきか、婚約者のままでいるべきか、意見が分かれたんです。答えは言えませんけど、私は結婚させてあげたい派に一票を入れました」とちゃめっ気たっぷりに口にした。

 また、番組を盛り上げ続けた神田への思いも。「神田さんは公私にわたり相談に乗っていただいている頼りになるお兄ちゃん。仕事より、プライベートの相談が多いかな!?」と感謝する。一方で「不思議なのが、これだけ独身同士で仕事をしているのに1度も浮いたウワサがなかった(笑)。おかしくないですか? 誰からも写真を撮られなかった」と苦笑い。ある時、海外ロケで片平は占い師から「あなた、来年に結婚します。相手は出会っています」と告げられたそう。誰か探した結果、たどり着いた結論が神田だった。しかし、帰国した片平の目に飛び込んできたのは神田の熱愛疑惑だったという。「短い夢だった(笑)。神田さんに言ったら笑ってました。『それ(熱愛報道)も違うんだよ』と。これからもやっぱり、神田さんはお兄ちゃん」と笑顔で関係性を振り返った。

 石原葬儀社の2人・大村崑山村紅葉についても語った。大村については「師匠は、レギュラー陣の中で1番元気で1番年を取らなかった。いつでも同じ調子で。本当に頭が下がります。あんなに元気な方に会ったことがない」ときっぱり。さらに、自身の出演シーン以外の台本を読まないことを暴露しながら「それにはワケがあって。放送をこよなく楽しみにしているんです。読まない方が楽しいんですって。実際に(大村演じる)秋山さんって事件に絡まないから事件を知る必要がない。だからリアルなんです。『だからワシは読まん』とご自分でもおっしゃってました」と笑う。

 山村については「すごく長いお付き合い。プライベートでも食事に行ったりする。話題は、もっぱらダイエットやアンチエイジングの話(笑)」としながらも「本当に努力家。いつも黙々と自主トレをしている。『赤い霊柩車』の1話目を見たんですけど、最初は良恵さんは大人しい京女の事務員さん。回を増すごとにコメディエンヌになっていく。それは師匠のお導きがって、『2人のシーンは笑かさなアカン』と。もみちゃんも師匠に教えられ、引っ張られ、今の形が確立された。今や日本喜劇人協会の理事もやられて、すごいですよね。いつも練習している人ですね」と賛辞を惜しまなかった。

 片平の女優人生を支えたと言っても過言ではない『赤い霊柩車』。どんな作品だったのか改めて問われると「デビューしてから48年ぐらい。そのうちの30年となると大半を占めている。今、こうしていられるのも『赤い霊柩車』の力が大きかったから。本当に感謝しかない。終わってしまってから言うのも、あれなんですけど、もっともっと大事にすればよかった…。当たり前のように毎年やってきたので。今となっては人生当たり前ってないんだなと、つくづく思いましたね」とかみしめるように胸の内を吐露。最後まで「育ててもらった」と感謝を何度も口にしていた。

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  1. 1. 『赤い霊柩車』ついにファイナル 30周年のメモリアル作品で“明子”片平なぎさが挑むのは史上最悪の事件
  2. 2. 片平なぎさ、『赤い霊柩車』の明子と晴彦の関係は「我ながら引っ張りました」 コロナ禍経て3年ぶりの撮影で初めての感じた不安

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